テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
藤澤サイド
「りょう、ちゃん」
「ん?」
「涼ちゃんは、俺を捨てない…?」
「大丈夫。僕はずっと元貴のそばにいるよ」
その言葉に安心したように元貴は僕の手を握った。
元貴の手はすごく冷たくて、白かった。
最近ご飯を食べていないから当たり前だ。
でも、何時間も犯され続けて、
何時間も若井を満たし続けて、
イけなくなるほど体力を使った元貴は、
きっとなにか食べないと死んでしまう。
「元貴、なにか食べよっか。」
「…食欲、ない」
「駄目。死んじゃうよ」
元貴は窓の方を向いて、別にいい、と吐き捨てるように言った。
「元貴は良くても僕は嫌なの。だから、食べないと駄目。」
「食欲ないもん、…」
「少しでもいいよ、僕がなんでも作るから。なんか、リクエストない?」
元貴の返事は無かった。
でも、僕は元貴に死んでほしく無かった。
だから、トマトとチーズとパスタを取り出して、鍋にお湯を沸かして。
元貴の好きな食べ物なら、きっと食べてくれるはずだ。
「できたよ、」
「…トマト…パスタ…?」
「そう。元貴好きでしょ」
ありがと、と呟いて元貴は恐る恐るフォークを手に取る。
一口、小さく口を開いて、
元貴はパスタを口に入れた。
美味しい、と呟いて元貴はもう一口パスタを口に入れる。
そのまま、静かに、元貴はパスタを食べすすめた。
「もう、いい…ごめん」
元貴がフォークを机に置いたのは、元貴がパスタを三分の一ほど食べすすめた時のこと。
「涼ちゃん…ごめん…怒る?」
「ううん、偉いよ。大丈夫。怒らないよ」
元貴が安心したように僕の手を握った。
♡&💬よろしくお願いします
コメント
5件
やさしい、、、、、、 あったかすぎる、、、、 ぼろぼろで怒られるんじゃないかって 不安なmtさんを優しいベールで包み込んでるかんじで、、も、、 やっぱ好きですううううああ
涼ちゃんどこまでも心ひろすんぎ。 まじ書き方大好きです!
涼ちゃん相変わらず優しいねぇ〜