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「おはよう」
そう聞こえ私は目を覚ました
九つに揺らめく尻尾
ひょこひょこ動く耳
不気味な笑みを浮かべる青年
青年に向け私はいつも通りこういう
「おはよう、今日も始まったね」
第一話《妖怪と同居》
これは約一か月前のことである
私は二十歳になったばかりで、成人式を終え、愛しのわが家へと帰宅した
引っ越したばかりでまだダンボールが山のように置いてある
でもこの散らかっている感じが好きだ
私はそうしてもいられないと思いダンボールを開けた
私は意味ありな商品を集めるのが好きだ
そしてこの前買ったばかりの狐の面を取る
以前、このお面を買った人が不慮の事故にあってしまったらしい
私はこのお面は絶対なにかあると思い買った
お面を枕の横に置き、就寝した
すると奇妙な夢を見た
真夜中に空いている冷蔵庫
歩く私、冷蔵庫の前はさんざん散らかっている
冷蔵庫なんて一回も開けていない
『何故…?』
と思い前に立つ
そこにいたのは一匹の狐
その頭を撫でる。
暖かい__
久々に暖かさを感じた
そして私は泣き崩れた、
涙で濡れる頬、嫌な記憶を流す脳、自分を嫌いな私
狐がこちらを向き頬をなめる
その時優しさを感じた
私はこうきく
「君の名前は…?」
狐は顔をこちらに向ける
顔についていたのは枕の横に置いてあったお面…
「我は九尾、あるものを追っている化け狐だ」
鋭い眼、九つに増える尻尾
私は笑ってこう答える
「クオちゃんかぁ…」
九尾は呆れた顔で私を見る
「クオちゃん…?」
私は答える
「九尾って文字の読み方を変えただけだよ…今日は眠いなぁ…」
九尾が答える
「っふ、そうか、眠るがよい、クオ…こんなふざけた呼び名をするのは貴様がはじめだ」
私はニヤっと笑ってそのまま寝てしまった
『ああ、どうせ夢なんだろうな…』
私は目を覚ました、目の前には金髪の長い髪の青年がいた
驚いて飛び跳ねてしまい 起こしてしまった
「え…あ…誰ですか?!」
青年はこう答える
「我か?我は九尾…否、昨夜貴様がつけた名で名乗るか、我はクオ、化け狐だ」
私は開いた口がふさがらない
これがすべての始まり
人間の私が九尾のクオの復讐を手伝う物語…
第一話END