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好きですありがとうございます(唐突な告白)
つまりは相合傘((ただのこいつの妄想です
センスの塊!
「司くんっ!!!」
「…類。」
「どうしてだい…?そんな…。」
「すまない、類。今のオレには謝ることしか出来んが、仕方がないんだ。」
「…仕方がないってもしかして ”_________” 」
4日前、咲希が死んだ。
いきなりの事だった。家に帰ると一歌から電話がかかってきて…
今日もいいステージだったな!!
是非咲希にも見てもらいたかったものだ…。
まあとりあえず次の分の台本まで作っておくとするか。明日の打ち上げでできた分を見てもらった方が類にも都合がいいだろう。ええーっとそれじゃあまず…
プルルル…プルルル…
ん?電話か?そろそろ咲希が練習から帰ってくる時間帯だから咲希だろうか?
ガチャ
「はい、天馬です」
「司さんッ!?あのっ…大変なんです…!!!」
「む?一歌か。わざわざ家の固定電話に電話なんてどうしたんだ?どうも慌てているようだが…。」
「司さんっ…!!」
「一歌!?泣いているのか!?一体何があったんだ!?」
「司さん、表通りのライブハウスまで急いで来てください!!咲希がっ…咲希が ”息をしていないんです!!! ”」
オレは一気に血の気が引いた。何も考えることが出来ないまますぐに家を飛び出した。
強い雨に打たれながらも、走って、走って、走って、ただひたすらに走り続けた。
咲希が?息をしていない?オレは電話で聞いた号泣して息がつまりそうな一歌の言葉が頭の中でループし続けた。嘘だと信じたかった。でも…
信じきられなかった。
ライブハウスに着いた頃には救急車が止まっていた。一歌達を必死に探したがどこにもいなく、そのままオレを置いたまま救急車は行ってしまった。恐らく一歌達も救急車に乗って行ったのだろう。
頭の中の整理が追いついてない中、咄嗟にオレはその場に座り込んだ。
矢のような鋭い雨に打たれながらも、咲希は生きているに違いない。そう自分に言い聞かせ続けた。
「司さん…?」
そう雨が止んだと思ったら、そこには見たことも無い赤く腫れた目で、傘を差しながら志歩が今にも泣き出しそうな声でオレの名前を呼びながらそこに立っていた。
オレが志歩の方をゆっくりと振り向くと志歩は自分の泣いた顔を見られるのが嫌だったかのようにオレと目を逸らし慣れた手つきでパーカーのフードを被った。
「志歩、どうしてここに…?」
久しぶりに発した自分の声は思ったより凄く震えていた。
すると志歩がこっちを見てこう言った。
「…ラーメン、食べません?」
「……ラー…メン?」
オレは突然の言葉に戸惑った。そして志歩はゆっくりと微笑んだ。でもどこか震えていてオレに気を使ったようにも見えた。
けれどオレはその微笑みに何故か懐かしく感じ、胸がキュッと鳴った。
その日の夜の雨はまるでオレ達の心の中を表しているようだった。
オレは志歩と一緒の傘に肩を並べゆっくりと歩き出した。