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湯気に包まれた浴室の中、熱いお湯が体を優しく包む。 龍水の腕は右京の細い腰にしっかり回され、二人はぴったりと寄り添っていた。
「……右京、気持ちいいか?」
低く響く龍水の声に、右京は顔をわずかに背けて目を閉じる。
「……うん……やっぱり、気持ちいい……」
ぽそりと呟く声は、まだ少し恥ずかしそうだ。
頬は火照っていて、湯気で濡れた長いまつ毛が揺れている。
「そうか……よかった」
龍水は右京の頬にそっと手を添えて、その温もりを感じながら、さらに抱きしめる。
「んっ……」
右京の呼吸が少し早くなったのを感じ取って、龍水はゆっくりと体を動かす。
ふたりの肌が触れ合うたびに、熱が増していく。
「……龍水……」
不意に呼ばれて、龍水は右京の目を覗き込んだ。
その瞳はまだ少し涙を溜めていて、けれど安らいでいる。
「……もう一度……お願い」
その言葉に、龍水は優しく微笑んで頷く。
そして、まるでお互いを確かめ合うように、そっと体を重ねた。
「……貴様のことをずっと守らせてくれ」
「僕も、龍水のそばにいたい」
熱い湯気の中で、ふたりは息を合わせて、ゆっくりと触れ合った。
恥ずかしさも痛みも、いつのまにか溶けていって、ただ純粋に気持ちよさを感じていた。