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ChroNoiR 短編集

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ChroNoiR 短編集

6 - #7 ‐ キッカケ

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2024年04月30日

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今日は国語の授業でペアを作ることになった。

転校してきて当然クラスに馴染めて居ない俺は、毎回余るので保健室に向かう心構えをする。



担任:じゃあ今から2分以内に2人組ペアを作ってくれ。わかったな?

クラス:はーい

担任:よーいスタート


「叶くーん!「かなかな!」」

「俺と「私と」組もう!」


『んー、ごめんね!』

『今回は組みたい人がいるんだ!』

『だから、次は宜しくね?』


誘った人々:そうなんだ!ごめん!じゃあ次組もう!

『うん!ありがとね、』



(あー、やっぱあいつ人気だなー。)


このクラスでは、老若男女問わず、周りの者や全てに好かれている人気者、「叶」という者が居る。


友達も居ない俺は、毎度のようにそそくさと人を避けながら静かに教室の扉まで近づく。



すると、予想だにしないことが起きた。





『ねぇねぇ!』

『君、僕と組まない?』




そんな声がし、扉を開けかける手を止めて背後をむくと・・





「え、ああっ、」


それは、例の人物「叶」だったのだ。


『だめ?それならごめんね、』


と少し表情がしんみりする彼。

まともに人と関わってこなかったせいか、緊張で頭も働かない。一言も発さず只々硬直するだけの情けない俺。



『どうにか、組まない?』


嗚呼だめ、どうか行かないで!

そう言いたくて、最後の勇気を振り絞って声を出した。


「ま、待って!」


ピピーっ(タイマー音)


その途端、2分測ったタイマー音が鳴り、先生が喋り出す。


先生:よーしっ。組めたな?じゃ、どちらかの机に移動して、学習を進めて。

あ、ちなみにこの学習はあと7回ぐらいで終わるが全てペア学習だぞ。それでは開始。



先生の話を聞き、目と目が合う俺ら。



『と、取り敢えずペアは決まったし、まずは自己紹介!』

『僕は叶!よろしくね〜!』

なんと美しい瞳に見惚れながら、相槌をうつ。

「よろしく、叶」

「俺は葛葉、」

緊張して声も出なさそうだったが、何とか声さえ出れて一安心だ。

『ふふっ!』

「な、なんだよ」

突然笑ってくる彼に…叶に疑問を持つ。

『いいや、笑なんでも!』

『じゃ、初めよっか!葛葉。』





とそれから授業以外にも話すことが多くなった。


『葛葉ー!!』

「うぉお前、今日は生徒会なはずじゃ?!」

『いやー、葛葉に待たせても申し訳ないから、ズル休みしてきた♡』

「だ、大丈夫か?」


お、俺のために…?


『大丈夫だよ〜!さ、行こ?』

「まあお前が良いならいいけど。」

『あ、そうだ!今日僕んち来てよ〜!』





これが何度目かの出会ったキッカケさ。


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