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KY組ってあんまり見ないですよね
書きますンゴ
今回、オメガバースパロです。淡い恋愛系を書きます。正直言ってオメガバースはただの飾り(?)みたいな感じで見たほうがいいと思います。
わからないって?自分で調べてください…とは一概には言えない設定でして…
まあ、人によって解釈が違ったりするんですよね
というわけで今回の世界ではこのような解釈になっています
生まれたときは絶対β
育った環境によってΩやαになる
周りにΩが多いとΩに
周りにαが多いとαになりやすい
βよりのαなどもいる
もともとαだったがΩになる場合もある
しかし、Ωからαになることは絶対ない
御理解の上本編どぞ
俺はそれを言われたとき人生で一番驚いたと思う。
俺はの名前は
フィリシアーノ・ヴァルガス
大学生 オメガよりのベータだった
今は完全にオメガ。
第一章
いつも通り俺は大学に行って、つまらない授業を受けようと思い席についていた。
そう行って俺に声をかけたのは、アルフレッド・F・ジョーンズ。
大学内では「本人はベータと言ってるけどアルファだ!」っていう噂がたっている有名人。
確かに頭も良ければ顔もいい全てが完璧なアルフレッドにそんな噂が立っても不思議じゃなかった。
「いいよ〜」
俺がそう言うと、アルフレッドは席につく。
俺はアルフレッドを見つめる。
綺麗な目…青空みたい…
「そんなに俺の顔を見てどうしたんだい?」
「!」
アルフレッドはニコニコしながら言った。
「えー綺麗な目をしてるからだよ」
俺は思ったことをそのまま言った。
「そう、そういえば君、名前は?」
「フェリシアーノ・ヴァルガスだよ」
「フェリシアーノ・ヴァルガス…いい名前だね。俺はの名前は…」
俺はアルフレッドが自分の前を言う前に言った。
「アルフレッド・F・ジョーンズでしょ?知ってるよ〜」
アルフレッドは少し驚いてから言った。
「なんでみんな俺の名前を知っているんだい?まあ、自己紹介する必要がないからありがたいけど…」
「アルフレッドって自分が有名人の自覚ってないの?」
俺はアルフレッドに質問する。
「あるけど…というかなんで俺ってそんなに有名人なんだい?」
アルフレッドはそこからわからなかったようだ…なんというか自分に興味があまりないような性格らしい
「だって、君のお兄さんはあの有名なアーサー・カークランドでしょ?それにめっちゃ頭が良い高校出身なのにこんな大学にいるのが不思議だからかな?あと、何度かテレビに出てるし、修学旅行のとき山から降りてきたイノシシを素手で返り討ちにしたりとか噂もあるし…」
「待って、何だいその噂!?俺そんなことしたことないよ!!」
どうやら、イノシシを素手で返り討ちにした噂はデマだったらしい。服を着ていてもわかるぐらいのガタイの良さなんだから絶対あると思ってたのに…
「まあ、色々あるんだね。てっきり、兄のこと以外ないと思ってた…」
アルフレッドのお兄さん、さっきも言ったけどアーサー・カークランド。
若いのに会社の社長をやっている。収入はどれくらいかわからないけど、億はいってそう。
流石、アルファって感じ。
「有名人ってさ、大変そうだよね〜プライベートとかもネットとかに出たりしてさ〜。絶対生活窮屈だよ、俺にはわかる!こうビビッと来る感じで!」
「あぁ、よくアーサーがそれに関しての愚痴を言ってくるよ…『あいつら、人のプライベートをなんだと思ってるんだよ』って…本当にうるさくていつも困ってるんだよ」
そこで俺は一つ、疑問を抱いた。
アルフレッドっていっぱい友達がいるはず…なんでその人達に聞かないのだろう?
という…
俺がそれを口にしようとしたとき、授業が始まった。
第二章
授業が終わった。なんの授業だったか覚えていない。だって寝てたからね〜
机に引っ付いている体を起こして背伸びした。
「ん〜〜〜!ふぅ…」
「君、寝てたけど大丈夫かい?」
「え?多分」
「多分って…」
アルフレッドは呆れたような顔をしている。俺は授業を寝ていたというだけでサボってはいない!サボってはいないのであります!!ただ、シエスタしてただけであります!!そしたら、寝ちゃっただけであります!!
