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ピンポーン…

インターホンを鳴らすと扉がゆっくりと開く。


kn「ほら、入って。」

sh「うん。」


knの後についていく。行き慣れた場所なのに全然落ち着く事ができなかった。

ソファに2人腰掛ける。knを横目で見ると少しだけ目もとが赤くなってるのがわかった。


kn「shk…ごめん。あの日の事本当に反省してる。」

sh「…お、俺こそ返事とか…その後も避けてたから…ごめん。」

kn「謝らないで…それより…」


knの手が俺の頬に触れる。久々に感じるknの体温…俺は泣きそうになるのをグッとこらえる。


kn「言葉は選ばなくていい…思ってる事全部話して欲しい。」

sh「kn……っ」


言葉にしようとすると涙が溢れてくる。ちゃんと伝えたいのに上手く言葉にする事ができずにいた。


kn「ゆっくりでいいから。」

sh「お、俺…っだめだ…knを困らせるかもしれない…」

kn「いいよ。」

sh「迷惑かけるかも知れないんだぞ?」

kn「いいって。」

sh「俺はお前の迷惑になるような存在になりたくない…っ!」

kn「馬鹿!それが恋人ってもんだろ。」


knの言葉に我慢してたものが溢れ出し涙を流す。knが俺を強く抱きしめる。


kn「ごめん…俺こんなにもshkを傷つけてる。」

sh「俺…やっぱり無理だった…naと何とかなるって話してたけど、全然大丈夫じゃ無かった…」

kn「うん…。」

sh「電話じゃ平気な振りしてたけどっ…無理で…あの後、電話出たら絶対に泣いてしまうから…俺我慢してた…」

kn「うん…。」

sh「…避けてたのも…俺が…側にいたらダメかもって…毎日不安で……いつか、わか…っ!?」


俺が最後の言葉を言う前に俺の口を塞ぐようにknにキスをされる。


kn「別れる訳ないだろ!絶対に。だから、そんな事言うなっ」

sh「knっ…」

kn「なぁ、shk…俺のわがまま聞いて欲しい。」

sh「な、に?」

kn「一緒に住まない?」

sh「え…?」

kn「ちゃんと就職先が見つかったら言おうと思ってたけど、俺が我慢出来なくなっちゃった。」


knがそっと俺の肩を持ちじっとこちらを見つめる。予想もしない言葉に俺はまだ理解できていなかった。


kn「こんなに忙しくなるとは思わなくて…放ったらかしにしてごめん。でも、一緒に住む事は前から考えてたんだ。」

sh「…本当にいいのか?」

kn「当たり前だろ。shkだから言ってんの。」

sh「俺…家事とかあんま出来ないぞ?」

kn「そういうのは2人でやるもんでしょ?」

sh「kn…」


俺はknの手を取り強く握りしめる。


sh「就活の事…聞いたぞ。」

kn「え?」

sh「αならどこでも就職できるのに、毎日毎日色々な会社の説明会に言ってるって。」

kn「…brか。」


knは一度目を閉じて意を決したように目を開き俺をじっと見つめて話し出す。


kn「…αは確かに就職先に困る事はほぼない。shkには辛い話かもだけど、Ωは就職は難しいとされてる…。 」

sh「あぁ、知ってる…。」

kn「俺はそれが嫌なんだ…Ωだからとか、αだからとか。」

sh「kn…。」

kn「皆んな平等に働ける、そんな環境の場所で俺は働きたい。それに、shkにももっと色々な可能性を増やしてあげたい。」

sh「…でも、いつかkn倒れるぞ?」

kn「そうならないように一緒に住んで欲しいんだよ。」


knが立ち上がり引き出しから何かを取り出す。俺の所へ戻ってくると俺の手に先ほど取り出した物を渡してくる。


sh「これって…」

kn「ここの合鍵。もう、今日からここがshkの家だから。」

sh「ここが俺の家…」

kn「ふふ、そうだよ。お帰り、shk。」


knが嬉しそうに俺に微笑みかける。俺もつられて笑顔が溢れる。



これから色々な苦難があるかもしれない…けど、俺たち2人なら乗り越えれる気がした。

ここから俺たちの新しい生活が始まっていく。



sh「ただいま。」





終わり。

知り得る先は幸福のみ

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コメント

6

ユーザー

ついに完結〜最終話も神でした!! これ何周も行けますね なのでもう1周してきます!! 次の作品も待ってますね お疲れ様でしたー〜

ユーザー

とってもいい作品でした!! これからも応援してます!!

ユーザー
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