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#大森元貴
RanJam
27,465
#二次創作
鮭
170
若井 side…
「ぁ、すみません。気を付けます」
涼ちゃんは固まっている俺を見て察したのか、申し訳なさそうにそう言い、お辞儀をした。
「32番の方、お待たせ致しました」
そんな事をしていると、自分の渡された番号札に書いてある番号が呼ばれた。
きっと先程頼んだカフェラテが出来たのだろう。
「僕取りに行ってくるよ。若井は席に座っといて」
俯きながら頷く俺を見て、涼ちゃんは苦笑いしながらカフェラテを取りに行った。
藤澤 side…
あれから何分経ったのだろう。
若井は未だに耳まで真っ赤にして顔を腕の中に埋めている。
「…ねぇ、若井…カフェラテ冷めるよ?」
少し心配になって肩を触ると若井はビクッと肩を跳ねさせた。
「…若井ほんとに大丈夫、?」
「ぇ、ぁ、うん。平気」
若井はそう言うと焦った様子でカフェラテを飲み干した。
若井の目線は何かを探すように店内を見ていた。
「体調悪い?」
「…いや。別に」
若井はカップを机に置かなかった。
もうとっくにカフェラテは飲み干しているはずだ。喉仏が動いていない。
深追いは良くないと思い。それ以上は何も聞かなかった。…いや、聞けなかったに近いのかもしれない。
なんなんだろう。この感情……。
_2ヶ月後。
若井はあの日からよくカフェに行くようになった。
本人は『勉強してるだけ』と言って譲らないが、カバンの中の荷物は明らかに少ない気がする。勉強をする人の荷物じゃない。
大森 side…
最近よく来るようになった常連さんがいる。
柔らかいベージュ色の髪色をしたちょっとかっこいい男の人…。
(来た)
今日は友達と来てる…なんて観察している自分が気持ち悪い。
いつの間にかあの人が来るのを楽しみにしている自分がいた。
(ぁ、笑った…)
あの笑顔を見ると心臓を鷲掴みされるような。なんとも言えない気持ちになる。
顔が熱い。ぽてぽてするようなそんな感じ。
(って、なに見てんの)
仕事に戻ろうとしても、目線があの人を追ってしまう。
_目が合った。
(っ……!!)
不自然に目を逸らしてしまった。
変って思われてないかな?嫌われてないかな?そんな考えがグルグルと頭の中を回る。
「ぁ、あのすみません」
「はひっ!!」
突然声をかけられて変な返事をしてしまった。恐らくあの常連さんのお友達の一人だろう。
変な返事をしてしまって更に顔が赤くなる。
「……すみません」
(うぅ…穴があったら入りたい…)
顔を真っ赤にしながらもできるだけいつも通り接客をした。
「…ご注文でしょうか」
「ぁ、はい。カフェオレ六つで」
「カフェオレ六つですね。…ご注文は以上でよろしいでしょうか」
「以上で大丈夫です」
震える指先で注文を受け取った。
目線はまだちらちらと“あの人“を追ったままだった。
続…
物語に出てきた『32』という数字は出会いや運命の相手を引き寄せる数字として最も強力らしいです!
コメント
6件
あ、ばすぴすさんお久しぶりです!第4話読みました。 今回は若井くん、藤澤くん、大森さんの三人の視点が回ってきて、それぞれの距離感の変化が繊細でいいですね。特に大森さんの「あの人を目で追ってしまう」感じとか、若井くんがカップを離せない心理描写がすごくリアル。こっちまでドキドキしました。 2ヶ月経って、若井くんが通う側になったのも胸が熱くなる展開。続きが楽しみです!