「まぁ、バイバイ」
アルフレッドはそう言うと席を立ち、どこかへ去った。
「うん、バイバイ〜」
俺は手を振ってそう言った。
そのあとの授業も俺はシエスタを続けた。
「ヴェ〜…もう食べれないよぉ〜…」
「ヴェ!痛い!なになに!」
俺が飛び起きるとそこにいたのはルート…ルートヴィッヒだった。
「貴様…授業を何だと思っている…」
この感じ…ルートは絶対に怒ってる!やばい…
「え、えーと…あ!シエスタのじか…」
俺の言葉を遮るように
ルートの声が通る。
「へへ、バカ弟。俺は今日ちゃんと授業聞いてたぞ、コノヤロー!!」
ルートの後ろからひょっこり顔を出す。俺の兄ちゃん、ロヴィーノ・ヴァルガス
「ヴェ!本当、すげー!!今日はどんな内容だった?授業」
俺と兄ちゃんは同居してるから兄ちゃんのノート移せばどうにかなる!やった!ルートの見なくて良くなる!
「え、えぇっと…」
しかし、兄ちゃんは言葉に詰まっていた。
え?授業受けてたよね?
「そそそそ、そんなの俺の口から答える必要なんかねぇ!!ムキムキじゃがいも野郎から聞いてろ!!そんでもって、その内容をちゃんと俺に言えよ!コノヤロー!!」
あ、聞いてたけど内容が頭に入ってないんだ…
「わかったであります!!ルート、今日どんな授業したの?」
俺がルートの方を向き、そう言うと…すっごい顔をしていた。怒りのマークがお顔に付いていた!!
俺達(俺と兄ちゃん)は先生じゃなくてルートからお叱りを受けることになった。
この日はそんな事もあってか、トボトボ家に帰っていた。
あれ?そういえば、今日ってトーニョ兄ちゃんの飲食店のお手伝いの日じゃ…
手伝いを約束している時間まであと10分しかない!俺は全力疾走でお店に向かった。
「はぁ…はぁ…」
「お、きたきた!フェリちゃんお疲れ様やで〜」
この人はアントーニョ・ヘルナンデス・カリエド。名前が長いから俺はトーニョ兄ちゃんって言ってる。お兄ちゃんはアントーニョって呼び捨てしている。
普通、オメガのフェロモンを持っている俺は飲食店であまり働かないほうがいい。
だって、仕事しているときにヒートが来たりしたら大変なことになっちゃうから。
でも、トーニョ兄ちゃんはそれを承知で俺のお手伝いを許している。
そしてもう一つ、俺と兄ちゃんが大学生になって二人で暮らし始める前はトーニョお兄ちゃんに養ってもらってた。父さんも母さんも爺ちゃんも早くに亡くした俺達を引き取ってくれたトーニョ兄ちゃんには感謝してもしきれないよ。
「フェリちゃんはよ着替えてきな、みんな待ってんで」
「うん!」
俺は更衣室に行き服を着替えて、接客に行った。
トーニョ兄ちゃんのお店は個人経営、たまに赤字になって泣いてることがある。
でも、常連さんは多くていい人ばかり。だからトーニョ兄ちゃんはお店を続けられるって言ってた。
お手伝いの時間しゅーりょー
「ん〜〜!!はぁー…」
俺はとっても長い背伸びをしたあと更衣室に行って服を着替えた。
「フェリちゃんお手伝いありがとーな、はいお駄賃」
「いらないよトーニョ兄ちゃん俺はもう子供じゃないよ。じゃ、俺帰るねバイバイ」
俺はそう言ってお店を出た。
「もう真っ暗だ〜早く帰らなきゃ」
俺は小走りで家に向かう。今日は走ってばっかりだよ〜
ガチャ
俺は家の扉を開ける。鍵はかかっていなかった。
「兄ちゃん、ただいま〜」
「うん、あ、バカ弟よく帰ってきたな」
兄ちゃんはリビングの真ん中にキャンバスを立てて絵を描いていた。
「それ、文化祭に出すやつ?」
「あぁ、結構うまくいってるぞ!コノヤロー」
兄ちゃんは「ほれみろ」と言わんばかりの顔をしていた。
「兄ちゃんすごーい!俺もこんな絵描きたい!!」
「ふふん!褒めても何も出ねぇぞ!!」
兄ちゃんは鼻の下を指でこすってそういった。
「兄ちゃん夜ご飯どこ〜?」
「冷蔵庫の中、お前が帰って来るのが遅かったから入れておいたぞ。感謝しろバカ弟!」
「いつもありがとう兄ちゃん」
俺は冷蔵庫の中のパスタをチンして食べた。流石兄ちゃんが作ったパスタ!美味しい!でもやっぱり、出来立てが一番だなぁ〜
「そういえばさ、お前一時間目のとき隣にいたやつ。あいつって確かアルフレッドとかいうやつだろ?」
「うん」
「あいつアルファって噂あるからあんま近づくんじゃねぇぞー」
