hbr愛され
死ネタ
ご本人様とは関係ありません
あれはいつのころだっただろうか。
俺がまだ元気だったころ。
みんなと一緒に任務をしたり、笑っていられたころ。
彼らに告白をされた。
俺はうれしくて全員からの告白を受けた。
一応言っておくが3股というわけではない。
全員同意してるし何なら同居している。
ある日、彼らから花束をもらった。
一人は黄色いヒマワリを999本。
一人は青いバラを365本。
一人は赤いチューリップを40本くれた。
両手にも収まりきらないそれらを見て驚き、同時にいとおしく思った。
彼らにお礼をし、キスを落とした。
彼らは照れたように笑って俺にキスを返した。
そんな幸せな日常が毎日続くと思っていた。
ピッピッピッピ…
そんな機械の音が聞こえる。
懐かしい夢を見ていたようだ。
ここは病院。
俺の余命があと少し。
ベッドの横にある花瓶を見ると花が入れられている。
たしか、ディモルフォセカという花だった気がする。
看護師さんが教えてくれた。
彼らは今何をしているだろうか。
この時間はまだお見舞いができる時間ではないため、静かである。
あの頃みたいにカフェで働けたらな。
あの頃みたいにあいつらと一緒にいたいな。
あの頃みたいに…。
一人だとそんなことばかり考えてしまい少し嫌気がさす。
早く誰か来てくれ。
時間はまだまだある。
俺があいつらに会いに行こう。
そう思って窓から病室を抜け出した。
怪盗だったからか気配も気づかれず、音も出さない。
案外簡単に抜け出せた。
走れるほどの力はあまりないためあるきながらランドリーへ向かう。
途中花屋によって花を買った。
ランドリーにつく。
「…ひば…?」
後ろからそんな声が聞こえた。
振り向くとそこに立っていたのは黄色い彼。
「俺だよ。」
「っひば‼」
怒りと悲しみとうれしさといとおしさがいり交ったような複雑な表情で黄色い彼が俺の名を呼ぶ。
「何でここにいるの。病院は?」
「抜け出してきた。」
「そうじゃなくって…。」
「みんなに会いたくなった。」
「っ‼‼‼」
黄色い彼が固まる。
ランドリーの戸が開いた。
「どうしたんですか?かな…っ‼‼」
「お、アキラやぁ。」
「なぜ、たらいはここに?」
「会いたくなったの。」
「とりあえず中に入りましょう。セラ夫。落ち着きなさい。」
「なんで、雲雀が…。」
「そのくだり何回かやったから。」
「メタいこと言わないでください。」
青い彼と赤い彼もそこにいて笑顔がこぼれた。
彼らは俺と最後に会った時よりやつれているように見える。
それでもいつも通りふるまっていた。
「で?どうすんの?」
「そういわれてもなぁ…。なんも考えとらんかったし。」
「はぁ…。あなたらしいですね。」
「あとさぁ、俺、もう長くないみたいなんよ。」
「…。」
「だから、死ぬんだったらここがいいなって。」
「雲雀は死なない。」
赤い彼が真顔でそう言う。
「雲雀は元気になるよ。だからそんなこといわないで。」
その言葉にあいまいに笑う
もう自分でわかってるんだ。
ここに来るまでに何度身体が悲鳴を上げたか。
何度呼吸が浅くなったか。
そんな根拠がたくさんある。
「ごめんなぁ。」
「何で、謝るの。」
「俺が元気になるって保証はどこにもないからさ。」
「っ…。」
「暗い話は終わり!!楽しいことしようぜ‼‼」
「ひば?さすがにそれは…。」
「遊ぶんだぁ!‼絶対病院に戻らないからなぁ‼」
「はぁ…。わがままを言ったと思えば…。」
「いいだろ?」
「危険なことしなければね。」
「よし、じゃあ海行くか。」
「僕の話聞いてた??」
「危険じゃないやろ。」
「はぁ…。ランドリーから出るのは一切禁止ね。」
「うそぉ⁉」
「いやうそぉじゃないよ。当たり前だろ。」
「せらお~奏斗がいじめるぅ‼‼」
「とりあえず、ドアにストッパーつけといた。」
「俺はペットか何かか⁉」
「たらい、そんなに叫ばないでください。」
「アキラ…俺をしんぱいして…。」
「うるさいです。」
「なかった!!」
いつも通りわちゃわちゃして(アキラのキャラは少し変わってたが。)いろいろした。
「…。なんか小学生並の感想だった気がする。」
「なにが?」
「いや。」
今頃病院では大騒ぎだろう。
それを考えると面白くって笑いが込み上げてきた。
ドクンっっっ
「っ⁉⁉はぁ…はぁ…」
「!?ひば⁉」
ああ、くそっ。ここで発作が来るなんて。
でもここで死ねるなら。
「きゅ、救急車!」
「いや、間に合わない。」
「どうしたら…。」
「みん、な…」
「ひばしゃべんないでつらいでしょ?」
「きい、て、おね、が…。」
「っ、どうしたの?」
三人が俺の前に立つ。
これだけは言いたい。
これだけは渡したい。
ポケットの中からプリザードフラワーを出した。
紫のその花はスイートピー。
三人が息をのむ。
「いま、まで、ありがとな。これ、くらい、しか渡せない、けど…。」
言葉の途中で咳が出る。
鉄の味がしてこちから血が零れ落ちた。
「愛してる。」
そう言って笑顔を作った。
もうすでに痛みはあまり感じていない。
最後に温かい感覚がして俺は目をつむった。
すごい幸せな気分だ。
またな。
できることなら君たちと会うのはずっと後で会ってくれ。
そうして、俺渡会雲雀は風楽奏斗、四季凪アキラ、セラフ・ダズルガーデンの腕の中で永遠の眠りについたのだった。
あとがき。
うわぁあああああ‼‼‼
すいません。話のネタがなくって重たい話になってしまいました…。
この話に出てきた花の花言葉と花束の意味を調べていただくとよりいいかと思います。
ここに乗せる気力はなくなりました。
すいません。
ではまた次のお話で。
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