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「王様ゲームしましょう!」
そう言い始めた村の村長。突然の出来事に村の皆からは「え?」という困惑の声が聞こえる。
秋の終わり頃、始まった王様ゲーム。理由ないと参加しませんとか言ってた人も、参加した。その理由は多分、村長が耳元でなにかを囁いていたからだろう。このゲームは順番に割り箸を引いていき、先端が赤くなっている割り箸を引いた人が王様で、他の人になんでも命令できる、というゲームだ。他の人と言っても、番号が割り箸の先に書かれていて、番号で指名しなければならない。 例えば、「1番と3番がキス!」などでないといけない。名指しはだめらしい。みんなでルールを確認した後、割り箸を引いた。自分の番号を確認すると、番号はかいておらず、赤い印がついていた。
「あ、自分だ…」
みんなに自分が王様、と伝えた後に、命令を考える。
「12番、今日焼肉奢って」
思いついた命令はこれだ。番号は適当に決めた。自分は焼肉が食べられればそれでいいから。
「うわぁぁぁぁ…最悪だぁぁぁ」
そう声をあげた人はlt。
「よろしくな」
「覚えてろよhtmngu…」
「俺が王様だ。讃えよ」
そう声をあげたのはrk。
「嫌に決まってんだろ!」
「従うわけなくて草」
当然のように悪口が飛び交う。
「お前らなぁ…。じゃあ、5番と9番がキスで。」
「はっ?」
「本性を現したな!?」
「だってお前ら煽ったじゃん…で、誰? 」
「い、イッタイダレダー」
tycさんが棒読みでそう言う。1人は透けたが、もう1人は誰だろう。
「……」
目を逸らすmzrもん。やっぱりこの2人は不憫枠だったか。
「もう1人mzrもんっぽいぞ」
自分はそう声をあげる。
「えっ、そ、そんなことないですよ!?」
「わかりやすいんだよなぁ…」
「…mzrさん、どうします?」
「するしかないですよ…」
そんな会話が聞こえた後、tycさんがぎゅっ、と目を瞑る。mzrもんが1回息を大きく吸った後に、覚悟を決めたような顔をして、tycさんに顔を近づける。ちゅ、と音をたてた後、tycさんとmzrもんがお互いに目を逸らし、顔を赤くする。