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それはそれとして
「…鈍いって何がっすか?」
鈍いってなんだよ💢!(二回目)
こちとら12年という 次屋三之助の人生を
めっちゃ鋭く敏感に生きてきたんだがッ!?
なかば半ギレ状態な俺を横目に、 鉢屋先輩は
意地の悪い顔で笑う
「ほんと鈍い。…..お前ってほんとにアホだな」
なんか急に喧嘩売られたな、これって殴っていいやつ?まぁ殴って恨み買ったら怖いし、 しないけど
ってかいつまでこの状況が続くんだよ!流石にそろそろ離して欲しいんですけど
委員会に遅れるーー💦
「…あのー先輩?
そろそろ離してくださイッ!?」
って言った途端、鉢屋先輩が上から体重を乗せてきた
「エッ?いや鉢屋先輩?重いんっすけど」
「うるさーい、…もう少しこのままにさ…せ….て…..」
「鉢屋先輩?」少しすると小さないびきが聞こえてきた
嘘だろ!?本当に寝やがったぞこの人!?
「…ってかこの状況ヤバくね?(小声)」
床ドンされて、そのまま寝られて、第三者からの目になって考えたらこの状況ってめちゃくちゃ
ヤバくない!?
(まずいぞ💦もしこの状況を万が一にでも誰かに見られたら…..終わる)
俺の優雅なライフ生活が終わってしまう!!
「ちょっと鉢屋先輩、
いい加減起きてって…」
「………………」
めっちゃ爆睡じゃん、これマジでどうしよう
何とか抜け出せないかな?
「フンッと…あれ?」案外すぐに抜け出せた
マジかーこんだけ早く抜け出せるんだったら
もうちょい早くに抜け出せばよかった
変に想像して気恥ずかしくなってた
俺が馬鹿みたいじゃん
ってか俺が一人で色々と気恥ずかしくなって悩んでいる横で
この人は気持ちよさそうにしながら爆睡してんのか
(…なんか腹が立ってきた
よしここは1発日頃の恨みも込めて顔にイタズラしてやろうか)
っと思って爆睡している鉢屋先輩を覗き見た
「……」
(なんか疲れてますって顔してるなぁ)
そういえば、昨日も学級委員(以下略)で遠出してたんだっけ?
五六年の先輩達は、下級生よりも忙しいし、色々する事とかあるから大変なんだろう
勉強や実戦、それと一緒で委員会もあるわけだからそりゃー疲れるよなぁ
「…どうしてこうなった(小声)」
気がづくと俺は、衝動的な行動で鉢屋先輩に
膝枕をしていた
イヤッ普通に疲れてそうだったからとか
そんな生暖かい理由でした わけじゃ
けッッしてない!
鉢屋先輩の事俺普通に苦手だし
起きた時に後輩に膝枕をさせてしまったと
辱めるためにしているだけだ!
ただ、ほんの少しだけ心配したとかも
絶対ない!
「……….」
てかほんとに不破雷蔵先輩に似てるなぁ
似てるというか
本人の皮を被ってるんだっけ?
髪とかの作り込みもすごいというか
…サワサワ
「あっ結構ふわふわ」
何となくに頭を撫でてみると案外触り心地がいい
(アッてかあんまり触って
変装とか取れないかな)
って思って触っていると案外頑丈に作られているってことが分かった
(流石変装名人と言うだけはある
いつどんな時も変装しているから こんな俺の
心配とか序の口か)
上から鉢屋先輩の顔を見るがどんな表情をしているかは分からない
まぁ寝ている顔なんて
皆だいたい一緒だろ(偏見)
(子守唄でも歌ってやるべきか?)
でもこの人爆睡してるし
第一子守唄あんま知らないんだよなぁ
「うーん……あっそうだ!」
前世の歌とかだったら
結構知ってるヤツあるからそっち歌おうかな
学園でもたまに歌ってるし
そっちの方が歌いやすいし
(曲は何にしようかな?うーんボカロもいいけど前世でよく聴いてたこの曲にしようかな)
光る汗、Tシャツ、出会った恋
ーーーー新たな旅が始まる〜♪
(川嶋あいさんの「明日への扉」
めちゃくちゃ大好きなんだよな
何かザッ青春って感じがして)
ーーー二人の未来を重ねてみるの
ーーーあなたの優しさで塞がる〜♪
ーーすきま空いた 心が満たされて行く
ーーーあなたの顔をずっと 見つめていたい
微笑んでいたい〜♬.*゚
「誓った愛を育てよう〜♪
………やっっっっべぇ!」
夢中になって歌ってたらもう夕方なんすけどーーーーー
「ハッ鉢屋先輩、起きてください!?」
もはやキャラとか作ってる暇ねぇ
早くこの寝坊助先輩起こさないと!
委員会の先輩たち絶対怒ってるよーーわーん
鉢屋先輩を起こそうとアワアワしていると
「あっこんな所にいた」
っと言って入ってきたのは
鉢屋先輩にそっくりな人が入ってきた
「不破…雷蔵…先輩? 」
「おや、君は三年ろ組の次屋三之助くん?」
「あっはい」
そう言ったら俺と鉢屋先輩を交互に見た
雷蔵先輩は苦笑いを浮かべながら
「うちの三郎が悪いね」
っと言った
「いえ別になんて事ないです」
なけなしのキャラを無理やり被って
言った
(やばい、ほんとにやばい
気がつけば足もピークを迎えている
ほんとにそろそろ委員会に行かないとまじでやばい事になる)
俺が焦っているのに気がついた雷蔵先輩は
優しく笑いながら「用事があるなら行っておいで」っと言った
「エッ?えっといいんですかね」膝の上にいる鉢屋先輩を見ながら言うと
雷蔵先輩は「いいよ!」っと言ってくれた
「ありがとうございます!」っと言って膝の上にいる鉢屋先輩の頭をゆっくり床に置くと
またお礼を言って急ぎ足で委員会に向かった
「元気だなー……三郎もそう思うよね?」
「……………いつから気づいてた?」
「最初から」「……そうかぁ」
「あまり後輩を困らせちゃダメだよ?」
「…善処する」