ぱちっ、と目が覚めた朝6時30分
身体中が凝っていて ぐぐぐっ、と伸びをする
すー、すー、と寝息が聞こえる部屋
それは5人分ある
「…かわい、」
ライブも終わり、メンバーみんなで泊まっているホテル。
疲れていたのか、幼い子のような寝顔で静かに寝ている彼女をただ眺める
ライブ会場、沢山のペンライトのもとで
スポットライトを自分のものにした彼
歌で会場を統一させた彼
こんな可愛い顔をして寝るんだ、って。
メンバーになるまで、知らなかったな。
「、」
そんな思いに浸っていたら
目に飛び込んできた1人の青年
寝付く愛おしい彼の腕にピッタリと抱きつく
白兎
「しょおおお”お”お”お”!!!!!」
「っ、?!?!」
ビクついて起きる初兎とあにき
何事かと彼は目を見開いた
「何?!」
「おまっ、」
寝ぼけ眼のあにきを引っ張り腕にさらう
抵抗する気力なんてものは、寝起きの彼には持て余しておらず
大人しく腕に収まった
「何 抱きついて寝てんッッッッ!!」
「んえ…ぉれ、抱きついてたぁ、?」
目を擦りながらぽつりぽつりと声を出す
「ばっっっちりな。」
「まろ、、いたい」
「あ、ごめん」
無意識に強く抱きしめていたようだ
彼の指摘で腕を緩める
「しょう、な 怖い夢見たって言ってたんよ」
「…ん?」
怖い夢?
「やから…怖い、言ってたから、おいでーって、言った」
まだ脳が起きてないのか
覚束無い言葉が紡がれる
思い出したかのように 初兎は耳を赤く染めた
「アハハー、ソウヤッタネー…」
「そうそう、ばっ、て起きるからなんや、と思って……どしたんって声掛けたら めっちゃ泣きそうな声すんねやもん、、」
弟を宥めるかのように 初兎を優しく撫でて
胸に攫う様子が安易に想像出来る
だからこそ
「ずるい」
「え」
「まろのあにきじゃんっ」
うぇぇぇ、と泣き喚いても
どうやら舎弟の可愛さには及ばないらしく、
「怖がってる”弟”見つけたら、助けたくなるんが”兄貴”やろ?」
笑いながら言うその言葉に
だいぶ胸が痛かったのは ここだけの秘密
「んねぇ、うるさいそこ。」
寝起き不機嫌なピンク髪イケメンが今になって突っ込む
「まろの大音量のしょおおお!ってやつで起きたわ。マジふざけんな 武道館に立ってる夢見てたのに」
「もう夢じゃなくなるで」
「うわ、あにき好き」
「は?」
「あにきーまろがこわいよー」
「棒読みやん」
「……ん、?」
なんてことない会話を繰り広げていると
最年少が起床
「え、今起きたん、?」
なんて俺の言葉は誰の耳にも届かない
「おはよ、りうら」
「……んぅ、ぁよ、」
毛布から出ず カタツムリのように動き出す彼
向かう場所は隣の布団
「…っはぁぁぁぁ、みてうちの最年少、かわい」
ぎゅっ、と後ろからないこに抱きついく
そのままどうやら眠りに落ちたようだ。
「うちの子ね〜、寝起きは甘えたさんなんです可愛いでしょあげないよ。」
「知ってる知ってる」
優しい顔で笑うあにきを、また少し強く抱きしめた
「どしたん?」
「……いや、べつに、」
自分の独占欲の強さに本気で呆れてしまう
よく彼は、こんな俺のそばに居てくれるな。
「……そか」
そんな不安を消すかのように
彼は頭を、俺の肩に預けた
「眠い……もうちょっと寝よ、?」
甘えた彼の声
どきっ、と高鳴る心臓
「今度は……隣は、まろがいいな、」
囁かれる言葉に 頷く以外の選択肢は無い
ぎゅっと抱きしめて毛布に埋まる
布団の中で、小さなリップ音がなった気がした
コメント
6件
みんな可愛いねぇ好きだわ うちの子自慢盛大にしてほしい それ聞いてたら多分いつの間にか 4んでると思うわ 独占欲丸出しなの良いよねぇ〜! マジ語彙力ないからこれしか言えん 好き可愛い
寝起きの黒さんがかわいすぎます…( ˇཫˇ ) グッッッッッッ そしてその黒さんを自分のものだと言わんばかりの青さんがまた!!かわいいのよッッ!!! 最高すぎるほのぼのいちゃいちゃ空間ありがとうございました( ˇωˇ )(尊死)
この部屋の壁になりたい……(遺言)