ネマ達の目の前は黒い霧で包まれ消え去ってしまった…
「痛たた….ここはどこだろう…??」
「ネマー!いるー?」
「レイ!居るよここに!」
「あぁ!良かった。それにしても…ここって…? 」
「魔王の魔法なのかな…これ…」
「私たち死んだって事..!?」
「死後の世界なのかな..?」
「えー!まだやりたいこと沢山あったのに!!」
「…」
「あっ。あそこに街があるよ。」
「ホントだ!行ってみようよ。」
この街は何かしら覚えがあるような形状だった。
「あれ…この街って…?」
「消失した街…アレスド街だね…」
「なんでこんな所にあるのかしら…?」
「…!魔王の魔法が分かったぞ!!」
「ここは死後の世界じゃないんだ!」
「魔法を受けると別のどこかへワープさせられるんだ!」
「んん…?それってつまりその空間を切り取って移動させた感じ?」
「簡単に言えばそうだね。」
「えぇ?その魔法強すぎじゃないの…?」
「確かにそうだね…でも強ければ強いほど魔素の消費が激しいはず何だけど…」
「あ。もしかして魔王が今まで襲ってこなかったのって…」
「クックックッ…よく見抜いたな。」
「どこからこの声が!?」
「声を魔法でそこに送っているのだ。」
「そう、私は魔素を十分溜める為に冒険者などから魔素を吸い取り、ずっと溜めていたのだ。」
「でも魔王って勇者に倒されたんでしょ…?どうして復活出来たの?」
「本当に倒されたと思っていたのか?本当に人間とは…。私は勇者に倒された。しかし勇者はトドメを刺さなかったのだ。それが私の勝利への道へと繋いだのだ。」
「勇者は…魔王を倒す前に死んでいたってこと…?」
「そ…そんなはずないよ!だって勇者は魔王を打ち倒して街に戻ってきたって言われてるんだ!」
「私が勇者に成りきったのだ。実に不愉快だった。勇者とは楽なものではないな。
人を助け、褒美は言葉だけ。あんなことでよく続けられていたものだ。」
「…倒されてないなら…僕が1番最初に倒す勇者になってやる!」
「フフフ…出来るものならやってみろ。そこからは抜け出すことは出来ぬ… 」
「せいぜい亜空間を楽しめ….」
「待て!」
「どうする…?ネマ。」
「とにかく、早く脱出する方法を探さないと。」
「魔王が動くかもしれない…」
「街の人に聞きこみをしよう!」
「何か情報があるといいね!」
「それじゃ、手分けして聞きこみをしよう!」
その頃シンは….
「どうだ…シン。戻る気にはならないか?お前は魔法の素質を持っている。私の右腕とでもなれそうだ。」
「…!誰がお前なんかに!!」
「そうか。残念だな。昔は単純でよく言うことを聞いてくれたものだ。子供とは純粋なのだな。」
「では、さよならだ。」
「お前がさよならだ!フレイムストーム!!」
魔法が黒い霧に吸収されてしまった!
「クソッ!ファイヤボール!ファイヤボール!ファイヤボール!!」
「連発をしたところで結果は変わらんぞ。」
「ファイヤボール!」
「考えるのを止めたか?そんな魔法では私の魔法で受け止めれるぞ。」
「つまり…その黒い霧の亜空間…魔素上限があるんだろ…?」
そして現在のネマ達は…
「つまり…その黒い霧の亜空間…魔素上限があるんだろ…? 」
「ん…?この声はシンくん!?」
「この亜空間には上限がある…?」
「!そういう事か!レイ!レーイ!!」
「ネマ!聞こえた!?今の!」
「うん!聞こえてる!」
「この亜空間を魔素でいっぱいにするんだ!そうすれば出れるかもしれない!」
「やってみよう!…でも私達の魔素量で足りるの…?」
「うーん….街の人と協力してもらおう!!」
こうしてネマ達は街の人と話し合い、一気に魔素を放出した。
「足りるかな..?」
辺りが魔素で充満してきた。
「ぅ…!」
突然辺りが光出した。
「で!出れた!!」
どうやら人だけ出れたようだ。
建物などはそのままなのだろうか。
「!?貴様ら!どうやって!?」
「ネマ!俺の声!伝わった見たいだな!」
「うん!でもどうやって…?」
「さっきファイヤボールを連発してその空間に飛ばしてたんだけど、そのファイヤボールに声を載せて撃ったんだ。」
「へぇ!そんなことも出来るんだ!」
「貴様ら…まぁいい。今まとめて空間に引き連れさしてやる…」
「今…空間の魔法は使えないはずだ!観念しろ!」
「…ッチ!ならば攻撃魔法で対抗するしかなかろうな!!」
「みんな!一斉で対抗するぞ!!」
様々な攻撃魔法で魔王との魔法に衝突している!
「押し込めえええ!!」
「所詮は人間ッ!!私が魔法で負ける訳が!!ないぞおおお!!」
「人間の底力見せつけるぞおおお!!」
一気に魔素が膨れ上がったような気がして、魔王に魔法が当たった。
「私は…!私は死なない…ぞぉぉ…」
魔王城の壁は木っ端微塵に壊れた。
「魔王。やはり生きてるんだな。同じ運命を辿らせる訳には行かない。今、ここで蹴りを付ける。 」
「お…お前は…勇者…か…?」
「僕は2代目になる勇者だ…。」
この世から支配ということが消え、世界に平和が戻った。
支配、といっても魔王からの、だ。
魔王が居なくなったからって油断は禁物。悪さをする奴らも入れば、魔物だってまだ生き残りがいる。その生き残りが何を仕出かすのか、分からない。
そして、僕たちはまだまだ冒険者をやるつもりだ。まだ魔法試験も完璧に終わってないし、やることだってまだまだ沢山ある。
でも、言いたいことが1つだけある。
「勇者は、人類だ。」
「なぁネマ。覚えてるか?」
「うん?何を?」
「10歳の頃にさ。ポイズンスネークに襲われたこと…あったよな。」
「あぁ。懐かしいね。そんなこともあったよねー」
「あの時さ。何で俺があそこにいるか教えなかっただろ…?」
「確かにそうだね。」
「あの時さ。魔王と会ってたんだ。」
「え。」
「もっと早く言ってよ!? 」
「いやぁ、俺らはもう関わらないし、それにお前、言わなくていいって言っただろ?」
「いや…言ったけど..言ったけどさ!?そんな重要なこと教えてよ!?」
「その時の魔王さ。とっても優しかったんだよ。まるで仏だ。」
「…。」
「あの時魔王軍に入らないか?って勧誘されてたんだよ。」
「その頃から…?」
「まぁ俺はその時魔王とかよく分からなかったし断ったけど。」
(誘われてたのシンくんで良かったッ!!)
「その後のポイズンスネークは偶然だけどな。」
「あぁ。魔王が出したのではないのね。」
「本当に…短かったな。たったの5年で人生変わっちまったよ。」
「本当にね。」
「ねっ!何の話してるの?聞かせて聞かせて!」
「うるせぇな!今2人で話してんだよ!空気読め!」
いつも通りシンくんとレイは喧嘩し合う…
こんな平和が続くんだろうな。
お し ま い
コメント
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最後まで見てくれた方はありがとうございます!! 後はおまけを書くぐらいなので 次の作品を考えないと行けませんね... いやはや大変.... あと...多分この小説の設定多分ごちゃごちゃになっちゃってるかなー?と感じてます。