注意: セカキクです
本田は発酵してらっしゃいます
もちろんご本家様とは何一つ関係ございません
それでも良い方はどうそ!!!!
私の憂鬱な月曜の朝を優雅で気持ちの良い朝にしてくれるのは、小鳥の囀り?お給料日?もしかして恋人とのイチャコラ、ラブラブ?
残念ながらどれも違います。私の素晴らしき朝の始まり
それは、、、
私の名前は本田菊。地味で根暗な冴えないヲタク社会人です。そんな私には人にはいえない秘密の趣味がございます。
私本田は、いわゆる腐男子という者です。
ハマったのは学生の頃、少し歳の離れた幼馴染の子のお家にお招きして頂いた時の話です。その子は私の影響なのか漫画やアニメが大好きで、2人リビングで趣味を堪能していました。今読んでいた漫画が読み終わり、他の漫画も読ませていただこうと本棚に手を伸ばすと奥にも漫画が置いてある事に気がつきました。なんとなく気になり、私はその漫画を手に取ります。しかし私は表紙を見て目を丸くします。
「こっ、これは、、、っ!!!」
その表紙は、男性同士が裸で抱き合い、一方はニヤリと顔を笑わせ、もう一方は涙を浮かべながら頬を赤らめるというなんとも刺激的なブツでありました。最初は混乱し、すぐに元に戻そうと思ったのです。
が、怖いもの見たさかほんの少し湧いた興味に負けた私はソレを開いてしまったのです。最初はエッ、、、げふん破廉恥なものばかりだと思っていたのですがストーリーが本当にしっかりしていてキャラクター達もとても愛らしく感じ、それからというもの私はBLというジャンルにどっぷり沼ってしまうのでした。
そんなこんなで腐男子本田菊が誕生したってわけです。私も社会に出てからというものその子とは会う機会も減ってしまいましたが、それでも仲良くはして頂いて会うたび推しカプについて語っております。
その幼馴染のお話はまた今度にしまして、、、
本題はこれです。それは
勿論3次元も食えますとも!!あぁ、癒されます。学生の頃も学生ならではのあの近い距離感がたまらなく素晴らしかったのですが、私どちらかといえばリーマンものが好みなのです、しかもこの部署かなりのイケメン揃いで、これはもう私の天国といっても過言ではないのでは。職場が天国ですよ?羨ましいでしょう。 まぁ前の部署では上からこきを使われ、所謂社畜に近しい毎日を送っていましたが、ここへ配属してから毎日が輝きに満ちています。ありがとう、世界。ありがとう、BL。
それではここからは私の推しカプについてお語りさせてください。
まずは私の同僚であり、社内でとても仲良くさせていただいている(仮)ご夫婦、ルートさんとフェリシアーノくんです!真面目でむきむきなルートさん。そんなルートさんがいつも世話を焼いている明るくてふわふわしてらっしゃるフェリシアーノくん。こんな正反対なお二人がお似合いじゃない訳がない!しかもです、なんとですよ?これはつい最近三人でお話ししてる際に知った事なのですが、、、
「ブふッッ」
「わっ、菊!大丈夫〜??」
「むせたのか?お茶はゆっくり飲め。」
「ゴホッ、ごっご心配っ、ありがとうございます、、あの、それより今なんと、、、ケホっ、」
「え?だから、俺たち幼馴染でお互い初恋相手だったんだ〜」
「ゴフッッ」
「おいっ、本当に大丈夫か!?」
「え、えぇ、、、すみません。そ、そそうなんですね。初恋、へぇ、そうなんですか。」
「な、なんか怖いよぉ、、、」
「あの、もしよろしければそのエピソード、くっ詳しく!」
「別に構わんが、、、なぜメモ帳を取り出した?」
「お気になさらず」
「そうか、、、」
あぁ、なんど思い返しても素晴らしすぎなエピソードです。どうやらお二人は小中高までずっと一緒で大学で別れたもののこの会社で運命の再会を果たしたとか、、、。もうそろそろこれは結婚しますね。式には呼んでください。そして結婚後もわやわや楽しく2人っきりの時間をあははうふふと過ごすんですね、わかります。ちなみに夜の方は、、、ルートさんのドS攻めか、フェリシアーノくんの誘い受け、、、いい!いいです!! 好きです、大好きすぎます、すーぱーびっぐらぶで、
「きーく!!!」
「うひゃっ!!!」
突然後ろから誰かから抱きつかれついお間抜けな声で小さく叫ぶ。バッと振り向くと只今絶賛妄想中だったフェリシアーノくんがニッコリと立っていた。
「んふふ、ごめんね?驚かせちゃって。何回か呼んでても気がつかなかったから」
「い、いえいえ、、、こちらこそすみません。気がつかなくて、もうそっ、考え事を少々。」
「そーなんだ。その考え事って菊がそんなにニヤニヤしちゃう事?」
「えっ、私ニヤニヤしてました?!」
「してた、してた〜」
しまった、顔に出てましたか。いけない、いけない、いくらここが天国でも職場であることには変わらない。気をもう少し引き締めなければ。
「すみません、えぇと、、、私に何か御用でしたか?」
「あっ、そうそう!ちょっとかくまってほしいんだ。」
「かくまう?」
「実は今日の会議があるでしょ?それで使う大切な資料を家に忘れてきちゃって。しかも、それがルートにバレちゃって。モアイの形相したムキムキから今逃げてるところなんだよね、、、。」
「あら、それはまた、」
素晴らしいじゃないですか!!!この後あれですよね!ルートさんが壁にフェリシアーノくんを追い詰めて耳元で『ダメなイヌにはお仕置きだな?』とか囁くんですよね!!それで、そのまま会議を2人仲良く欠席して、のち顔を熱らせたフェリシアーノくんと満足げなルートさんが遅れてくるんですよね!!ご馳走様です!
