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白side

俺の右と左には、寄りかかって寝てる二人がおる。

右隣には、すぴーといびきをかいている俺の大好きないむくん、左隣には、いむくんとは対照的に静かに寝ている悠くん。

両手に花⋯⋯と言うべきなんやろか。

いむくんは変顔みたいな寝顔をしているのに対し、悠くんは元々の可愛い顔立ちと相まって女の子のような寝顔をしている。

見慣れた顔やけど、改めて見るとやっぱ悠くんって可愛いんやな⋯⋯なんて。

まろちゃんに聞かれたら、殺されそうやけど。

「⋯⋯あ、しょにだ」

今一番会いたくない相手──────────まろちゃんが唖然とした顔で俺を見た。

そして、すぐに俺を睨むように見つめてくる。

いや睨まないでほしいんやけど!!

寄りかかって寝てるのが、そんなに許せないん?

「あにき、起きて」

まろちゃんは悠くんの肩を優しくとんとん、と叩いた。

「ん⋯⋯ま、ろ⋯⋯?」

「ん。まろやで。こんなとこやと風邪引くから、ベッドで寝よな」

慣れた手つきでまろちゃんは悠くんを横抱きにした。

俺にも、いむくんにも興味を示さずに、さっさと部屋を出ていった。

⋯⋯あれ、ほんまに寝かせたん⋯⋯?

寝るって、変な意味ちゃうよな? 心配やわ⋯⋯。

悠くんが無事かを知りたくてこっそり後を追い、まろちゃん達がいるであろう部屋を覗いた。

「悠佑、俺以外の前で寝たらダメやで?」

「な、んで、あっ」

「あんなかわええ寝顔見せたら襲われちゃうやろ?」

「だ、れっ、も、んんっ、おそ、わん、からっ⋯⋯」

「⋯⋯悠佑がどんだけかわええのか、教えたるわ」

ぱちゅ、と卑猥な音が聞こえてきた。

その音を聞いた瞬間、俺は急いでドアを閉めて元いた部屋へ帰る。

⋯⋯あの場にいたら、殺されそうやったから。

独占欲こわ⋯⋯と思いながら、放置していたいむくんの隣に座る。

と、起こしちゃったのか、いむくんは目を擦り出した。

「ん⋯⋯しょーちゃぁん」

「い、いむくん、寝てや」

「え⋯⋯? なんで⋯⋯?」

「っ、あっ、イくっ!」

さー、と背中に悪寒が走った。

⋯⋯⋯⋯丸聞こえやって⋯⋯!!

どうしてくれるん!? いむくんおるんやで!?

「しょーちゃぁん⋯⋯なんか、こえきこえない⋯⋯?」

「いむくん、黙って、早く寝ろや」

「な、なにそれぇ⋯⋯むにゃ」

寝起きやったいむくんは、俺がそう言ったらすぐに寝た。

よ、よかったぁ〜〜〜〜!!⋯⋯って、何もよくないんやけどな!!

俺はこれから、どうすればええんやろ。

誰か、助けて⋯⋯⋯⋯⋯⋯。

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