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____ギラギラと目を溶かすくらい甘くて悪魔的に輝くネオンの繁華街、見渡せば【 カラオケ 】【 パチンコ・スロット 】等と娯楽の誘い文句が綴られた看板達が迎える。そんなネオンのように光るレモンイエローの目を持った…いや、ネオンのように、は愚直だったかもしれない。その目を持った者は、誰よりも素直で純粋で、俺に銀河系の歩き方を教えてくれた者、ネオンみたいな汚い物なんかじゃなくて、”物”なんかじゃなくて…。美しい、この銀河の星を集めて花束にしたってきっと劣らないくらい美しい。
そんな褒め言葉は彼、マックス・マカリスターには届かない。届けたくない。それを今、繁華街の路地に向かいながらカート・クレイマーは実感していた。そう、彼に好意を抱いているのだ。
その好意は決して美しいものではないとカートは自覚していた、吸引式キャンデーを煮詰めたかのような甘さの愛と劣情とどれだけ擦っても消えない黒い黒い蟠り(わだかまり)をぎゅうっと中で抱き締めて溶かして、押さえつける。そんな一時の感情で現在進めている依頼を失敗したら社長に大目玉を食らうのが分かっていたから。そんなこんなで思考していれば、ターゲットを2人は目視確認した。マックスは2歩ほど後退りしガジェットを構える、カートは肘の接続部を擦りながら小さく準備運動のようにジャンプしていた。人間の頃の名残だろうか?
そして路地に響く、決して街には聞こえない物だがそこにはちゃんと存在する裏社会の声が。
「 よろしくお願いしま〜す 」