心配させてよ、お前だけ。
「うーんん…」
「ほーらー美ー羽!!みーうー」
「んんー??んんうーん(えー??まだ寝てたーい)」
「そんなこといってるひまなんかなーいの、私達今から男子の薪運んで、カレー作って、ご飯たいて…」
「はいはい…それより、私がいったことよーくわかるね」
「そうでしょ??ドヤ」
「ドヤ顔すんなーw」
「ほらっ起きろー!!」
「ぐーすか、ごー」
「美羽のやつー!!」
私は美羽。小5です!!今、林間学習中の朝となりました。
理想))小鳥の声で目を覚ます。現在5:30。ちょっと外の景色、眺めよう。いい気持ち。朝の空気、気持ち…。
まだ早いから、みんなが起きないようにゆっくり読書、しようかな。
現実…))「ほらっあなた達!!何時だと思ってるの!?」
「…うぅんん…って先生っ!?」
「今、何時ですか!?」
「はひ、7時です…って、え!?」
「決められた起きる時刻は!?」
「ろ…6時、半…です…」
「30分間、あなた達はねてたんですか!?」
「は、い…」
こらぁぁっ!!!
「「「ひゃっごめんなさい!!」」」
結局私と一緒に寝てしまった友達2人もパジャマ姿で先生のお説教を存分にされたのでした…。トホホ…
私はちゃくちゃくと薪を運んだ。そして男子の元へ行った。
「はぁ」
先生に怒られちゃった…。
「元気出せよー先生に怒られただけで。俺なんか1日に2回以上怒られるぞ、どうだぁすごいだろ!?」
こいつはふざけ男子の崎浜頼。実は、昨日の夜の恋バナで私が話をした人。そう…私の好きな人。
「…っうっるさいなあ」
不機嫌そうに無愛想で答えてしまう自分がやだ。
もうちょっと可愛くできないのかなー、私。ほんとやだっ!!
「頼くんっ!!薪わりありがとー!すごいいっぱい!!カレーづくり頑張るね!」
「おお!!愛南も頑張れよー!」
愛南だ。愛南はクラスの女子のトップ。ていうか何なの今の頼!?愛南みたいなぶりっ子にでれでれしてっ!!!
愛南の方を見ると…
「うわー!!○○くんすごぉい!!めっちゃキレイにわれてる!頑張ってね」
「うん!!ありがとう、愛南ちゃんっ!!」
「おお!!さすが○○くん!やっぱり何でもできるね!すごすぎ!!」
「ん!?いやーそんなことはっ…!」
笑顔でほほえむ愛南は可愛く、怖い人間だ。
私は生まれつき不器用で、感情があまり上手く伝えられない性格らしい。
だから、愛南が憎い。ずるい。うざい。
そんなことを思う私は一生この性格は変わらないんだよなー。
ああやだー!もうっこんなこと考えちゃう…。
勝手に嫉妬して、勝手に考えて…そもそも勝手に好きになって。バカみたい。
「はぁ」
「お前さっきからため息しかしてねぇぞ 笑」
「はーあっ!?さっきあんたと話したでしょっ!?」
「ははっ…良かった…」
「え?」
「いや、美羽、元気出てて…」
「なんであんたにそんな心配されなきゃなんないのー」
「……」
「頼…??どうし…」
「好きな相手には心配したいんだよ…」
「…頼…?どうしたの、さっきから。いつもの頼じゃないみたい」
「だからっ!!…その…俺、美羽が好きだ。お前だけが好きだ。…いや、その、恋愛的に、な…?」
「じゃーさ、私と付き合ってよ。私もあんたのこと、好きだもん」