雨が激しく降っている日だった。僕が自殺を決意したのは。
傘も持たずに家を飛び出し、行くあてもないままさ迷う日々。
この世に死神がいればいいのにと何度も思った。
どうせいつか死ぬのに、なぜ生きなければならないのか。
全て無駄になって、忘れて、消える存在の人間。
僕は生きることに興味をなくした。
誰もが人生で一度は死にたいと考えたことだろう。
それを毎日考えていたらやっと死ぬのに抵抗がなくなり、死のうと努力する日々を送っている。
(今日は寒いな……)
素足で雨に数時間打たれていたら、そりゃそうなるか。
足もそろそろ限界を迎えるだろう。
(もうダメだ……)
倒れた時、何か暖かなものに包まれた気がした。
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