テラーノベル
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青に溺れて
ある日の夏休み。 うだるように暑い部室。今にでも倒れそうなくらい蒸している。暑いと喚く若井と、それをなだめる藤澤。
「あっつー、!…無理無理、!溶ける!クーラー壊れてる部室とか地獄過ぎるって…」
「んもぉ…大袈裟に騒がないのぉ。元貴今集中してるんだから。…ぁ麦茶淹れるねぇ」
いつも通りの明るい雰囲気。眩しい太陽が部室を照りつけるが、2人の笑顔はそれに負けないくらい明るい。
「…ぁ、ありがと。涼ちゃん」
「ありがと~……てか、元貴さっきからノートに何書いてんの?」
「新曲……今度のフェス用」
「…まじ!?見せて見せて~っ」
若井に作詞ノートを差し出す。ノートの1番上には、「青と夏」と曲名が書いてある。歌詞を目でゆっくりと追う若井。自然と静になり、その数分は何だかスッと、あの暑さを忘れていた。
……やっぱり、元貴は天才としか言いようがない。そして、無言でノートを藤澤に手渡す。
「…どうかな。2人と演奏したいんだけど、」
少し照れ気味に言うような大森。その顔は、不安そうな顔でもあり、夢を見ているような顔にもみえた。勿論俺たちは、顔を見合わせ、コクりと頷く。
「もちろんっ!最高の夏にしようねぇっ」
「うんうんっ!絶対最高になるよ!」
一瞬、キョトンっとした表情になった大森。でも、すぐ笑顔になり、「うんっ」と優しく微笑み、笑った。
このとき、俺たちは知らない。
大森元貴という青に、この夏、俺たちがどれほど深く溺れていくか_。
コメント
1件
うわああああ第2話もエモすぎた…!!😭💙 暑い部室であの“青と夏”の曲名が出てきた瞬間、もう胸がぎゅってなったよ…!3人の優しい掛け合いとか、無言でノート回す空気感とか、全部が青春映画の1シーンみたいで読んでて泣きそうになった…。 最後の「青に溺れていく」って伏線、この明るさがあるからこそ切なくてたまらない…!次が待ち遠しすぎるよ〜鮭さん天才か…!!🌸💕