ショックを受けてもっくん置いて走り出した涼ちゃん。
人目も気にせず俺は廊下を走り抜ける。そうすると目の前に若井の姿が見えた。どうやら心配して探してくれていたようだ。
「涼ちゃん、大丈夫?」
若井の顔を見た瞬間、目からぶわっと涙が溢れ出す。
そんな俺を見て、若井は慌てて人のいない部屋に俺を引っ張り込んだ。
「若井…。元貴が、元貴が…」
「涼ちゃん、大丈夫だから。ちょっと落ち着こうよ」
泣き過ぎてまともに喋れない俺を若井は軽く抱きしめ、背中をポンポンと叩いてくれる。
ううっと変な声をあげながら俺は若井にしがみつく。若井は俺が落ち着いて泣き止むまで何も聞かずに待ってくれた。
「で、元貴ともめたんでしょ?」
「うん。元貴、例のキスマーク気づいたみたいでさ」
俺は鼻水をすすりながら必死に喋る。
「つけたの若井だって思い込んで、俺が説明しようとしても聞いてくれなくて…」
「……」
「若井に乗り換えるのか、とか言い出して…」
「……」
「俺、元貴にそんな軽いヤツだと思われてたなんてすっごいショックでさ」
「涼ちゃんごめん」
落ち込む俺に突然若井があやまってくる。
「それ、たぶん俺のせい」
「えっ?」
びっくりして若井の顔をみつめる。
「ほら、さっきの休憩の時、元貴を追いかけただろ?その時に元貴が涼ちゃんとやったのか、とかすごい剣幕で怒ってきてさ」
若井はバツの悪そうな顔をして目をそらした。
「俺、腹が立って、涼ちゃんとちゃんと付き合ってもないくせに、俺が涼ちゃんもらっちゃうぞって、つい…」
「そんな…」
俺はびっくりして目を見開く。
「だから元々勘違いしてたとはいえ、元貴が涼ちゃんにそんな事言ったのは半分は俺のせいだと思う」
ごめん。と言いながらうな垂れている若井を見て、俺はだんだんと冷静になってくる。
「…いいよ、若井」
「えっ?」
「どうせこのままだったらいずれはこういう事が起こってたんだよ」
幸せだけど不安定な関係。
「だってこんな関係やっぱりおかしいじゃない」
「涼ちゃん…」
「とりあえず俺も言いたかった事言えたしさ。しばらく元貴の反応を待ってみるよ」
そう言って俺はため息をついた。
ひろぱやっぱりかっこいい!…と思ったらやらかしてました😅
とりあえずここでいったん涼ちゃん視点終わりで、次からもっくん視点になります。
同じコースをもっくんから見たらどうだったのかバージョン。
えっ?また同じ長さかかるの?すみません😓
コメント
2件
涼ちゃんたちが喧嘩してるーΣ( ˙꒳˙ ) 次は、もっくんか、、、何思ってたんやろ(* ᐕ)?
もう、ほんと面白いです、😭💕 次も楽しみです!