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タバコの香りと君の声書いていきます!
葛葉がタバコを吸う設定です!地雷の方はお控えください!ちょっとエチチチ要素あります!少し感動??みたいな感じじゃあスタート!あとこれ読み切りです!
夜の静寂を破るように、ライターの火が小さく鳴った。
葛葉の指先から、細い煙がゆっくりと立ちのぼる。けだるげな視線の先にいるのは、ソファに座る叶だった。Tシャツ一枚で投げ出した足は、無防備で、誘っているようにも見える。
「……また吸ってんのかよ」
叶の声は、いつもより低い。けれどその視線は、煙草ではなく葛葉の手元に釘付けだった。
「やめてって言うくせに、見るのはやめねえんだな」
葛葉は煙草を咥えたまま、ゆっくり近づく。足音すら忍ばせるような動きで、叶の目の前にしゃがみこんだ。
「……お前、最近ずっと俺避けてるだろ」
「……別に、避けてねぇし」
「じゃあ、なんで触れようとすると逃げんだよ」
低く、喉の奥から絞るような声。
葛葉の手が、叶の太ももに伸びる。ぴくりと震えた叶は、反射的に身を引こうとするが、その前に腕を掴まれた。
「逃げんなって言ってんだろ」
力が入っていた。けれど、それ以上に葛葉の瞳が、どこか切実だった。寂しさと焦りが混ざっている。叶は一瞬、目を逸らした。
「お前が、変なんだよ。……急に距離近いし、触ってきたり……。俺、どうしていいか……」
「じゃあ教えてやるよ」
そう言った葛葉の声が落ちると同時に、叶はソファに押し倒される。煙草はすでに灰皿に押し付けられ、火が消されていた。
唇が強引に重なり、舌が無遠慮に入り込んでくる。抗う暇もなく、舌の奥を撫でられて、叶は息を呑んだ。
「っ、葛葉……っ、まって……!」
「やだ。……ずっと我慢してた。お前が逃げなくなるまでって。けどもう限界だわ」
そのままシャツの裾をたくしあげられ、肌に触れる指先が熱い。唇は首筋を舐め、甘噛みするように執着を刻んでいく。
「お前が、俺のこと好きじゃなくてもいい。でも他のやつには、絶対にやらせたくねぇ」
叶の目が、大きく見開かれた。震える吐息が漏れ、そのまま自分の下半身に葛葉の手が伸びて――
「お前が、俺のこと好きじゃなくてもいい。でも他のやつには、絶対にやらせたくねぇ」
その言葉は、叶の心の奥底に静かに沈んだ。怖かった。けれど、それ以上に――葛葉の指先が自分を撫でる感触に、体がもう逆らえなかった。
「っ……や、ぁ……」
シャツの中に潜り込んだ手が、胸元をゆっくり撫でる。指先が敏感なところをなぞると、叶の口から小さな声が漏れる。
「や……ばか、そこ……っ」
「やっと、ちゃんと喘いでくれた」
葛葉の声は、ささやくように甘い。舌が耳たぶを這い、首筋に熱を残す。焦らすような動きに、叶の身体はどんどん熱くなっていった。
「叶、お前ほんと……こうされると、素直になるんだな」
「黙れよ、……っ、ばか……」
顔を背ける叶の頬は真っ赤だった。反応の一つ一つが愛おしくて、葛葉は笑みを浮かべたまま、下着の中に手を入れる。
「もう濡れてんじゃん。触ってほしかったんだろ?」
「ちが、……っ、あっ……!」
声が裏返る。張り詰めたそこを指で軽く扱かれるたび、叶の腰が浮いていく。
「気持ちい……?」
そう囁かれた瞬間、叶の中で何かが崩れた。
「……っ、うるさい……くずはの、せいだろ……」
「そっか。じゃあ、もっと気持ちよくしてやるよ」
ゆっくりと体勢を変えて、葛葉は叶の足を広げる。口移しのようにキスを重ねながら、手で叶のものを扱き、濡れた先端に唇を寄せた。
「や、やめ……っ、そこ舐めんの、っ……!」
「いや、叶が可愛すぎて……止まんねえわ」
柔らかく舌を這わせる。敏感なそこを丁寧に舐め上げ、口の中に含んで吸われた瞬間、叶の体が跳ねた。
「っ……く、あ……! だめ、もうっ、イッ……!」
体を震わせながら、叶は口元を押さえて絶頂を迎えた。精が舌にかかる感触にも、葛葉は眉一つ動かさず、すべて受け止めてからようやく唇を離した。
「……っ、ばか、最低……」
「最低なのはお前を好きになった俺のほうだよ」
葛葉はそう言いながら、自分のズボンを下ろす。
「叶、……中、入れていい?」
その言葉に、叶は一瞬だけ戸惑ったように目を伏せた。けれど、何かを決めたように、ゆっくりと頷く。
「……もう、どうにでもなれって気分だし。……来いよ」
その一言で、葛葉の理性が崩れ落ちた。準備もそこそこに叶の脚を抱え、唾液と愛液で濡れた後ろを指で慣らしてから、ゆっくりと自身を押し入れていく。
「っ……く、ぅ……っ!」
「大丈夫、力抜け……ゆっくり、するから……」
葛葉の言葉とは裏腹に、熱が体を分け入る感覚に、叶の眉がきつく寄る。痛みもある。けれど、それ以上に、満たされていく安心感があった。
「……叶、すげぇ……あったけぇ」
「うるせぇ、……早く、動けよ……」
その許しを受け、葛葉はゆっくりと腰を動かし始めた。擦れるたびに、叶の声が漏れる。
「あ、っ、や……そこ、ダメっ……!」
「ここ、か? 何回も突いてやるよ……!」
ぬちゅ、ぬちゅ、といやらしい音が静かな部屋に響き、葛葉はどんどん深く突き上げた。叶の中が締めつけてきて、たまらず葛葉も限界を悟る。
「なぁ、叶……中に、出していい……?」
「っ、責任取れよ……っ、ばか……!」
その返事に、葛葉は奥まで突き上げ、吐息とともに果てた。熱が叶の中に広がり、体を震わせた二人は、ゆっくりと重なるように倒れ込んだ。
⸻
しばらくして、葛葉の煙草の匂いが、またふんわりと部屋に漂った。けれど今度は、叶はそれを咎めなかった。
ベッドの中で寄り添う彼の肩に顔をうずめながら、小さく呟いた。
「……好きじゃなくてもって言ったくせに、ずるいよ」
葛葉は少し笑って、頭を撫でる。
「じゃあ、俺のこと好きになれよ。逃がさねぇから」
それは、彼らしい、強くて優しい束縛だった。