「菊!!!」
「はっ、!」
「またボーとしてたよ、大丈夫?」
「すっすみません、、、」
またやってしまいました。妄想すると周りの情報がシャットダウンしてしまうのは悪い癖ですね。
「と、いう訳だからちょっと菊のデスクの中に隠れさせて!」
「はっ入りますか?!」
「だいじょぉーぶ!頑張ればいけるは」
「あっ」
「ん?、、、どうしたの、菊?」
「フェリシアーノ?お前は何をやっているんだ。」
「ひぇっ!そ、その声は、、、」
「フェリシアーノ、、、お前、、、」
「ひゃぁぁあ!!!ごめんなさい、ごめんなさぁい!!」
「本田にまで迷惑をかけて!!全く、お前という奴は!!!昨日あれほど資料を持ってこいと、、、」
「うぅ、ごめんなさぁい」
結局、フェリシアーノくんは、ルートさんに見つかってしまい目の前でお説教を受けてらっしゃいます。うーむ、この調子だとお仕置きルートには入らなさそうですねぇ。
「あの、、、」
「ん、どうした本田。」
「これ、、、昨日、念の為家で今日の会議の資料をコピーしてきたんです。よければ、」
いつもはコピーなんてしないのですが、今回の資料は先程フェリシアーノが言っていた通り大切な資料でしたのでなくしたらいけないと予備を作っておいたのです。それを思い出し私は鞄から一枚ぺらりと資料を取りフェリシアーノくんに渡しました。
「えぇ!!いいのっ!」
「えぇ、勿論。」
「本田、すまないな、いつも。」
「きっ菊ぅ、、、Grazie!!」
いえいえ、いつも妄想させていただいてるほんのお礼ですよ。と、心の中でそっと呟きました。絶対口には出せませんけど。
「いえいえ、お気になさらないで。」
「今度お礼させてよ!!」
「え、お礼なんてそんな、、、、」
こちらがお礼する側であったのになぜか私がされる側になってしまいました。さて、どうしたものやら、、、あっ
「それでしたらフェリシアーノくんのお料理が久々に食べたいです。ダメでしょうか?」
「え!!ダメなわけないでしょ!勿論だよ、愛情たっぷり込めて作ってあげるからね!」
「ふふ、ありがとうございます。」
お礼なんていいのに、と言おうとしましたが、折角なのでフェリシアーノくんのお料理をご所望してみました。だって美味しかったんですもの。もう一度食べたくなるのは自然の原理です。
「本田、お礼なら俺からもさせてくれ。」
「え?」
「こないだ俺が疲れていた時飴をくれただろう?」
「えぇ!」
まさかのルートさんまで!?しかも飴なんかで、、、それはなんというかルートさんに悪いですよ!?
「俺がしたいんだ。ダメだろうか?」
「うっ、ほっ本当に大したことしてませんのに、、、」
「しかし、、、」
「っ、、、分かりました。お願いします。」
「、、、あぁ!!任せてくれ。」
そんなイケメン顔で頼まれたら断れる方なんていません、ずるいです。いや、だとしても、飴なんかにルートさんの美味しいお料理、わりにあってますか!?と、ツッコミいれたいところですが、お料理は食べたいので大人しく口を慎んどきましょう。
「すみません、お礼されるほどでもないのに、、、」
「謝るな。本田にとってはそうでもあっても、俺にとっては本当に楽になったんだ。改めて礼を言う。」
「ふーん、ルートが素直なんて珍しい〜」
「う、うるさいぞ。」
あら、ナチュラルイチャイチャですね。眼福です。
それにしても、
「ふふ、、お二人の料理楽しみにしていますね。以前ご馳走して頂いた時本当に美味しくて、、、
“毎日”食べたいくらいです。」
「「えっ」」
「?なにか変なこと言いましたでしょうか。」
「菊は俺たちの料理毎日食べたいの?」
「え? えぇ、毎日!!」
「そっ、そっか。」
「もういっそ一緒に住むか?」
「ちょっ、落ち着いてよルート!!」
「ルートさん、なにかおっしゃいましたか?」
「なんでもないよ!なんでも!
あぁ!!大変!そろそろ会議が始まっちゃう!急ごう!」
「あら本当。」
「はっ、、そうだな、早く行こう。」
なにかルートさんが言いかけてた気が、、、気のせいですね。そんなことより会議に急がなくては。
そうです、それに会議にも美味しいネタが沢山待ってるんですから!!
腐男子本田はまだ知らない。本田の妄想している推しカプ全員は本田にどてかい矢印を向けていることを。鈍感な本田はその矢印に気づく日がくるのか、、、
コメント
9件
ナレーションが完璧やんな
腐男子本田とか美味しすぎるだろ‼️ご馳走様です‼️‼️
菊愛されは全てを救う 作者様天才すぎてニヤケている口が元に戻らない…