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―――お姉ちゃんに言われて来てみたけど、どうしよ。
強そうな人いっぱい居る……
サンズ『がきんちょ?大丈夫か?顔色悪いぞ。』
トリエル『緊張してるのよサンズ。そっとしといてあげましょ?』
も『うん…ちょっと共鳴切るね…』
そう言ってサンズとママ(トリエル)の共鳴を一時遮断した。
も「なんで来ちゃったかなぁ…」
と”魔法騎士適合検査”の会場に来たことを遅れながら後悔した。来ている人はざっと数えて約100名。
この中から”魔法騎士”…簡単に言うと魔法による犯罪、事件などに出動したりする人のことだけど、それを今から8名だけ決める。なんとも狭い門だ。僕みたいにお遊び半分で来ている人は居ないだろう。それはこの場にいる人達の思考を読めばすぐ分かったことだった。
咲《なあ、もらる〜》
も《どうしたの?》
咲《ウチが実況終わるまで暇やろ〜?》
も《まあ、そうだね〜》
咲《じゃあ、これ行ってき!》
も《魔法騎士適合検査か………わかった。行ってみるよ》
と自分の記憶を恨んでいると、僕達の前に一人の老人が立った。
白狼「今日は遠いところ来てくれてありがとう。少年少女たち。私の名前は”白狼”じゃ。よろしくのう」
白「……今から、検査の詳細を説明していくぞい」
――といった感じで検査の順番、そして検査内容を説明してもらった。……流石に対人戦があったのは予想外だったけど。それ以外を簡単に説明すると、
一、障害物競走…どれだけ障害物があっても現場に急行できる能力。
二、魔法攻撃の的あて…どれほどの魔法洗練度があるか。
三、対人戦…実戦による戦闘スキル。
みたいな感じだった。説明が終わった直後に試験が開始された。
…今は一次、二次審査を終えて、三次審査の時間まで休憩している。
三次審査は残った24名(自分を含む)対人戦をし、各3名で戦闘をして残った人が魔法騎士となるらしい。
サ『お、やっと繋がった』
も『まあ、ね。今休憩中だから話せてるだけ。あと10分ぐらいでまた切るよ』
サ『そうか…ま、オイラの知ったこっちゃねえけどな。』
も『次の審査、対人戦なんだけど今度こそ力貸してくれる?』
サ『まあいいが…消すかもしれないぞ?』
も『そこは僕が加減すればいい話だから』
サ『む…そうか…』
も『お姉ちゃんの実況が終わるまであと30分しかないから”5分”で終わらせる』
サ『なかなかこえーこと言ってんぞ、もらる…』
も『初見殺常習犯がよく言いますね!!』
という感じで軽口を交わしつつ密かにサンズとの共鳴を深める。
――左目の虹彩が水色になっていることにもらるは気がついていなかった。
最後まで読んでくれてありがとうございます!
次回は『魔法騎士適合検査〜後編〜』です!
それでは次回でお会いしましょう!
ほな、ばいなら!