テラーノベル
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「…シード、大丈夫?」
「もー大丈夫やって、」
俺の足が使い物にならなくて、シャワーも着替えも手伝ってもらった。そんなんだからさっきからずっとはとねくんが心配してくる。
「…ごめん俺、がっつきすぎた、かも…」
しおらしく何故かベットの上で正座している。まあ確かに?ちょーっとやりすぎかなーとは思ったけど?
「はとねくんはさ、」
「うん?」
「…ずっと、俺と、その…こういうこと、したかったん…?」
なかなか進まなかった。キス以上のことをしてくれなくて、やっぱり可愛い女の子のほうがいいのかなとか。正直、不安に思っていた。少しの間を開けて、はとねくんが話し始めた。
「…俺、シードのこと、好きだから」
「はっ?」
「好きだから、こそ…なかなか手出せなくて…」
『不安にさせてごめんね』って…彼は本当に人の気持ちをよく理解している。俺そんなこと今まで1度も言ったことなかったのに。こんなに可愛い理由で、俺の事大事にしてくれてたんだ。
「ほんまに好き?」
「もちろん」
「…浮気とか、絶対許さんから」
「しないよ」
「っ女の子の方がいいとか、言ったら殺す」
「うわ物騒」
こんなにも真っ直ぐな目で見てくれるのが、なんだかむず痒い。
「俺、ずーっとちゃんと好きだからね?」
「〜〜っもう知らん!寝る!!」
ヤケになって布団に包まる。揶揄うような笑い声が聞こえてきたが、聞かなかったことにしよう。
「…俺も、す…き」
ボソッと放った言葉は彼に届いてしまっていたようで。
「へっ!?も、もっかい!」
「っ嫌や!はよ寝ろ!」
ぎこちなさも戸惑いも遠慮も全部全部、俺のもの。
俺だけ、見とってね。
コメント
1件
みぅ🤍🥀です。 「好きだからこそ手が出せなかった」、この台詞に全部持っていかれました…!シードの不安も、「ずっと好き」って言い切るはとねくんの真っ直ぐさも、両方痛いほど伝わってきて胸がぎゅっとなりました。最後のボソッと漏れた「す…き」を聞き逃さなかったはとねくん、さすがすぎます。俺だけ見とってね、って…はい、見ます(断言)。続きすごく気になります!