「兄ちゃんもね〜」
兄ちゃんも俺と一緒のオメガよりのベータだ。
俺も兄ちゃんももともとはただのベータだった。でも、中学3年生のとき突然オメガのフェロモンが出てきた。先に出てきたのは俺だった。ある日高熱が出て学校を休んだ。薬を飲んでも治らなかったし、それが3日も続いたから病院に行った。それで診断結果が
その時は何がなんだか理解できなかった。詳しいことはもっと大きい病院で診断しないとわからないって先生が言っていた。怖かった。なんで自分のオメガのフェロモンがあるのか。その1週間後、兄ちゃんも同じ症状がでた。俺より症状はマシだったけど、ヒートであることに変わりはなかった。
俺達ふたりとも、大きな病院で見てもらった結果、周りにアルファがいたため、オメガになったんじゃないっかて…でもありえなかった。俺達の学年にアルファのやつなんて一人もいなかったからだ。
それから、俺と兄ちゃんはヒートが来るたびに薬を飲んだりして乗り越えてた。
クラスのみんなにはずっと内緒だった。今でもそう…
この生活がずっと続くんだろう。オメガになったらもう戻れない。
第三章
その後も、アルフレッドは俺の隣に座って授業を受けるようになった。
授業が始まる前にくだらない話をする。
自分の話、
「俺、昨日さ〜」
「なんだいそれ!?面白そうじゃないかい!!」
近所の人の話、
「俺の近所に優しいおばあさんがいるんだよ」
「そういう人がいるから、この世が成り立つ…のかな?」
事件の話、
「最近、事故多いよね〜」
「アクセルとブレーキの踏み間違えとかあるらしいね。俺は絶対にないけどね☆」
政治の話も…たまにするけど俺には難しい。
「ぺらぺ〜らぺらぺ〜ら」
「うぅ〜俺にはわかんないや〜」
ただそれだけの関係。一緒にご飯を食べるわけでもない。一緒に家に帰るわけでもない。というか帰る時間帯が全然が違うしね。
ある日のこと。
「隣いいかい?」
「うん、いいよ〜」
アルフレッドは俺の隣の席に座った。
「君あのあとの授業も寝てたらしいね」
「ヴェ!なぜそれを!」
「友だちから聞いたんだぞ。なんせ、最終の授業が終わったあとに教室から凄い怒鳴り声が聞こえたとか…」
あ、ルートの声が廊下まで聞こえてたんだ..
「ちゃんと授業受けなよ君」
「え〜俺はただ欲望に素直なだけだよ〜何が悪いの…」
「授業は受けたほうがいいよ、今後のためにもね」
「アルフレッドはちゃんと先のこと考えてるんだね〜偉いや…俺何も考えずただ日々を過ごしてるだけだからさ〜凄いと思う」
「そんなことないよ…ただ兄がうるさいだけ…」
アルフレッドってお兄ちゃん以外に家族っているのかな?一人暮らしって感じはしないなぁ〜
「ねぇ、アルフレッドってお兄ちゃん以外に家族っている?」
「いたよ」
「あ、ごめん」
「いや別に全然いいよ…両親二人とも自分の理想を押し付けてくるタイプだった…亡くなったよ、事故で…あんまり言っちゃいけないけどさ…すこしだけほんのちょっとだけ嬉しかった。俺とアーサーを引き取ってくれた叔父と叔母がいるはずなのに…日が経つにつれて家が空っぽになったことを感じたんだ。叔父と叔母は俺達に興味がなかったからかな?」
「いつもいる人がいなくなると悲しいよね。その人をどう思っていようと関係ない…」
俺の両親は何も押し付けてこなかった。いや、押し付けられなかった。俺と兄ちゃんを産んで亡くなった母さん。写真でしか顔を見たことがない。父さんは母さんが亡くなっても俺達二人を男一人手で育ててくれた。でも、過労死で亡くなった。次は爺ちゃんが俺達の面倒を見てくれていたけど、老衰で亡くなった…
「授業の前にすまないね、こんなはなs…」
「え、ちょ…」
「アルフレッドは頑張ってる。辛いことがあっても…本当に偉いよ」
「偉くなんてないよ…俺より辛い人なんかこの世にいっぱいいる」
そう言うと、アルフレッドは俺の手を優しく握って自分の頭から俺の手を離した。
「そっか…なんだか、頭がぼぉーっとする…」
「大丈夫かい?」
「うん、おやすみ…」
「じゃあ、授業始めるぞー」
先生の声が教室に響く。
頭がぼぉーっとする。おかしい…体もなんだかだるいし…
「君、顔が赤いぞ?大丈夫かい?」
アルフレッドが俺に声をかけた。
「うん、多分…」
体が熱い…熱?
