テラーノベル
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太智は発想力というか、想像力が豊かだなと密かに思っていた。というか、ライブの演出を担当してくれていることからも分かるとは思うが、こればかりは本当に才能だと思う。負けを知らない勇斗さえも正直羨ましいと思うほどであった。
しかし、勇斗は今それを上手く利用しようとしている。
「だいてぃーん♡」
「おわっ!?ッびっ…くりした、驚かさんといてや…」
背後から突然抱きつかれ、太智は肩を跳ねさせた。
「なあなあ、太智」
「なんやねん、もう……。心臓飛び出るかおもたわ」
「体外式ポルチオしよ♡」
「…………ん?」
太智の動きが止まった。言動そのものに驚いているというよりかは、何が何だか分からずという感じだった。
「……なに?」
「体外式ポルチオ♡」
「…?いや、せやから、それなに?」
あまりにも素直な返答だった。勇斗は一瞬、言葉に詰まった。いや、待て。知らないのか。いやまあ、知らなくて変、ということではないが。いつもあれだけ「あれやってこれやって」と自分からプレイを要求してくるくせに、まさかこれを知らないと言うとは思わなかった。
「え、太智、知らんの?」
完全に予想外、という顔をされた太智は首を傾げる。
「知らんから聞いとるんやろ、」
「……まじか」
「なんやねん、教えてや」
「…………」
勇斗は口を閉じた。
さて、どう説明したものか。
まさか、ここまで何も知らないとは思っていなかった。もう少しこう、単語を聞いただけで察するとか、変に深読みするとか、そういう反応を期待していたのだが。太智はといえば、勇斗の沈黙を不思議に思ったらしい。
「……え、なに?そんな説明しにくいもんなん?」
「いや、まあ……ちょっと?」
「なんでやねん。自分から言い出したんやろ」
「そうなんだけどさあ……」
太智は疑うような顔で首を傾げた。その顔があまりにも無防備で愛おしくて、勇斗はとうとう耐えきれずに笑い出した。
「…なに?笑ってないで教えてよ」
「ごめん太智、じゃあ、説明するから俺の上に座って?」
勇斗はそう言うとソファに腰掛け太ももをとんとんと叩く。太智は何かを言いかけたが、大人しく膝の上に座る。本人は某音楽番組の動画でお尻が硬いと言っていたが絶対に嘘だ。触れた瞬間に服越しに伝わるもちっとした柔らかさのこれのどこが硬いんだ、と思いつつ後ろからそっと抱き締める。
部屋のテレビにはまだ小さい音でバラエティーが流れている。日常の延長のようだが、空気は既にがらりと変わっていた。
「……ん、ソファで?」
返事はない。勇斗は太智の肩に顎を置き、薄く吐息を漏らす。すると、慣れたような手つきでシャツの裾が控えめに上げられた。
2人の服が、短く擦れた音がした。
「ちょっと待って、言葉の意味教えてくれるんとちゃうかったん……?」
「そうだよ」
短い返事だけを返し、また手を動かす。温かい掌が、そのまま下腹に乗った。ゆっくりと、味わうように撫でる。
「んっ……なに、触って……」
手の圧が次第に大きくなる。何も入っていないはずの腹の奥がざわついた感覚。
思わず太智の手が勇斗の服の袖を掴む。
「待って、それ…なに、だめ……勇斗、」
勇斗は短く息を吐き、同じ場所を再び押した。太智の下腹に、ゆっくり圧をかける。太智の口が開いて、意味のない吐息だけが出た。
「あ……っ」
まだ意識の端の方にはテレビの音がする。微かに聞こえる笑い声と、自分の身に起こっている感覚のアンバランスさがより意識を混乱させる。
