注意事項
・knkz
・空想りすなー
kn→「」kz→『』
『いや、だって……』
葛葉の腕の中で、叶がくすくすと笑う。
柔らかくて、くすぐったくて、それでもどこか、懐かしい気持ちになる笑い声だった。
「お前、顔真っ赤。……好きすぎて死ぬの?」
『はあ!? そんなんじゃねえし!』
バッと体を離そうとして、でも叶の腕がそれを逃がさない。
葛葉は顔を真っ赤にしたまま、視線を逸らす。
『……つーか、お前だって……ずっと、ずっと“好き”って顔してんじゃん』
「……うん、してるよ」
叶の答えは、あまりにもあっさりしていて、逆に葛葉が言葉を詰まらせた。
『……ずるい、そういうとこ。急に素直になるの』
「葛葉が不器用だから、僕が2倍素直にならなきゃでしょ?」
にやりと笑う叶に、葛葉は呆れたように目を細める。
でも、唇の端が上がってることには自分でも気づいていた。
「ねえ、葛葉」
『……ん?』
「僕、今日もお前のこと、大好きだったよ」
『…………』
「明日も、きっとそうだと思う」
『……なんだよ、それ』
「言ったもん勝ちでしょ」
ふたりの間に流れる空気は、少しだけ甘く、優しく。
素直になれない不器用さも、言葉足らずなところも、全部抱きしめ合えるようになった。
『……俺も。ずっと、お前のことが、好きで好きでたまんねぇよ』
「……え? 今なんて?」
『聞こえてんだろ、バカ』
「ふふっ。うん、聞こえた」
笑い合うふたりの時間は、今日も変わらず、静かに流れていく。
画面の向こうでは、コメントが「こっちが照れるわ!」とざわついているけど――
それすらも、ふたりにとっては愛しい日常の一部。
すれ違いも、涙も、全部乗り越えた先にある今。
「なあ、葛葉」
『……なんだよ、もう』
「“一生めんどくさい彼氏”のままでいてね」
『言われなくても、もう手遅れだっつの』
ふたりの笑い声が重なった夜。
これが、あの日願った未来のカタチだった。
コメント
5件
爆発しました!!!!😭😭😭😭😭
/ 主様申し訳ないんですけど私の口角探すの手伝ってくれませんか 迷子になってしまって