コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
要するに、彼女は綺麗だった
6月23日生まれ、A型。成績は良く、通知表はオール5。運動も、出来ないことはなかった。
家での自習をしなかった日はお正月の1日だけであり、予習復習をしっかりこなす子であった。
有名女優の母親譲りの綺麗な顔面は、重い前髪と分厚い黒縁メガネ、マスクによって徹底的に隠されていた。
彼女の顔を1度、見たことがあるらしい男女2人の男は彼女に猛アピールをはじめ、女は努力しなくてもあの顔面でいられることに嫉妬し狂った。
プール授業でも参加したことはなく、運動時のも常に暑苦しい格好をしていた。
学年で一人はいる真面目ちゃんである。
しかしある時から、突如成績が落ちたのだ。
予習復習をしっかりしていたはずの彼女が成績を落とすなんて信じられない、と先生陣は焦った。うちの学校の顔が、!という感じである
成績が落ちた理由は単純、授業中にある生徒を熱烈に見つめていたからである。
黄沼 晴、9月22日生まれのB型。成績はあまり良くなく、運動神経抜群。野球部所属。渾名はシャオロン。
よくいる陽キャの分類であり、一軍。生徒会執行部所属の保体委員長で、体育祭なども仕切っている。
真面目な彼女の想い人である。
黄沼は人気者であり、彼を好きな女子も多い。彼に当たって砕け、嘆き成績が下がってしまうと先生側としてはかなり苦痛、ということで、黄沼に少し圧力をかけ、彼女と仲良くなり、恋仲になるように言った。
黄沼ははじめ嫌がるも、野球部の体育館優先をチラつかせるとすぐに了承した。
彼女は黄沼に話しかけられると、どことなくお花を飛ばしたようにふわふわした雰囲気を纏った。
顔は見えないが、楽しそうに笑う様子は見て悪いものではなかった。
このまま付き合って、成績をあげてほしい、なんて先生陣が思っていた矢先、ある女子生徒が教室で彼女に話しかけた。その女子生徒とは、生徒会執行部所属、副書記長の燈桃 美波である。自慢の容姿をふんだんに使い、いつくもの生徒、先生に手を出し関係を持っている、要にアバズレであった。
「黄沼くんが、貴女なんかを好きな訳ないでしょう?」
そう言われた彼女は少し悲しそうな顔をして、「でも、貴女様のほうが相手にされてませんが?」と言った。
燈桃は顔を真っ赤にして、「そんな事ないわ!!」と声を荒らげた。 実際、一時期は彼女も生徒会執行部のイケメンたちに囲まれ逆ハーを築いていたものの、最近仕事のしなさ、上品さに欠けた行動、言動に生徒会執行部のイケメン達は気づき、相手にしなくなっていた。
彼女は周りをよく見ていたのである。
「まあまあ、落ち着けや」
黄沼が真ん中に入ると、燈桃は鬼の形相を崩し、猫なで声で彼女に謝った。
彼女は心底軽蔑した目で燈桃を見つめ、はぁ、と溜息をつき御手洗に向かった。
その様子をじっと見ていた影に気付かずに。
書き方かなり変えて書いてみてます。続くかなあ