テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「 ね~、阿部ちゃん…お家デートしない? 」
『 えっ、、あぁ…お家デートはいいんだけど、佐久間の家でもいい? 』
「 ん…、、別にいいけど、? 」
『 ぁ、じゃあお家デートしよ、! 』
「 …うん? 」
俺は阿部ちゃんと付き合っている。
阿部ちゃんは優しくて気遣いのできる人。
とっても素敵で自慢の恋人なんだが…、、
たまに違和感を感じる
「 あ~べちゃん! 」
楽屋で 後ろから抱きつくと
膝の上に置いていた鞄の中身を覆うように隠す
『 うぁっ!? 』
『 なッ、、…、どうしたの、!? 』
「 …いやぁ? 阿部ちゃんがいたから抱きついただけ~!」
阿部ちゃんは “ 何か “ を隠す時と
俺に“ 何か “ の事を聞いてくる時だけ険しい顔になる
…怪しい。
「 ぅぅ~ん… 」
「 んふふ、…悩んでるねぇ、笑 」
ふっかに悩みを聞いてもらう。
「 だって…、隠し事されてたらショックじゃん、…。 」
「 ん~、…まぁ…、、そうかもね、?」
「 ふっかは分かんないよね~…照はそんな影無いし…。 」
「 んふっ、力になれなくてごめん、笑 」
ふっかはいまいち納得のいく回答が得られなかった
「 って言うことがあってさ、… 」
『 え~!なにそれ! 』
『 佐久間が考えすぎなんじゃね~の。? 』
「 隠し事はショックやんなぁ… 」
俺はラウール、翔太、康二に相談した。
「 3人だったらど~する、? 」
『 えぇ~? 』
ラウールは今恋人はいないけど昔から恋愛のことをよく知っている
『 俺だったら~…正直に聞くかな… 』
『 こっちが勝手にモヤモヤしててもどうしようも無いし、無駄に想像が広がっちゃって 気持ちが落ちるだけだからさ~?』
さすがラウール
言語化が上手くて助かる
確かにラウールの言っていることは一理あるとは思う。
でもそれが適用されるのは相手が悩みすぎないタイプの場合だと俺の経験から思う。
阿部ちゃんは 小さなことも沢山悩んで答えを出すタイプ。
俺が変な感じで聞いたら なんかあるのかな とか沢山考えてくれると思う。
それはなんか申し訳なさすぎる。 俺の聞き方が悪いのに 悩ませたくない。
「 なるほどね…? 翔太は? 」
『 ん~… 俺は、…放置しとくかな~っ、…? 』
「 えっ、放置? 」
『 うん。 涼太の場合、 俺に隠し事できないから しばらくしたら自分から白状してくるんだよね~。 だから放置する。 』
翔太の方法は斬新だ。
さすがモテ男…
舘は 昔から嘘がつけないタイプで、後ろめたいことが嫌い。
だから、 放置してても何とかなっているんだろう。
阿部ちゃんは…
放置してて、 解決するタイプなのだろうか。
「 じゃあ、… 康二は? 」
「 え、俺ぇ、? ん~…..。 」
康二は めめの包容力が凄すぎて、お互い隠し事とかしてるイメージがない。
だが、康二の顔は曇ったまま。
「 …俺は、隠し事できんくらい管理されてるし 、… 隠すような事もしてへんけど…。」
「 めめに、隠してることがあるんか自体…あんまり知らんかも。 俺はそこまで管理させてもらえてないし、笑 」
康二は 哀しそうな顔を見せた。
「 …そっか。 」
俺は 3人の意見を思い出しながら改めて考えた。
3人の中でも 1番聞いててしっくりきたのはやっぱり 康二 の話だった。
俺も 阿部ちゃんとスケジュール共有してるけど、俺のスケジュールで埋まっていくばかりで阿部ちゃんの 予定・仕事は あまり記入されない。
それに、俺は毎晩 “ 一日のあった事 “ を報告しているが 阿部ちゃんのことは何も教えてくれない。
まぁ… 毎晩 報告してるのは俺が自主的にやってるだけだから阿部ちゃんを悪者にするつもりは無いんだけど…
そうだとしても 教えてくれなさすぎる。
「 なんか、考えれば考えるほど分からなくなってきちゃった… 、 」
俺は考えすぎて頭がパンクしていた
『 佐久間、ほら。 』
「 ぇっ、照、!? なんでッ…! 」
『 …ふっかから要請があって来ました~。 』
「 ふ、ふっか… 」
あんなに興味無さそうな反応してたのにこんな気遣いしてくれるなんてさすがふっか。
しかも、呼ぶのが照っていうのも俺の事をよくわかっている
『 んで、…ど~したの。 』
「 ぇっ、あぁ… いや、ちょっとね…笑 」
『 俺、わかるよ。 』
「 …ん、ん?? 」
『 阿部のことでしょ。 』
なんでコイツは分かるんだ、?
照の洞察力、観察力、 本当に尊敬する
俺は本当に鈍感で何も気づけない。
阿部ちゃんにも付き合う前に言われた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
『 佐久間はッ、…あえて見て見ぬふりをしてるの、? 』
涙を流しながら訴えてきた阿部ちゃん
「 え、…どういうこと、? 」
『 …なんで、こんなにアピールしてるのに気づかないの…、 』
「 …え、なに、ごめん…わかんないけど、ごめん… 」
『 佐久間は、鈍感すぎるよ… 俺はこんなにも好きで、ずっとアピールしてるのにッ、… 』
「 …え? 」
ーーーーーーーーーーーーーーー
あの時も、鈍感すぎて怒られた。
とっても懐かしいことを照のおかげで思い出した。
「 んふふっ、、なんでわかるの…笑 」
『 佐久間がそんなに落ち込むのなんか、阿部のこと以外ないだろ。 』
「 …そうなのかな、 」
『 自分では気づいてないかもしんないけど、 』
『 お前、自分が思ってるよりも阿部のこと好きだぞ。 』
「 …え? 」
『 何するにも 阿部、阿部 って言ってるし、機嫌の起伏 全部阿部に関してだし。 』
『 自覚してないだけで 溺愛しすぎてるぞ? 』
「 えぇ… 」
まさかの真実すぎてびっくりした
たしかに、 他のカップルよりはスキンシップ多いとは思ってたけど…
そんな何もかも阿部ちゃん中心だってつもりはなかった。
「 あのね、…阿部ちゃんの家でデートしたことないの。… 」
『 え?もう3年付き合ってるのに? 』
「 うん、…いっつも俺の家でさ…、 」
『 …わかった。 じゃあ、俺が家に行くっていうていで家の鍵開けといてもらうから その時に静かに入っていってみて。 』
「 え…そんなの…いいのかな、 」
『 大丈夫。絶対浮気とかじゃないから。 』
「 わ、…わかった。 」
俺と照は 固く握手を交わした
↪︎ Part 2