あるところに、おにぎりがありました。
まんまるさんかくのおにぎりが、ひとつだけ、おちていました。おにぎりのなかには鮭(うめ)がはいっています。
おにぎりのもとに、うさぎさんといぬくんがやってきました。
「わあ、おにぎりがあるよ」
「ほんとだ、おにぎりがあるね」
おにぎりは米粉を飛ばしました。ぱしゃっ。うさぎさんは溶けて液体になり、地面に溢れました。おにぎりは海苔でいぬくんを包みました。ぐにゃあ。いぬくんのマズルは潰れ、耳は丸く再成型され、身体は大きく膨れ上がり、くまくんになりました。
くまくんはうさぎさんを胃の中に仕舞って、どろどろの口で叫びました。
「おむすび」
おにぎりはころころ転がって、だんだん細長くなっていきます。くまくんは大きな声でねこさんを呼びました。
ねこさんは目をまんまるにしながら、ねずみさんの巣穴目がけて昆布(おかか)を投げ込みました。
細くなりすぎて具がはみ出たおにぎりは、ねずみさんの巣穴に飛び込みました。具が無くなってしまえばおにぎりはおにになります。どんなおにぎりも、おににはなりたくないのです。
しばらくして、ねずみさんの巣穴から何かが飛び出してきました。くまくんとうさぎさんねこさん、それから胃から出てきてでろでろなうさぎさんが、飛び出したモノを囲みます。
ねずみさんの手によって、おにぎりはちょうちょむすびになっていました。ちょうちょむすびの中身は、白米と明太子です。紅白で縁起が良いですね。
ちょうちょむすびは空へと昇って行きました。
うさぎさんはでろでろのまま戻ることはなかったそうです。めでたしめでたし。
コメント
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平和なのか何かヤバいのか ボケなのかわからん_(┐「ε:)_ 🍙
なんか……ww平和ですねww
🍙(* ॑꒳ ॑* )🍙オニギリパァラダァイス(?)