コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
私のヒーロー。ピンチの時、いつも駆けつけてくれる。そんな彼が私は大好きだ。人の為に一生懸命で、傷ついたら傍にいて泣いてあげれる。そんな優しくて、ちょっと泣き虫な彼は私の……1番大切な人。
彼の名前は花垣武道くん。小学生の時に猫をいじめていた中学生を注意したところ、逆に怒りを買ってしまい、絡まれていたところを、マントをつけた彼が助けてくれた。私はその瞬間に恋をした。そして、中学生になり……彼を見つけて。告白した。今はとても幸せだ。
武道[ヒナ、遅れてごめん……。待った?]
今日は久しぶりに武道くんとのデートの日。私は待ち合わせの10分前からソワソワしていた。
新しく買った服、褒めてくれるかな?ちょっとメイクしてるの気づいてくれるかな?待っている間も彼のことばかり考えてしまう。
ヒナ[ううん、大丈夫だよ。それより、髪の毛ボサボサだよ?走ってきたでしょ?]
武道[あはは……ごめん。慌ててきたから。]
ヒナ[よし、これでなおったかな。じゃあいこ。武道くん。]
武道[うん、どこか行きたいとこある?]
ヒナ[そうだなぁ……、雑貨屋さんとかみたいかな。]
武道[了解]
-ショッピングモール内-
ヒナ[土曜日だから、人が多いね]
武道[だね……、よし。はぐれないように手を繋ごう。これなら、心配ないだろ?]
ナチュラルにこういうことをする武道くんはちょっとズルいと思う。……まぁ、そこが大好きなんだけど……。たまに武道くんと話していると大人と話しているような時がある。気のせいかな?
武道[ヒナ?どうかした?気分でも悪い?]
ヒナ[ううん、大丈夫だよ。]
武道[良かった。体調悪かったらいつでも言ってな。]
ほんと……こういう優しいところ好きだなぁ……。
-雑貨屋-
ヒナ[見て、武道くん、これ可愛いよ!]
武道[ほんとだ、あ。これとかヒナに似合いそう!うん、やっぱり可愛い!]
ヒナ[そうかな?……ありがとう]
モブA[ねぇ、あの子可愛いくない?]
モブB[ほんとだ、ちょっとワンコ系なのがいいよね。]
……まただ。最近、武道くんといると他の女の子がちらちらと見ているのが気になる。……急にかっこよくなったからかな……?前までリーゼントの髪型をしていたのに……今はおろしてる。私でもドキドキするのに……。何となく、ムスッとしてたら、武道くんが顔を覗いていた。
武道[ヒナ?大丈夫か?やっぱり気分悪いんじゃ……]
ヒナ[へ?あ、ううん。違うの……。ちょっと考え事しちゃって……ごめんね。]
思わず……誤魔化しちゃった……。ヤキモチ妬いてたなんて恥ずかしくて言えないし……。
武道[ヒナ、俺……他にも見たいとこあるから付き合ってもらっていい?]
ヒナ[う、うん。いいけど……どこ行くの?]
そう言って武道くんが連れてきてくれたのは、ゲームセンターだった。カップルや、家族連れなど、たくさんの人がいた。
武道[急にごめんな、なんか元気ないように見えたからさ。なんか気になるのあったら取ってあげる!どれかほしいのある?]
ヒナ[えっと……。あ、あれ可愛い。]
私が指を指した先にあったのは、可愛いうさぎのぬいぐるがおいてある、クレーンゲームだった。首元にはクローバーがついていて、とても愛らしかった。
武道[よし、まかせろ!俺が取ってやる!]
そういって、クレーンゲームの前にいき、お金をいれ…取り始める。
武道[くそっ……!もう1回、ここだァー!]
アームがうさぎを持ち上げそのまま景品の出口まで運び、落ちた。
ヒナ[わぁ!武道くん、すごい!]
武道[へへっ。はい、ヒナ!]
ヒナ[ありがとう!武道くん!]
武道[よかった、笑ってくれて。]
ヒナ[え?]
