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お久しぶりです、テスト期間で遅くなりました…
描きたい気持ちは山々だったのですが、かなり間があいてしまい本当に申し訳ないです。
注意事項は前回をご参照ください。
🍆side
🐷「…恋煩いじゃないかって」
3人だけのディスコード。
普段明るい後輩の、真剣な声。
🍆「恋、煩い……。」
その推測の意図を確かめるように復唱する。
一文字一文字を見つめていくように、そっと。
……完全に否定はできないとして、……恋?
聞き返すより先にめんが口を開いた。
🐷「俺、声聞いててなんとなく思ったんですよ。」
🐷「なんというか、誰かのことを考えてるような、浮かれてるような…」
🦍「それは僕も少し思った。……いつもみたいに撮影に必死な2人ではないよね。」
🍆「……!言われてみれば、浮ついてたような……」
そばにいるのに、何故こうも気づけなかったのか。
そこに気づけるドズルさんの凄さも改めて実感する。
🦍「相談、できる人がいないのかもね……」
🐷「あー…そういう状況になった時、僕も絶対相談とかしないっすね」
🍆「……確かに俺もしねぇな」
でもめんの推測は、的を得ている気がした。
あの浮かれた雰囲気と、どこか切なげな話し方。
誰かを思うあまりの「それ」だろう。
🦍「……時間も時間ですし、続きはメールでしましょうか。」
🐷「本当だ、そうしましょ。」
🍆「おっけー、じゃあ抜けまーす。お疲れ様でした〜」
🐷「はい!お疲れ様でーす」
🦍「お疲れさーん」
……ぴろん
🍆「ふっ……あー」
ヘッドセットを外して電源を落とし、大きく伸びをする。
頭の中はもういっぱいいっぱいだった。
🍆「さ、ご飯でも食べますか……」
ゲーミングチェアから立ち上がって、キッチンへ。
冷蔵庫からサラダを取り出す。
1人で食べる味気ないそれが、いつもに増して冷たかった。
🍆「……おんりーチャンとおらふくん、大丈夫かな。」
心配の意を呟くも、電源を切ったPCからは彼らに届かない。
……彼らは一体、誰に対してそれほどの好意を向けているのだろう。
恋愛なんて、ここ最近全くしていない……気がする。
それ故に、彼らの気持ちを分かろうにも少し無理がある。
おらふくんとか、明るくて、天然で人懐っこくて、それに加えて容姿も整っている。
恋愛に関する悩みなんてないのでは、と思っていたがどうやら違ったみたいだ。
彼が浮かれるほど恋焦がれる相手……想像すらつかない。
おんりーちゃんだって、優しくて、クールなのに愛らしい一面もあって、多才で。
おらふくんと同様、容姿も整っている。
そんな彼が、心身に影響が出る程に溺れてしまう相手。
俺には分からなかった。
でも、おんりーちゃんに想われる相手……
🍆「…………羨ましいな、」
口をついて出た七文字。
羨ま、しい……?
疲れていたのだろうか、柄じゃない言葉が漏れた。
🍆「時間も時間だし、もう寝るか……」
部屋との温度差で結露した食器をそのままに、ベッドへと思いっきり倒れ込んでみた。
風呂ももう入ったし、いつでも眠れる。
けど、なかなか眠りにはつけなかったのはきっと暑さのせいだ。
月明かりが部屋にそっと影を落とした。
🍆「……ふぅ、」
今日の出来事が頭を巡る。
心のもやがどうにも晴れない。
どこか懐かしいこの感情、名前が見つけ出せない。
想いと思考が混ざって溶けて、堕ちてゆく。
今日だけは、このまま夜を明かしても許される気がした。