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hlt side
昨日は自分のストーカーと遊びに行った。
ダメだと分かっているが、また遊びたいと…
ブーッブーッ
h「ぅわあッ…!」
鳴るスマホを手に取り画面を見てみると、“元貴”と書いてあった。
そう言えば連絡先交換したんだった、なんて呑気に考えていた。
m《今度、僕の家に来ませんか?》
あー…これは完全に堕としにきてるな…
そう感じとった俺は涼ちゃんと会う約束をした。
r「遊びに行って…今度はストーカーの家に招かれたと…」
昨日のことは全て涼ちゃんに話してみた。
自分だけだとすぐに承諾してしまうと思い、涼ちゃんの意見も聞こうと。
r「いや、ダメに決まってるよね。はい連絡して、今すぐ!」
h「わ、分かったからぁ…!」
h《ごめん、家に行くのは無理かな…》
mtk side
h「涼ちゃんは見たことないからそんなこと言えるんだよ!本当に綺麗で…」
r「所詮ストーカーなんだから信頼できるわけがないだろ!」
GPS通りきたらファミレスに若井がいた。
ストーカーだなんて、きっと僕のことを話しているんだろうな。
案内されたが、店員さんに言って若井たちと同じ席にしてもらった。
m「若井さん、会いたかった」
h「ぁ…そっか…」
r「…初めまして、藤澤です」
m「藤澤さんかぁ…僕は元貴。」
藤澤、って人に警戒されているのが見てわかる。
まずこの人を攻略しなければ話は進まない。
だから連絡先交換を狙ったが断られてしまった。
この人はなかなか難しい人だ…。
m「若井さんって、藤澤さんと仲良いですよね」
h「え?あ…うん、親友なんだ」
改めて僕がストーカーだとわかる発言をしたら、目を見開く若井が面白い笑。
相変わらず顔が険しい藤澤。
この人さえいなければ早く実行できるのに…。
ryk side
初めて若井のストーカーに出会った。
確かに女性に見間違えるほど綺麗な方だ。
だけど、完全に若井を狙っている行動があちこちに散りばめられている。
m「若井さんは何食べるんですか?」
そう言って若井の腕に自分の腕を絡めたり、
m「若井さんは面白いな」
そして顔をさりげなく近づけている。
早く手に入れたいのは分かるけど、そこまでわかりやすいとはね…。
m「お二人はこれからどこか行くんですか?」
h「いや、特に…ねぇ?」
r「うん笑 ただ会いたくてって感じ?」
m「…お二人は付き合ってるんですか」
h「付き合って
r「付き合ってるよ。だからストーカー行為はやめていただきたい」
付き合っているわけない。
ただ、これなら若井を救うことができるかもと思い咄嗟に吐いた嘘。
でもこいつはなかなか鋭い。
m「付き合ってるなら、もっと僕から若井さんを遠ざけますよね。」
何も言えなかった。
て言うかもう言葉が出なかった。
言い返せるのに声にならなかった。
m「嘘は良くないですよ。もっと正しい嘘を吐かなきゃ、神様に飽きられてしまいますよ。」
r「そう言う君は正しい嘘を吐いてきたの?」
m「はい。勿論」
なかなかに難しい人だ。
若井は自分をリードしてくれる人に結構弱いから僕がしっかりしなきゃいけない。
なのに、元貴は僕の冷静さを乱してくる。
ストーカーだからか、若井の家に盗聴器でもしかけたのか家にいた僕の情報も知っている。
年齢、誕生日、髪型、昨日何していたかとか。
若井の家に泊まりに行った際に聞かれたのだろう。
本当に寒気がする人だ。
m「…若井さん、今度は一緒に月でも見に行きませんか?」
h「涼ちゃんも一緒じゃダメ?」
m「藤澤さんも来てしまうと、僕が疲れてしまいますよ笑」
合わないからってそれ本人の目の前で言うか?
まぁ、若井が行かないことを祈るだけしかできないけど。
h「いいよ、いつ?」
若井は僕の目を一回見た後にすぐ逸らして元貴の方へ向き直った。
なんで行くんだとか思ったけど、ストーカーの前で変に言ってはいけないと思い何も言わなかった。
その後は二人で予定を決めていた。
今月の27日に行くらしい。
僕はちょうど仕事だからついて行くことはできなかった。
元貴の若井への愛が純愛であるよう。
そして元貴と別れて若井と帰路に立つ。
r「なんかあったらすぐ連絡して」
h「心配しすぎ笑 俺そんなやわじゃない!」
確かに元貴の方が小さいから若井の方が強そうに見える。
でもあいつはズル賢い。
若井ならすぐに流されて終わりだ。
握った若井の手は冷たかった。
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次回で終わりかもしれない。
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