「多分って…」
いや…ちがうこれ…
ヒートだ
「本当に大丈夫…薬飲んだらどうにかなるよ」
そう言って、俺はリュックから、薬を取り出した。ヒートの症状を抑える薬。
でも、俺にヒートが発症するって知ってるのは身内ぐらい…
だから、アルフレッドに見られるわけにはいかない…
俺はアルフレッドに背を向けて、薬を出して飲み込んだ。
これで症状が治まればいいんだけど…
「よし…薬飲んだからひとまず安心…体がしんどいときはやっぱり寝たほうがいいよね…おやすみ…」
「え?」
きっとこのときアルフレッドはただただ驚いていたと思う…多分…思うだけ…
家に帰るときもしんどさは続いた。
ヒートがいつもより症状がひどく、とっっってもつらかった。
念の為、兄ちゃんに報告した。そしたら、
「俺も一緒に帰る!!」
って言い出した。別に大丈夫だよっと言っても
「今日は俺の手料理食って早く寝ろ!このバカ弟!!」
って…結局兄ちゃんには勝てなくて一緒に帰ることになった。
「兄ちゃん、本当によかったの?俺と一緒に帰って…」
「なんでだよ…別にどうしようが俺の勝手だぞ」
兄ちゃんは俺を守るようにして車道側を歩く。
「へへ…ありがとう、兄ちゃん。こんな俺のために…」
とってもとっても優しい兄ちゃん。
「ほんとだぞ!!俺に感謝しろよ!!」
そう言って兄ちゃんはにっこり笑った。俺も笑った。これからもずっとこうやって行くのだろうか?わからない…でも、こんな生活が続けば…
とっても素敵でとっても綺麗で幸せだと思う。
第四章
ヒートになった。
ヒート二日目とってもつらい。体が熱い。。
こんなの初めて…本当に人生初。こんなにつらいの…
「うぅ…熱いよぉ…」
「お前顔が真っ赤だぞ、大丈夫か?」
「兄ちゃん…」
俺のヒートがあまりにもひどいので、休んでもまで看病してくれるらしい
「うぅ…薬ぃ…ほしぃ…かも…」
「薬…ってどこだ?」
「とだなぁ…」
「戸棚?わかった.。探してきてやるぞ!まっとけよ!」
「うん…」
あぁ熱ぃ…本当に熱い…ヒートってこんなにつらいっけ?
絶対おかしい…なんか変だよぉ…
声はとろけるような感じになり、呂律が回らない。
「よし!見つけてきたぞ!薬!!早く飲め!!」
そう言って兄ちゃんは手で薬を俺の口に押し込む。
「ん!!」
ゴクン
なんとか飲み込めた…
「兄ちゃん…強引に入れないでぇ…」
「あ、いや…なんか。お前いつもよりヒートがひどいことが見て取れるぐらいだから早くなんとかしてやりたくて…」
「兄ちゃん…ありがとぉ…」
「昼になったら起こす。それまで安静にしてろバカ弟」
「はぁ〜い…」
はーいっとは言ったけど寝れない…さっきより体はだるくない。
ちょっとマシになっている。なってるけど!!
「うぅ…なんでぇ…こんなことにぃ…」
神様、これって天罰?天罰なんですか?
