side you
もう、 死んでもいいと思ってた。
全部疲れたし、もう十分生きたから。
何もない空っぽの私。クソみたいな人生。
何も思い残すことなんてない、と思いながら不法侵入した都会のビルの屋上でぼーっとしてた。
柵を乗り越えて、縁に座る。
最後に何か音楽でも聴くかとなって、スマホを開く。
Spotifyをひらいて、おすすめ欄を見る。
(せっかくだから、最期は聞いたことない曲にしよう。
みせす・・・ぐりーんあっぷる?いま流行りのバンドかぁ)
(ろんりねす・・孤独。今の私じゃん、ぴったりだね。)
再生すると彼の透き通った声がイヤホンから聞こえてくる。
自分の本能に訴えられたかのような曲で、自然に涙が溢れてた。
死にたい今日も、仕方ないでしょう?
私の人生の終わりの始まり。
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