「ごめんね……………。僕が悪かったよ………」
切っ掛けは…些細な事だった
ほんの冗談のつもりで、何時も本の良い所で尋ねられることを愚痴っただけなのに
普段なら明るく茶化す筈の彼は重々しく頷いてそう遺して
二人で同棲している家を出て行ってしまった。
今は独りにさせた方が良いだろうと数十分放っておいたが拗ねているのか未だに帰って来ない
喧嘩中のものの、流石に心配になって探しに外に出た
「居ませんね…。」
家の付近の公園や建物は全て探したが、さらに十分経っても未だに見つからない
もしかして誘拐…?と不安な考えが過ぎり始めた時、曇天模様だと言うのに傘も差さずに信号機を挟んで反対側にいたニコラーシャが走り寄って来た
「全く………何をしてるんですか、さっさと帰りますよ」
「うん!!」
ほっと胸を撫で下ろし、振り返って歩き始めた時、後ろから不穏な[[rb:叫び > ブレーキ音]]が聞こえ再度彼を見ると何処にも居らず…、地面には鮮血のカーペットが広がっていて…
眼の前には誰かもわからない肉片しか無かった
僕の足元には彼が持っていたレジ袋が落ちていて、現実を認めたく無く気休めにそのレジ袋の中身を覗いてみた
その中には、僕が欲しいと言っていた本が入っていて、、くしゃくしゃになったレシートを広げると、隣町の本屋まで行って来たようだ………。
「嘘ですよね?だって、今日はエープリルフールですよ?
ほら、早く一緒に帰って祝いましょうよ
[[rb:誕生日プレゼント > 婚約指輪]]だってまだ、渡せていないのに………、」
呼び掛けようとも冷たくなった彼からはぬくもりも感じず、人形の様に生気が無かった
なのに、受け入れたくない
「何時もみたいに、嘘だって、言ってくださいよ…………
こんな冗談、笑えませんよ、?もう、午後ですし、
早く、早く………笑ってくださいよ。
真顔だなんて道化師には似合いませんよ」
ドストエフスキーは、最愛の人を自分が殺した事なんてこと解っていた。
其れでも呆然と眼の前の肉塊と化したゴーゴリに冗談と言ってくれと懇願する
故に、エープリルフールは終わらない。
コメント
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やばい最高すぎ!!ゴゴちゃん泣死なないでーー泣でもゴゴちゃん優しすぎる!!!ドス君も泣かないでーー絶対ゴゴちゃんは生きてるから! うん!そう!生きてるの!!!!