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れっつごー!
「はァッ、、、はァッ、、、」
だいぶ急いできたのでいくらライブやダンスで体力があるとはいえ息が切れる。
「ふぅ、、、」
ひと呼吸置き鍵を開ける
ガチャ
「あれ?」
扉はすでに開いていたようで、簡単に入ることができた。
扉を開けると異様な空気が漂っていた。
まず目に入ったのはばらばらな靴。
いつもmtkの家に行ったときはどの部屋も綺麗に整頓されている。
だからこの状況はmtkの性格上異常なことだった。
鍵の開いた扉
無秩序に並べられた靴
“今mtkの身に異常がおこっている”
そう理解した俺の脳は激しく警鐘を鳴らしていた。
俺はそっと靴を脱ぎ、いつもmtkのいる部屋へ向かう。
ドクドク
心臓の音がうるさい。
部屋の前まで来てドアノブに手をかける。
こわい
ここを開けたら
mtkの心の奥深くを覗いてしまう気がする。
いくら恋人でも
相手を深く知るのはこわい。
俺はその深淵を覗いたとき
受け入れることができるだろうか。
たとえ奥が見えない闇だとしても
照らしてあげられるだろうか。
「スウッ、、、」
深く息を吸う
ガチャ
開けた先はまさに暗い暗い闇だった。
床には皿や家具、小物など無差別にものが散らばっている。
まるで嵐が通ったように。
そしてその“嵐”は部屋の真ん中にぽつんと居座っていた。
下に散らばるものたちを踏まないように
そっと近づいていく。
何をしてあげるのが正しいかは正直よくわからない。
けれど今は
“君は嵐じゃない”
と肯定してあげたかった。
俺はそっと後ろから抱きしめた。
今は
今だけは
君のすべてを肯定してあげたい
mtkの震える右手にはカッターが握られていて
左手には痛々しい幾つもの傷が刻まれていた。
「ぼ、く、、、、これ、、ぜんぶした、、の」
「わる、、い、、、、ぼ、、く、わるい、、、こ?」
「今はそんなこと考えなくていいよ」
そうできる限り優しい声で囁き
カッターを持つ右手にそっと手を滑らせる。
「カッター離せる?」
そう言うとぎゅっと握りしめていた手が緩み
カッターを渡してくれた。
「えらいね」
頭をぽんぽんっと撫でてあげる。
それでも顔は引きつったままで
どこか遠くをみている。
とりあえずカッターは近くにあるテーブルに置き
救急箱を取りに行こうと立ち上がった。
「ぃく、、、の?」
いかにも泣きそうな目でこちらをみてくる。
「救急箱取ってくるだけ。すぐ戻ってくるからね」
「ぅん、、、」
こくっと頷く。
その表情は少しずつ穏やかになっていた。
数分後俺が帰ってくると無意識なのか左手の傷を引っ掻いていた。
「ひっかいたらあと残っちゃうよ」
そう言って優しく右手をのける。
「痛かったら言ってね」
俺はなれない手つきながらも優しく優しく包帯を巻いてあげた。
「よしっ」
巻き終わる頃には表情もだいぶ和らぎ
どこか安心した表情になっていた。
「痛くない?」
そう聞くと少し顔をしかめてから口をひらいた。
「い、、、いた、、い」
「どこが痛いの?」
「こ、、こ」
そう言って自分の胸を指差す。
「そっか。いたいね」
mtkはぎゅっと俺のことを抱きしめる。
「こんな、、、、こんなことするぼくなんて、、ぼく なんてきらい、、、」
掠れてて、今にも消えてしまいそうな声だった。
その言葉はきっと心の奥底から出したmtkなりのSOSなんだ。
そう思うとなんて言葉を言えばいいか分からなくなってくる。
浮かんでは消えて
また浮かんでは消えていく言葉から
深淵にまで届く言葉を探す。
「 」
見つけた。どうか深淵まで届いてくれ。
ありがとうございました!
なんだか予定よりだいぶ長くなっちゃいました💦
次でラストです!
一体どうなるのでしょうか、、、
お楽しみに✨️