静止するように腕に手に添えると、指を絡め取られソファに縫い付けられる。そしてまた、ただ淡々と下腹を外から押し続けられる。
「んぅ……勇斗、…」
「なあ、いつも、俺のどこまで入ってる?」
突然の言葉に、太智の思考が止まる。テレビの音が、妙に遠く聞こえる。
「……意味わからん、どういう…」
「そのまんまの意味だけど。俺の、いつもどこまで入ってる?」
圧がまた大きくなる。太智の腰がぴく、と揺れる。
「はあっ……わからんよ……ここらへん…っ?」
「ざんねん。ここでしょ?」
下腹をぐり、と押された瞬間、太智の声が裏返り思わず身をすぼめる。隣の部屋に聞こえてないか、と一瞬だけ視線が周囲へ泳ぐ。
「あうっ…!そこ、押さんといて……っ」
「お腹ぐりぐりされて気持ちいいね」
「気持ちよくないっ…」
「嘘つけ。腰揺れてますけど?」
太智は顔を隠すように俯いた。分かりやすく目も伏せ、もはや隠す気がない。脚も上手く閉じられずこれじゃあまるで自分から続きを求めているみたいだ。
それを見破るように勇斗の手はまたもや圧をかけていく。外からの刺激に頭が働かなくなっていく。
「太智、ここ突かれるの好きでしょ?」
「っふ…ちが、ッもぉ押すんやめ、…」
「ここ突くとぎゅー♡って締まるもんね?」
「んあ…っ勇斗、やだ…」
嫌でも、耳元でそう言われてしまえば意識せざるを得ない。外からの刺激だけのはずなのに、脳がナカからの刺激を補完していく。
「あっ…あ、♡はやと、」
「お腹きもちいね太智♡」
答えるようにナカが寂しくきゅうきゅうとうねる。ナカに勇斗のが入っていると勘違いしている太智の頭とお腹は必死に快楽を求める。
太智の息が上がっていくにつれ勇斗の手も激しさを増す。
1度だけ、強くぐりッ♡と気持ちいいところを押し込めば、勢いよく身体が縮こまる。頭にはバチバチと火花が散るような感覚がして、強い快楽に対応しきれていない。目は焦点が合っておらず、「あ、…♡ん…っ♡」と意味の無い声を漏らしながら余韻に浸っている太智にキスを落としてやると嬉しそうに口角をあげた。
「これが体外式ポルチオ、分かった?」
「…ぅ、…?うん、」
返事になっていない。
太智の声は掠れて、目もまだぼんやりしている。下腹に残る圧の感触だけが、はっきり残っていた。
勇斗は太智の肩に顔を乗せたまま、乱れた呼吸をしばらく見ていた。
すぐに次へと急ぐでもなく、完全に落ち着かせるでもない。余韻でひくつく身体を、膝の上で預かったまま支えている。
「……いまの、挿れてないんよな…?」
太智がやっと絞り出す。
「挿れてないよ」
「なのに……あんなん、なるん?」
「まだ信じられてない?」
「…うん」
テレビの笑い声が、また現実の音として戻ってくる。
ソファの上で、服も中途半端にはだけたまま達したことも、遅れて羞恥に変わった。
勇斗の手が、太智の腰骨に添えられる。
「で、ここからが本番ね」
「本番……?もう、ええやろ……っ」
「中も外も同時に気持ちよくされたらどうなるか気にならない?」
「……」
「顔赤くなってるよ」
勇斗の腕の中で、太智は1人葛藤していた。このまま流されてはいけないという思考は静かに消えていく。
太智は俯いたまま、袖を握り直した。拒否の言葉は出ない。出ないまま、脚の力が抜けているのが自分でもわかる。
「……挿れるん、?」
「太智が嫌ならやめるけど」
「…ほんま、ずるいわ」
「やっぱ欲しがってんじゃん、変態」
太智の息が詰まる。先程の行為で、あれだけ頭が真っ白になった。変態と聞いただけで、下腹の奥がまた甘く疼いた。
勇斗の指が、一度だけ入り口に触れる。確認するような感触に、太智の肩がすくんだ。
「んっ……」
