なぁ及川。そんなに泣くなよ
「だめだよ、はじめちゃん。」
なんでだ?護ってやるからこっち来いよ
「ごめんね。俺苦しいの」
誰にやられた?何かあったか?
「あのね、……
ごめんねはじめちゃん。」
なんだ?なんで泣いてんだ?
「ばいばい、」
徹ッ!!!!
俺の荒い呼吸と嗚咽が
すべてを覆い隠す暗闇に溶けていく
重力に従って落ちてゆく汗と目から流れる
液体が体をいやに冷えさせる
「岩ちゃん?」
瞬時に声の聞こえた方に目を向ける
少しとろんとした目が俺を見上げて
及川は心配そうに俺を見つめている
「起こしたか?わりぃ。
嫌な夢見てたわ」
「そっかぁ…」
じゃあいーこいーこするね。
そう言って及川が自身より
少し低い位置にある俺の頭をゆっくりと
撫で始めた。
こいつ絶てぇまだ寝ぼけてる
初めは?で埋め尽くされていた俺の頭は
冷静さを取り戻したと共に及川が
生きている事への安堵を感じた
及川の体を自分へと抱き寄せると
冷えきった心が少しずつ正常へと戻ってゆく
あぁ すげぇ怖ぇ
一時全く眠れなくなってしまった及川は
あれから約2週間。俺の近くでなら少しずつ
前のように寝れるようになっていた。
大人はダメだ。
皆自分が正しいと思ってっから直ぐに
及川のことを傷つける
担任もカウンセラーも親でさえ敵だ。
この1ヶ月で分かった
周りの奴らのせいで及川は少しずつでも
確実に塞ぎ込んでいった
だから学校からとある期間及川を
引き離した
及川は一日に1回程度でも笑うようになった
その事に気づいてしまった
気づいてしまったから学校なんて辞めた
あそこは及川にとって監獄だ
常に監視され追い詰められ
ゆるゆると首を絞められてゆく
勿論親には知らせずに行った
だから知られた後父親にクソほど怒鳴られた
それも正直どうでもよかった
早く及川に教えてやりたかった
及川に伝えると案の定驚いた顔をして
それから嬉しそうに少しだけ困ったように
ふわりと笑った
良かった。間違ってなかった。
実は松川と花巻には軽く止められていた
そこまでする必要は無いと。
でも及川はもう限界なんだと説得して
少し渋々というような承諾を貰った
少しでも長い間及川に生きて欲しかった
コメント
9件
岩泉さんの判断は間違ってない… 自分も及川さんには長生きして欲しい!!!(見るよ遅れてごめん〜)
初めましてしのです 初めてりぅがこうゆうの出したの見ました
お久ー!岩泉side また夜中投稿ごめん 学校行きたくねー 誰か話そ