六葉はハーブティーが叩きつけられる瞬間、隷がハーブティーの入ったカップではなく、カップの横に置いてあった自分の研究用の『失敗作のメモ』の方に、冷気を強く放っていたことに気づいた。
(あ…違った。私への優しさをゴミ箱に入れたフリをして、本当は研究の失敗作を処分したんだ…。私には、**お前の優しさは無意味じゃない**って伝えたかったんだ!)
 六葉は、窓の外で小さく頷き、笑顔を返した。
 隷は六葉が自分の*氷の暗号*を正確に読み取ったことを悟り、顔を赤くして持っていた本で自分の顔を隠した。
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