「いれるよ」
「いちいち言わんでええねん…!」
「言わないと変な声出すでしょ」
リビングの明かりが、逃げ場をなくしている。いつの間に消していたのか、テレビの音はもうしなくなっていた。
太智は勇斗に背を預け、小さく身を捩る。
「優しくして、?」
「……精進します」
勇斗が体制を、太智が息を整える。
指が抜け、次に熱を持った肉棒が当たる。太智の喉が鳴った。リビングの明かりが眩しく光る。暗い寝室なら隠しやすい顔が上手く隠せなくて顔がうっすら赤くなっていくのを感じた。
「んあぁ……!っふ、入…って、♡」
「どこまで?」
「ここ、…らへん…♡」
「じゃあそこ自分で押してみて」
「ん、…?むり、やだ…できな、い…」
「もー、やだやだ言わないの」
勇斗は太智の手に自身の手を重ねナカと同時に動かした。奥を突く度に、掌が同じところを潰すように押し込む。太智の脚が、快感を逃すようにごく小さく床を蹴った。
「はあっ……んっ…♡…待って、そこいやッ♡♡はやと、とまって…むり、っん〜♡」
「さっきのここ、やっぱ好きだよね」
「すきじゃな、あ…ッ!?♡♡」
「えー、じゃあきゅんきゅん締め付けてくるこれはなあに?♡」
「ちが、…ちがうのっ、あぐッ……♡♡」
腰を打ち付ける音が、部屋に小さく落ちる。ベッドでするよりも、肌の触れ合う面積が大きい気がする。たまにはここでも良いかもなんて考えながらも律動は止めない。
太智は未だに上手く状況を飲み込めていないようだった。
「両方されるのどう?」
「っんう、きもち…♡♡奥とんとん、されて、ぇっ♡」
「そうだね、気持ちいいね太智♡」
下腹を円を描くように圧迫される。ナカでは、同じ場所を何度も何度も突き上げられている。太智の目尻が熱くなり、勇斗に全体重を押しつけた。
「んやあ…っいく、から、♡」
「いいよ、イクとこ見せて?」
勇斗のペースが、少しだけ速くなる。太智の声はどんどん短くなり、名前もまともに呼べなくなる。外から刺激されるたびに、ナカで動いているモノの感覚が強調されて、腹の芯が熱い。
「もっかい聞くけど、ここぐ〜っ♡ってされるの好き?」
「…んあ、?!っすき、すき♡」
「正直でえらいねえ、よしよし」
「やめ、っん…♡こどもやないんやけど、!♡」
太智の手が勇斗の腕を掴む。離すためではなく、ソファの上で体勢を保つためにしがみつくような形で。
腰を浮かせても、次の瞬間には逃げるなと言わんばかりに奥を貫かれる。
「イキそう?」
「う、っ…♡ん、はやとっ、♡♡ッあ、あ♡」
「どっち」
「いきます、っ…♡♡あん、…いく、いっちゃ、…♡♡」
最後の一撃のように、勇斗の掌が一段深く沈んだ。同時に、ナカを短く強く突かれる。
太智の背中が大きく反り返り、声にならない声が喉の奥で潰れた。
「んうぅっ…!?♡♡」
内壁が痙攣し、脚ががくがくと震える。今まで感じたことの無い快感に、太智は対応しきれていないようだ。なのに勇斗はすぐには止まらない。余韻でひくつく下腹を、外側からゆっくり押したまま、浅い動きを続ける。
「俺もイきそうだから、まだ付き合ってね?」
「んぐ…♡♡も、むりぃ…はやと、♡」
「ごめんね、でも俺も気持ちよくなりたいから、許して」
「ああっ、!♡♡ふ、っぅ〜♡♡♡」
太智の声は今にも泣きそうで、それがかえって勇斗の内側を掻き立てる。知らない快楽を、ずっと訳もわからず与えられてひたすらに名前を呼んでいる。
勇斗の呼吸が、ようやく乱れてきた。
太智の肩に顎を乗せ、腰だけを短く打ち付ける。肌と肌が擦れる音だけが、部屋中に響いている。
「太智ッ…出る、」
「なか…?そと…?」
「中に、いい?」