二日目は1日中、介護されていた。
三日目、四日目…
五日目
この日は、普通に動ける程度にはなったので、病院に行くことにした。とても大きな病院。俺と兄ちゃんが中学3年生のときにお世話になった病院。今でも度々行くことがある。
いや、正直言って危ない、危なすぎる。けど、病院に行った。いつもよりヒートがひどいので早めに行くべきだと思い行った。 俺と兄ちゃんとトーニョ兄ちゃんで言った。トーニョ兄ちゃんに事態を教えたのは兄ちゃんだ。
「フェリちゃん、大丈夫?なんかあったらいつでも言ってや」
「うん」
色々な検査を受けた。
その結果、お医者さんから言われた。
「え?」「は?」「ほえ?」
「え?今、なんて…」
「オメガになってますね」
「え?」
なんでかわからない。俺が何をしてしまったの?悪い事しちゃった?
「いやいやいや!なんでバカ弟がオメガになって…」
「第二の性別、それがベータからオメガに変わるとき、近くの人間にアルファがいる場合です。フェリシアーノ・ヴァルガスさん、あなたの近くにアルファの人はいますか?」
「いな…………」
いない?本当に?
ベータじゃなくてアルファって噂がある…
「あいつ、もしかして本当に…」
兄ちゃんが俺の方を向いていった。
「お前、あいつになにかされたのか!!」
「ちょっとまって、俺だけ置いていかんといて、ちゃんと説明したってや」
「えっと…俺が最近知り合った相手にアルファだって噂の子がいて…」
「アルフレッドなんたらってやつだ」
兄ちゃんはアルフレッドの下の名前を覚えていない。え?そんなことある?俺とちょっとお話したよね?アルフレッドのこと
「アルフレッド!?あのあれやん!あの有名な社長のとこの!!えーっとどこやったけ、あそこ、あそこ!!あのなんかすっごいとこ!!違う?」
トーニョ兄ちゃんの語彙力の喪失を確認したのであります!
少し張り詰めた空気が溶けた気がする。気がするだけ…
「アルフレッド・F・ジョーズだね」
お医者さん!?ちがうよ!!
「ジョーズじゃないよ!ジョーンズだよ!どっかの人食いザメにしないで!」
アルフレッドがなんだか不憫なようなぁ…
「まあ、誰でもいいんですけど。とにもかくにもそのアルフレッド…なんかアルファベット一文字で、ジョーンズさんが原因でしょうね。」
「Fやったような気がすんねんけど」
あれ?これって結構、重い気がするんだけど?え?
「なんでこんな軽い空気になってんだよ!コノヤロー!!」
あ、兄ちゃんが突っ込んだ。
「まあ、オメガになったんですし、腹をくくるしかないですね。なにかあったらまた来てください。というか、来なさい」
「わかったわ」
トーニョ兄ちゃんが返事をした。
「いや、あなたじゃないです。フェリシアーノ・ヴァルガスさんに言ってるんです」
「はーい」
俺は元気な声で答えた。
「なぁ、おっさん」
兄ちゃんがお医者さんに話しかける。
何かあるのかな?
「俺はいつ、オメガになる?」
…
「わかりませんな、それは…」
「そうか…」
兄弟は不思議な縁でつながれている。俺がオメガのフェロモンを持つようになったから兄ちゃんもそうなった。俺はそう考えている。今でもずっと、この先もずっとそう考えると思う。
第五章
ヒートが終わって、大学に行った。正直言っていろんなことがありすぎたであります…
いや、いくらなんでもありすぎ!!
「君、この前は大丈夫だったかい?一週間ほど休んでたみたいだけど…」
あぁ…この前不憫だった人
「うん!ただの風邪だったよ〜。今はこの通りピンピンであります!!」
俺は腕を振り回して、元気なのをアルフレッドに伝えた。
「よかったよ…」
アルフレッドは優しく笑ったあとに言った。
「そうそう、俺二日前に5回連続くしゃみしたんだぞ!!すごくないかい!!」
あ、これ俺と兄ちゃんとトーニョ兄ちゃんとお医者さんのせいだ…
「ごめんね…アルフレッド…」
「へ?なんで謝るんだい?」
「いやなんでもないよ」
この日も、一週間前と一緒。
俺の隣りに座って授業を受けるアルフレッド。
アルフレッドはアルファなんだよね?それでいいんだよね?