武道[元気ないっていうか……なんか、拗ねてた?感じだったから、何かやったかなって思って、ここに連れてきたけど……笑ってくれて良かった。]
あぁ…、ほんとに……武道くんを好きになってよかったな。こんな優しい人、他にいないよね
ヒナ[心配かけて、ごめんね。武道くんは悪くないよ、私がただ勝手にヤキモチ妬いちゃって……。最近、武道くんかっこいいから。]
武道[ヒナ……。俺なんて全然モテねーし、なんならヒナが初めての彼女だし。そんな、ヤキモチ妬いてくれるなんて……恥ずかしいけど、すっげー嬉しい!]
ヒナ[ううん、そんなことないよ。武道くんはかっこいいよ!]
武道[サンキュー!ヒナ!]
マイキー[相変わらず、仲良いね。2人とも]
ふと、声がした方を振り向くとそこにはマイキーくんと、ドラケンくんと、エマちゃんがいた。
武道[マイキくんに、ドラケンくん!?なんで……エマちゃんまで。]
ドラケン[エマが、ここのクレーンゲームの熊のぬいぐるみ?がほしいっつうから来たんだよ。]
武道[そうなんっすね。]
マイキー[なぁ、これから皆であそばね?]
エマ[ちょっと!マイキー!ヒナとたけみっちのデート邪魔しちゃダメじゃん!]
マイキー[俺だって、たけみっちと遊びてーもん!今日だって、遊ぼうと思ってたのに。]
ドラケン[朝から俺を呼び出した理由がそれかよ……。]
マイキー[エマとも遊べんだからいいだろー?別に。]
ドラケン[うっせぇ]
武道[あはは……。ドラケンくん、お疲れ様っす……。]
ドラケン[んっと……唯我独尊野郎だよ、こいつは。]
エマ[ヒナ、ごめんね?デートの邪魔して。]
ヒナ[ううん、大丈夫だよ。]
ドラケン[おら、マイキー。いくぞ]
マイキー[ヤダヤダ!俺もたけみっちと遊ぶー!]
ドラケン[お前なぁ……]
ヒナ[あ、あの!よかったら皆で写真でも撮りませんか?皆であんまり写真って撮ったことないなと思ったんですけど……]
エマ[いいの?私も撮りたいけど……]
ドラケン[気を使わせてわりぃな。]
ヒナ[大丈夫ですよ、武道くんも嬉しそうなので。]
武道[ヒナ……ごめんな。]
ヒナ[ううん。気にしないで]
エマ[じゃあ、このプリ機で撮ろ!これ、めっちゃ盛れるんだよ!]
ヒナ[そうなの?]
マイキー[女子はプリクラ好きだよなぁー]
ドラケン[お前はちょっとは反省しろ。]
武道[でも、俺も楽しいんで、結果オーライっすよ。]
マイキー[たけみっちー!♡次は俺と遊ぼうな♡]
武道[いいっすよ]
ドラケン[あんま、こいつを甘やかすなよ…。]
こうして、みんなとプリクラを撮ることになった。マイキーくん達にさっきのやり取りを見られてたのはちょっと恥ずかしかったけど……。
-夕方-
エマ[今日は楽しかったー!ありがとね、ヒナ、たけみっち!]
ヒナ[うん、私も!また遊ぼう!]
ドラケン[邪魔しちまって悪かったな……。次はちゃんと邪魔しねーから。]
ヒナ[いえ、気にしないでください。]
武道[俺もヒナも楽しかったんで、また皆で遊びに行きましょ!]
マイキー[そんときは、ツーリングな!たけみっち、全然、バブ乗ってねーだろ?]
武道[あはは……、2人からもらった大事なもんだから壊したくなくて……。]
ドラケン[乗らねーと、余計に悪くなっからちょっとは慣れとけよ。]
武道[うっす。]
エマ[じゃあ、またねー!ヒナ!たけみっち!]
ヒナ[うん、またね。]
マイキー[たけみっちもまたなー。]
武道[うっす!マイキー君たちも気をつけて!]
ドラケン[しっかりヒナちゃん送ってやれよー。]
武道[うっす!任せて下さい!]
-ヒナ自宅前-
武道[じゃあ……、また学校で。]
ヒナ[うん、送ってくれてありがとう。楽しかった。また行こうね。]
武道[うん!じゃあ……おやすみ!]
ヒナ[おやすみなさい。]
-[完]-