テラーノベル
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彼女は静かに言った。「この先、あなたを愛せる自信がないの。」
胸の奥がひどく痛んだのに、不思議と受け入れられた。
愛してくれなくてもよかった。
ただ隣にいてくれるだけ… それだけで十分だったのだ。
けれど、あの日から彼女は僕を拒んだ。
「あなたと居たくない。だから、別れましょう。」
その声は、僕の心を冷たく刺した
その夜、僕は夢を見た。
彼女が振り返りもせず、ゆっくりと遠ざかっていく夢。
夕焼けの道、彼女の影だけが伸びている。
必死に手を伸ばした瞬間、目が覚めた。
薄明かりの部屋。呼吸が浅く、鼓動が耳の奥で響く。
隣を見ると、彼女が心配そうに見ている。
「夢を見たんだ。」
「君に似た人だったよ。」
耳元でふっと笑う声がした。
「それは私じゃないわ。似てる人なんて、いないもの。」
「それもそうだね。」
再び眠りに落ち、 次に目を覚ましたとき、
外はもう眩しいほどに明るかった。
カーテンの隙間から柔らかな光が差し込む。
隣を見るが、彼女の姿はない。
先に起きたのかもしれないと思いながら、ゆっくりリビングに向かう。
そこに彼女はいなかった。
テーブルの上の写真立てが光を反射していた。
微笑む彼女がそこにいる。あの頃と変わらない笑顔。 懐かしい。
窓の外で風が揺れている
少し、散歩をしに行こうか。