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【第5話】


( 彩→💚 (前回出てきたあの子です) )



💙『よし、教室戻るか。』



『すみません!』



振り返るとさっきの子がいた。



💙『ん、どうした?』



🩷『今日転入してきたばっかで、職員室の場所が分からなくて💦』

やっぱ転入生だったんだ。



💙『あーね。今は…生徒ちょうど居ないし案内するよ』


🩷『有難う御座います(嬉泣)』






本当に仕草も見た目も彩に似てる。






🩷『あの、クラスと名前聞いてもいいですか?』

 


急に聞かるとビックリする。



💙『なに?新手のナンパ的な?』


驚いたのを必死にふざけて誤魔化した。


🩷『え?あっそういうつもりなくて、』



困惑してる。ちょっと可哀想になってきた。



💙『嘘だよ笑 私は3年B組の”神崎 藍”。』




🩷『びっくりした~>< って、3-Bってことは僕と一緒じゃないですか!!!』



まぢかぁ…。ヨリにもよってこの子が同じクラスか…。



💙『あ、ほんと?機会あったら話そ』



平然を装う。



🩷『はい!あ、僕は”鏑木 凛”です!』



やっぱり一人称は『僕』か。




💙『凛…凛かぁ。男子なのに女子みたいな名前してんな。』




そういや、『彩』って名前もよく考えると男性なのに女子みたいな名前だったな。




🩷『よく言われます汗 あの、女性でも無いのにスカート履いてる僕に違和感とかないんですか…???』

違和感って言われても、彩が全く一緒だったから。何も感じるものなどない。



💙『なにいってんの?違和感も何も無いわ。ほら、着いたよ。ここが職員室、覚えておいて2度説明するのは面倒臭いから。』




🩷『は、はい!有難う御座います』




💙『ん』



教室へ戻る________



💙『彩…彩ねぇ…。私が殺したようなもんなんだよな。本当は。』



思い出したくもない去年の秋の出来事。



──────────


【帰り道】



💚『藍ちゃんは将来なにになりたいの?』


💙『まだ決まってないよ。』


💚『彩はね〜』


💙『急に自分の将来像話し出すじゃん笑笑』


💚『えー!だって藍ちゃんが聞いてくれないから!』


💙『そうだね笑ごめんごめん、話続けて笑』


💚『なんか緑がいっぱいあるところに住みたいな~田舎みたいな。』


💙『あ~いいね。今とは違う環境だからこそ、楽しめそう!!!』


💚『そーなんだよ!!!流石藍ちゃん!よく分かってる👍🏻』


💙『そういえば、彩。その顔の絆創膏はどうしたの?また転んだ?』


💚『あ、あ~!そ、そうなんだよ~!そうだ!今日はちょっとホームセンター寄って帰るから最後までは一緒に帰れなそう。』


💙『ホームセンター?何か欲しいものがあるの?別にいいけど、私も着いて行こうかな~』


💚『藍ちゃんは来ないで。』



今まで見た事のない真面目な顔で話してきたもんだから、ビックリする。



💙『そ、そっか。じゃあ、また明日ね!』


💚『うん!じゃあね。藍ちゃん。』



―次の日―



いつもの時間に彩が来ない。なんだか、こわくて彩に電話をかけるも出ない。


💙『彩の家行けばいるはず』



着いた頃には遅かった。布で覆われた救急隊に運ばれる人が彩の家から出てきた。



私は聞きたくもない情報が聞こえてしまった。



♡『可哀想よね、虐待で耐えれなくて自殺ですって、しかも自分の部屋で首を吊って…』



こわい予想は的中してしまった。



虐待…???彩はそんな素振り見せなかった。いや、彩のことだから”わざと”バレないようにしてたんだ。



あぁ。



いつもなら『またね』って言ってくれるのに『じゃあね』って言うところ、傷が日に日に増えてたこと。



なんで、なんで、こんな違和感があったのに気付けなかったのだろう。


ホームセンターで縄を買って…???


ホームセンターに私を来させないのはきっと彩なりの優しさみたいなもんだったのかな。


これ以上考えると頭がおかしくなりそうだ。



家から彩の父親が警察と共に出てきた。



見た途端怒りがフツフツとわいてきた。



💙『あ゛や゛を!!!か゛えせよ゛!!!』


👮🏻『ちょっと君!』



泣きじゃくりながら私は叫んだ。


色んな感情が私を襲って力尽き気が抜け、その場に座り込んでしまった。


私がもうちょっと早く気付いてれば。

後悔するにはもう遅い。


わたしがもうちょっと早く気付けば、彩を救えた。  としか今は考えられなかった。



💙『私が…殺した…???』


──────────


その日から数日は自分の部屋から出れなかった。やっと出れた日にはもう10kg近くは痩せていた。


💙母『藍!?そんな痩せちゃうって。』


💙『私が…私が、彩を殺したんだ…』


💙母『違う。藍は悪くない、その事件は彩ちゃんのご両親が原因だった。藍は何も悪くない。』



お母さんはそっと私を抱きしめた。



💙『そうなのかな』


私の目にはもうハイライトが入ってない。


💙母『そうよ。取り敢えず、ご飯準備したから食べなさい。』



その日は、私が好きな料理を沢山作ってくれた。



💙『いつもは作らないのに。』



久しぶりにきちんとした料理を食べたのと、辛さ、怒り、悔しさ、色んな感情が入り交じってる中に

”優しさ”を感じてしまいその日は大号泣しながら夜ご飯を食べたのを覚えている。


そこから、体調もだいぶ優れて学校にも行くようになった。



💙『私が悪い』



という考えは今も抜けない。



──────────


―現在―


ボーッとそんな考え事をしていたら、私の隣の席が凛になったらしい。


今度は、何があってもこの子を”凛”を守ろう。なんでか、そう思った。



💙『よろしく』



相手からも『よろしく』と言われたが、今は顔が見れない気がしてそっぽ向いた。


1番後ろの窓際の席。藍色が、綺麗な空がよく見える。


あの日の天気と全く一緒だ。




なんでだろう、空の藍色が滲んで見える。




窓に写った自分は涙目だった。




──────────




次あたりから藍ちゃん編から琴ちゃん編になりそうです𐔌՞꜆. ̫.꜀՞𐦯


どうぞ、これからも『ЯOЯЯIM』を宜しくお願い致します🪞✮*。゚

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