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宝くじが当たりルンルンで家に帰った寧々子(ねねこ)。さっそく夫の圭介(けいすけ)に自慢しようとするが…
「ふふ!見てみてあなた!宝くじが当たったの!」
まさか当たるなんて思ってもいなかったけれど、当たったら不味は身内に報告よね!
…しかし、夫の態度は私とは真逆だった。
「…あぁ、そうかそうか。ついにやったんだな。」
そう冷たく言い放ち、私を包丁で刺してきた。
「あ、あなた。どうし…て………」
「もう正直うんざりだったんだ!お前なんかあのお方からの予言が無ければ結婚なんてしちゃいねぇよ!!お前と結婚すればいつか金が手に入ると言われたから仕方なく付き合ってたんだよ!それを勝手に勘違いするのが悪いだろ!!」
それが死にそうな嫁にかける言葉か?どうして私はこんな奴と付き合ってしまったのだ?そんな気持ちで溢れて止まらない中、彼はトドメを刺そうとしていた。
「や、やめ……」
グシャ
…あれ?私死んで……
「そ、そこの…えっと、お姉さん…?」
後ろから高く寂しげな声が聞こえて振り返ると、そこには学生服の少女が水色の半透明な姿で語りかけてきていた。
「キャアッ!幽霊!!」
「あ…えっと、貴方もですね……その、お話聞くので…私達の星にでも…来ませんか…?」
そう言ってその子は私に向かって萌え袖で手を出してきた。普段だったら断っているはずなのに、何故かその子の手に自分の手を乗せたい、乗せなきゃいけないという衝動に狩られた。
「…ええ。ありがとうね。」
そして手を乗っけて見ると辺りの景色が真っ白になり、その空間に数秒ほど閉じ込められた。そしてぼんやりと色がついて見えてきた…ここは……?
「あ、えっと…おはようございます。その…快適に過ごせる準備はしてあるからね…」
そしてその子がテーブルの上のアロマキャンドルに火をつけると、その子に色がついた。ぐしゃぐしゃからちょうどピッタリに…
「あっ、えっと…待ってて、もっと快適に過ごせるようにするから…」
そう言ってその子が部屋の外に出た間に私は部屋を観察した。
大きな灰色のベッド、ステッカーの貼られて閉められたカーテン、中心にテーブル一つ、平行に並べられた椅子、灰色の壁、天井、床。若干落書きがされている。
そうこう部屋の観察をしていると、少女が戻ってきた。
「ええっと…はい、どうぞ。膝掛け。それとショートケーキ……話したくない所は話さなくていいよ、愚痴だけ受け止めてあげるから。」
私は思わずこの少女の気遣い、優しさに涙が溢れて止まらないまま彼の愚痴を話した…
…No.2
〜〜 黒雨(くあ) 死亡時:13歳 死因:友達に裏切られたショックで自殺。
悲しい願い、助けてほしいと悲願する感情に溢れている人間を連れてくる。悲願の感情を好む。割れたハートの付いた学生服、常に涙目という特徴がある。連れてきた人の話はよく聞く。他人からの自己の否定は嫌がっている。
(画像データがありません(プロフの左側の少女です))