でも、何度かその話題は本人と話したけど何度も何度も
「俺はベータだよ!!アーサーがアルファだから!!」
いや、普通逆じゃない?って俺は最初そうなった。
お兄さんがアルファならアルフレッドだってアルファになるはず…
俺がオメガになったら兄ちゃんだってオメガになる…
「君、本当に元気かい?」
「え!?うん元気だよ!フェリたん!元気〜!元気〜!」
「君、どっかの教育番組かい!」
「そういえば、アルフレッドって子役目指してたんでしょ?」
「!?」
あ、図星だぁ〜
「へ〜やっぱり!ねぇねぇなにしてたの!なんかドラマとか映画とか出たりした?!」
「き、企業秘密…だぞ!」
アルフレッドはほっぺを膨らませて、そっぽを向いた。
あ、耳が赤い…恥ずかしがってる〜
「企業秘密って…恥ずかしいんだぁ〜」
「むむむ…子供の頃の自分はなんていうかぁ〜…ちょっと恥ずかしい感じがするぞ」
「よし!次の休日、レンタルビデオ店に行こぉっと!」
「What!?」
「見つけたら一緒に見る?」
絶対みつけよ〜
「お断りさせていただくね」
「なんでよ〜」
「断固!お断りだぞ!」
「ちぇ〜」
きっとそのそっちのほうがいいことくらいわかってる…
本当に…アルフレッドが…
そんな事を考えながらアルフレッドとおしゃべりしてもな〜んにも楽しくなかった。
楽しいわけない…
こんな考え…捨てなきゃ…でも…ずっと考えてる
おしゃべりしてる時も、授業を一緒に受けているときも
今日はいつもよりずーーーと時が流れるのが早かった。
帰る時間が来た。
校門を通ろうとしたときに、アルフレッドが話しかけてきた。アルフレッドがこの時間に帰るなんて珍しい。いつもはもっと遅いのに
「君…いつにも増してボーととしてるね」
「え?そう…?」
「うん、元気がなさそう」
元気がない?
「悩みがあるなら俺で良ければ聞くぞ」
「ないよ…なんにも…ね」
ない…よね
「…今日は一緒に帰るんだぞ」
え?帰り道って反対向きじゃ…
「いやいやいや!方向違うし、無理だよ!」
「今日は早めに家に帰れるけどすることないんだよ…だから、遠回りして帰るのさ」
理由が意味わかんないよ…
俺とアルフレッドは横に並んで一緒に帰ることになっちゃた。もちろん、アルフレッドは歩道側。
「ねぇ、アルフレッドって好きな子いるの?」
俺はアルフレッドと会話をするために話題を振った。
「え!?」
アルフレッドはほほを少し赤らめて俺と同じ方向を向く。ちなみに俺はアルフレッドのほうを見ているため、目をそらしているということになる。
「え~、好きな子いるんだぁ~」
アルフレッドは少し怒ったような顔で言ってきた。
「そういう君はいるのかい!好きな子!!」
好きな子…か…
「かわいい子」
「は?」
アルフレッドは首をかしげる。
「いや、えっとそれ答えになてないぞ」
「え~俺は世界のベッラに恋してるの」
そう!俺は世界のベッラを愛している!!皆等しく愛を注いでいる!!不平等などありえないのであります!
「病院行くかい?」
え?病院に行く?俺ってどこかケガしてるのかな?知らず知らずのうちに…でも体のどこを探しても見当たらない。
「アルフレッド、怪我なんてしてないよ」
「はぁ~」
アルフレッドは深いため息をつく。
「俺、アルフレッドの好きな子当てたい!アルフレッドのタイプ教えて!」
「タイプで当てられるものなのかい?それ」
「大学中のベッラのありとあらゆるものを知り尽くしている俺にそれいう?」
「え?」
アルフレッドがすっごい目でこちらを見ている。
なんで!?俺何かした!?
「気にしないことにしておこう…タイプは…笑顔がまぶしくて、かわいくて、一緒にいるだけで元気がでる子…かな?」
アルフレッドが少し顔を赤らめながら言った。
正直意外だなぁって思う
「君、失礼だね」
「え?声に出ちゃってた?ごめんなさい」
「で、誰かわかるかい?」
「ふふふ…
わからない」
「わからないのかい!?大学の女性のありとあらゆる物を知っているの!?」
「俺は知っていると言っただけで覚えているとは言っていないであります!!」
てへ☆
「じゃあ俺も君の好きな子当てたいんだぞ!!」
「いやさっきも言ったけど俺は世界の女の子を平等に愛しt…」
アルフレッドは俺の言葉を遮るようにしてワントーン低い声で言った。
「女の子は…ね…………………男性は?」
え?アルフレッド…今…男性って…え?