「…うん。出して…っ♡はよ…、♡♡」
その返事で、最後までギリギリ保っていた理性が落ちた。勇斗は太智の下腹を外から押さえ込み、深く沈めたまま熱を放つ。
奥に広がる感覚に、太智の喉から甘い声が漏れた。
「んあぁっ…♡ あついの、はいって、くる……っ♡」
「ッ…♡」
「きもち……、きもち、いっ♡」
太智の脚がまた震え、内壁が波のようにうねる。
勇斗は完全に出し切るまで動かず、太智の耳元で短い息を繰り返した。
しばらく、リビングには二人の呼吸だけが残る。抜けたあと、太智は疲労感で勇斗の胸に飛び込んだ。
膝の上から滑り落ちるようにして床にぺたりと座り込んだかと思えば、勇斗と向き合ってまた膝に座る。
シャツは胸のあたりまでめくれ、腹には赤い掌の跡が薄く残っている。
自分で触れてみて、顔がとろける。
「……きもちよかった、」
「素直だね、珍しい」
勇斗は腰に手を添え、太智の髪を雑に、でも丁寧に梳いた。
テーブルのティッシュを取って、太智の腿の内側を拭う。太智はそれを黙って受けている。
普段なら冗談で返すところを、今夜は遅れて来た羞恥で口数が少なかった。
「……今日の、やつ」
「うん」
「あれ、やばい…かも」
「気に入った?」
「ん…まあ、その…」
太智がもごもごと曖昧に、誤魔化すように口を尖らせる。耳が赤い。指先は、無意識に自分の下腹を守るように添えられていた。
「…また、気が向いたら、してくれても…」
「何、仁人のツンデレでも移った?」
「…もう!!」
短い沈黙のあと、太智は顔を赤らめた。
「勇斗なんか知らん!もうえっちせえへん!」
「はいはい」
どうせ明日には、はやちゃん♡と縋り付いて来るに決まっているというのに。ぷりぷりと子供のように怒った太智はそのまま立ち上がろうとする。
「…ん、…あ、?」
「……え、もしかして」
勇斗が見ると、太智はすぐに視線を外した。
「……立てないの?」
「ちゃうし!」
「いじっぱりだいちゃんかわいいね♡」
勇斗がそう言って、いたずらっぽく笑った。小馬鹿にするような笑みに、太智がまた犬のように吠える。
「誰がいじっぱりやねん!!別に、立てるし!!」
「えー?じゃあ、なんで立たないの?」
「それは……っ、ちょ、今日の勇斗ほんま腹立つ!!」
「はいはい、ごめんね」
全く反省していない声だった。
勇斗は笑いを噛み殺しながら、立ち上がろうとする太智の腕を取った。太智はその手を振り払おうとしたものの、結局、勇斗の肩に掴まることになる。
「……あれ、太智さん?」
また鼻で笑われる。
「今のは不可抗力や!!」
「うんうん。そういうことにしとこうね」
「ほんっまに…もー!!」
太智はぷいっと顔を背けた。
いつもなら、ここで勇斗の頭を小突くなり、散々文句を言ってから自分の部屋へ帰るなりするところだ。けれど、今夜ばかりは思うように動けない。それが余計に悔しい。
「……勇斗、はよ歩いて」
「はいはい」
太智は勇斗の首に腕を回したまま、ふてくされたように頬を膨らませる。勇斗はそれに気づいていたけれど、今度は何も言わず、笑いを噛み殺して寝室へ向かった。
「……絶対、明日覚えとけよ」
「えー、明日も抱っこしてほしいってこと?」
「ちゃうわ!!!!」
コメント
4件

ちゃのざき尊い…最高です!

あ様初めまして!コメント失礼いたします🙇 以前あ様の💛💙を拝読した際もあまりの良さに衝撃を覚えたのですが、まさかあ様の🩷💙を見られるとは思っておらず、大歓喜しております😭😭 しかも想像力豊かな子の脳イキが大好きなため(正確には腹イキですが)本当に嬉しくて、噛み締めて何度も拝読させていただきます😭🙇🙏→