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Never Grow Up

1 - Never Grow Up

2026年02月09日

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『Never Grow Up』



小さいころ、私は『大人』になりたかった。

はやく強くなって、誰に何を言われても泣かないような強い大人になりたかった。


でもいつからか、

「大人になる」って言葉が、

何かを諦めることみたいに聞こえるようになった。



中学に上がった春、

制服のサイズは少し大きくなって、

それだけで未来まで大きくなった気がしてた。


「夢は?」って聞かれて、

『世界で活躍するアイドルです』

胸を張って答えてた。


笑われるかもしれないなんて、考えもしなかった。



最初に変わったのは、周りだった。


「まだそんなこと言ってるの?」

「現実見なよ」

「子どもだね」


その言葉は、刃物みたいに鋭くはなかった。

でも、何度も何度も削ってきた。


気づいたら、

自分の中の“信じる力”だけが1番すり減ってた。



帰り道、

イヤホンから流れる音楽だけが私の味方だった。


大人になれって言われる世界で、

「そのままでいい」なんて言ってくれる声は、

音楽の中にしかなかった。



鏡を見るのが嫌になった。


顔が変わったわけじゃない。

目が変わった。


前はキラキラしてたはずなのに、

いつからか「どうせ無理」って言葉が先に浮かぶ目になってた。


私は、大人になってきてた。



ある日、

昔のノートを見つけた。


汚い字で書かれた夢。

根拠のない自信。

「絶対できる」って言葉。


ページをめくるたびに胸が痛くなった。


あの頃の私は、何も失うことを知らなかった。



でも同時に気づいてしまった。


失ったんじゃない。

置いてきただけだ。


誰かに否定されるのが怖くて、

傷つくのが嫌で、

「大人になるフリ」をして、

あの子を後ろに立たせた。



夜、布団の中で思った。


大人になりたくないんじゃない。

強くなりたくないわけでもない。


ただ__

あの頃の私を、裏切りたくなかっただけ。



世界は言う。


「成長しろ」

「現実を見ろ」

「子どもでいるな」


でも私は、

大人になりながらでも、

子どもでいたい。


無邪気で、

傷つきやすくて、

それでも信じることをやめない、

あの心を。



私はまだ、途中だ。


完璧じゃないし、

強くもない。


でも、

「大人になるために捨てなきゃいけないもの」なんて、

本当は存在しないんだって、

今は少しだけ思える。



成長するって、

汚れることじゃない。


守りながら、前に進むことだ。



だから私は今日も、

世界に合わせすぎない速度で歩く。


転んだら泣くし、

悔しかったら叫ぶ。


それでいい。


私は、

Never Grow Upーー

でも、ちゃんと生きていく。



ちゃんみなーNever Grow Up

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