俺達の足が止まる。先に止めたとは俺だ。それを待つようにして少し先に行ったところでアルフレッドは止まった。
「え?どういう意味?」
なんで急にそんな質問をしてくるの?どうして?なんで?
俺はその時、汗がいっぱい、いっぱい出たと思う。
「君…
「え?」
そうだよ…でも、なんでそれをアルフレッドが知ってるの?誰にも教えてない。一番中のいいルートにさえ…なのに、なんでなんで!
あ
声に…
あ、あ、あ、
俺はアルフレッドから逃げようとしたでも、それを察知したのかアルフレッドは俺の腕を掴む。
「やっぱり…そうだったんだね…」
「放して!」
「放さない、この手も、君も」
何を言っているかわからない。
「何言ってるの?放して!」
俺はアルフレッドの手を振り切ろうとする。
「放さない!」
でも力が強くて振り切れない。
「なんで!」
「君が大事だからだよ!」
「え…」
「君が…
え…
「えええええええええええええええええええ!?!?」
え、え、え!?
「俺は君のことが好きだぞ!」
アルフレッドはさっきよりも、もっと力強く握る。少し痛い。
俺はアルフレッドのことを好きだと思ったことは…ない
ないよね?俺は自分に確認する。
アルフレッドにあったときからだ…
いつも面倒だと思っていた大学が、アルフレッドのおかげで楽しくなったんだ…
そうだったんだ…
多分…多分だけど
「俺も…アルフレッドのこと…好きだと思う…」
「好きだと思うってなんだい!!」
「だってわかんないんだもん!急に告白?…されても…」
「そっか…」
まさかぁ、初めての告白がアルフレッドからなんて…考えてもいなかった。
「でもね、本当に俺はアルフレッドのこと好きだと思う」
いや、ちがう
頑張って言った。本当に頑張って。自分がどんな声で言ったのかはわからない。
「へ?」
アルフレッドはすっごい驚いていたのは覚えてる。
「そそそそ、それ!!本当かい!?俺嬉しいんだぞ!!」
アルフレッドはぴょんぴょん跳ねる。俺の腕を掴んでるから俺の体も上下に揺れる。
「アルフレッドってさ、長いから今日からさ!「アル」って呼んでいい?」
俺はアルに聞く。
「いいんだぞ!いくらでも呼んでくれ!!」
「アル…手…繋ぐ?」
俺がそう言うとさっきまで興奮していたアルが落ち着きを取り戻して言った。
「あ、うん」
俺はアルの指に自分の指に絡めて、手を繋ぎ、また歩き始める。手がおっきい。
そうだ!
「ねぇ、アルフレッドはさ…アルファなの?」
これは知っておかなきゃ
「なんで隠してるの?」
なんでベータなんて嘘を?
「…」
「答えてくれないの?どうして?」
隠す必要なんてない…オメガと違って…
「比較されるのが嫌だからだよ」
「誰と?」
「兄アーサーと」
アルは地面を見つめていった。
「そっか…アルはさ…そんなこと気にしなくていいよ」
「そう?」
「うん、アルはアルだよ。誰と比較されたって関係ないよ」
そうだよ、そうなんだよ
俺は自分とアルに言い聞かせるように言った。
第六章
俺とアルは恋人になった。
なっちゃいました
アルのことを兄ちゃんとトーニョ兄ちゃんに紹介したら、びっくりしてた。
「おおおおおお、お前!!!バカ弟!!なななななな、なんでそいつがあああああああああああああ」
「おお!おっきなぁ!フェリちゃんと幸せにしてや〜」
「呑気か!!!!」
兄ちゃんはその日から一週間おかしくなり、トーニョ兄ちゃんは「これで安心してタヒね…ないわ!!まだ、ロマが!!」って言っていた。
アルは今、俺の番
まぁ、経緯は…
恥ずかしいから書かないであります!
一つ言うならキスは…したであります!!
そして今から俺は!!
アルの兄アーサーに挨拶しに行くところなのです!!
遅れないように早く行かないと
では!!
行ってきます!!
終わり
なんか変なところがあったら、消します。
あと、恥ずかしくなったら消します。
では、ここまで見てくださった方
ありがとうございました!!!