テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
しばらくすると、またもや空中に放り出されるので翼を広げ、空を舞う。
「iemn〜!どこ〜?」
とりあえず、iemnはそのまま落ちたら死ぬの確定なので一番に探さないといけない。
…にしてもさっきから飛んでいて思ったのだが、この次元は全体的にスラム…というか、そんな感じの雰囲気だ。
「あああああああmtwおおおおおお!!!」
探さなくても良かったようだ。
3時の方向からmtwを呼ぶ悲鳴…声的にもiemnだし、まあ全速力でいきますかぁ〜。
…かかったら死ぬ病気、なんて言っていたけれど、確かに、そんな感じだ。呼吸によって体の中に入ってくる空気が、少しづつ体の中を汚していっている気がする。
「はぁ〜、mtwいなかったらiemn死んでたよ〜?お墓ぐらい作ってあげよっか?」
「いらないわ!っていうかmtwは俺の使い魔じゃないのかよ!?」
iemn、元気なようで何より〜。意外と軽いiemnの体を受け止めながら軽口をたたく。
…その細くて、冷たい体をそのまま抱きしめたい…なんつって。
「mtwはiemnの奴隷じゃありませ〜〜ん」
そのままスピードをあげて、街の中央へと落ちる。…地上に近づくほどに嫌な感じが増してきているから、本当は逃げ出したいんだけどなあ。
バサッ…
そのまま地面に降り立ち、周囲を見回す。
確かItたちとの合流場所はこのちょうど目の前にある、この変な壊れた…いや、壊されたおじさんの銅像…だったはず。
本当にスラムみたいだな、と思う。周りにはご飯を求めて泣き叫ぶ子供や、そのまま何も食べられず、亡くなっている子供…痩せこけている女性や…殴り合いをしている者までいる。
「物騒なところ…」
iemnが気分が悪そうに辺りを見ている。まあこんな景色、見て気分が悪くならない方がおかしいだろう。
ピロン♪
そんなこんなしている時、着ている服の胸の辺りから音がする。その辺にあったポケットに手を突っ込むと、通信機が入っていたので、そのまま通話に出る。
「iemn〜…?…あ、間違えたわmtwにかけちゃった〜、けど、ま、いっかぁ〜。
私たち、運悪く少し集合場所から離れたところに降りちゃってね〜、ちょっとまってて〜」
それだけ言うと一方的に電話を切ってくるIt。それはそれで彼女らしいけど。
iemnは「なんて言ってた?」と、まあ真面目である。
「少し遅れるってさ〜」
mtwがそう言うと、iemnは腕を組み、少し考えたような素振りをした後、
「よし、折角だから情報収集でもしよう」
と言い、そのまま一人で歩いていってしまう。まともそうに見えて、案外まともじゃない所がiemnという人間を引き立たせているとmtwは思う。
「えぇ〜…少しだけね〜…?」
そうしてmtwとiemnは2人、知らないスラムのような場所を彷徨うことになったのである。
「…ぇ…知らないんですか…?」
あれから数十分、やっとまともにこちらの話を聞いてくれる人に出会えた。とは言っても今にも倒れそうな小さな男の子なわけだが。
だけどまあ、さっきの話しかけたら殴りかかってきたおじさんよりマシか。
「あー…俺たち遠くから来たから知らなくてさ。」
今はその男の子にiemnがここで流行ってる病気を治す方法について話している。
「この町のどこかにね…なんでも治せる女の子がいるの。…でも、その子に会いに行った人達はみんな粉々になって…..だからお兄さんたちも、会いに行くなら気をつけて…」
酷く怯えた様子でその子は言う。…さっきからこの子の親が見当たらない。さしずめ、そのなんでも治せる女の子に会いに行って粉々にされたってところだろう。
「そっか、ありがとう。お兄さん達気をつけるね。」
そう、軽く返すとまたスタスタと歩き始めるiemn。どうせiemnの事だろうからひとりで勝手にその女の子を探しているんだろう。
「なぁmtw。さっき言ってた女の子ってどこにいると思う?」
…ほらやっぱり
「えぇ〜…mtwもわかんないよ〜」
そんな事を話していると前から女の子が…
ドンッ
「ひゃうっ…ごめんなさいっ!」
ピンクの綺麗に手入れされた髪に、透き通ったピンクの瞳…hn…ちゃんか。ってことは兄のrkもいるんだろうか。
「こちらこそすみません!」
iemnとhnちゃんがお互いに頭を下げている中、それをじっと見ているmtw…傍から見たら変人かな。
「…あ、えっと…いきなり失礼なんだけど…なんでも治せる女の子って知ってる…?」
その質問に女の子は一瞬固まると、元気に
「私ですっ!!」
と、答えた。
「…へ?」
まあ、妥当な反応である。探そうとしていた女の子がいきなり前から走ってきたら、驚くのは当たり前だ。
開いた口が塞がら無くなっているiemnにhnちゃんは自己紹介をする。
「私は柊鳴hn!今はにぃに内緒でお出かけ中〜っ!!だから急いで戻らないと〜!」
そう言うとまたmtwたちを置いてパタパタと走っていってしまう。…まあそれを潔く見届けるわけないのでmtwたちもストー…いや、尾行を開始する。
こんなところで任務の鍵になる人を見逃すわけがないのである。…が、一応Itさんたちには連絡を入れておくべきか、と思いItさんたちに連絡する。
「え〜っ!?絶対見逃さないでよ!?そっちにGPS付いてるから、まあすぐそっち行くから!それまで頑張ってて!」
Itさんたちは相当離れた場所に落とされてしまったらい。電話の向こうでは鳥のさえずりなんかが聞こえている。こっちときたら、自然どころか鳥も居ないんだけどね。
電話を切るとiemnが手招きをしていたのでiemnの方へ小走りで向かう。その先には、細い裏路地のようなものが続いていて、明らかに怪しい雰囲気を漂わせていた。
「この先に〜…ってことだよねぇ〜」
「多分…..でも見逃すなって言われちゃったから行くしかない…よな」
軽くiemnと会話しながら奥へと歩いていく。嫌な予感しかしないのはmtwだけなんだろうか…
コメント
3件
誤字発見!