弱虫のぼくのことなんて誰からも愛して貰えないんだって
もし、ぼくが過去を愛せたら、今を愛せたら
忘れるのは一瞬なことなのに、
囚われるのは一生なんだね
別に、泣きたい訳じゃない
それしか武器がないの
馬鹿だから、弱虫だから、それしか盾に出来ないから
出会いも、別れも、一人も大嫌い
昨日は寒かったっけ、暑かったっけ
眩しい部屋にぼくがいたことって
嘘じゃなかったんだっけ
そんな毎日が不安と恐怖に溺れる日々を
優しく包みこんでくれたのが貴方でした。
『しゆん』
ぼくの大好きな名前。
寂しい時に絵本を読んでくれたり、
ぼくを守ってくれたり。
いつからか
ぼくを嫌いになって
ぼくを殺そうとして
痛かったけど、それは痛くなくて暖かかった
でも、しゆんは泣いていた
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─────9年前
母「ゆきむら、貴方にプレゼントがあるの」
ゆきむら。「…ぷれぜんと?」
母「お義兄ちゃんと、お義父さん。」
父「よろしくね。^^」
しゆん「ペコ…、」
母「息子のゆきむらです」
父「息子のしゆんだ」
ゆきむら。「誰…?.。」
ゆきむら。「こんなのッお父さんとお兄ちゃんじゃない!ッ…」
母「せっかく…来てくれたのになんてこと言うの!このッ馬鹿が」
ゆきむら。「うぅ…ふッ…」
父「んー、そんなことより早く家に上がっても良いかな?」
しゆん「ぇ…。…」
母「ああ、ゴメンなさい。」
母「さ、行くわよ?」
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召使い「お帰りなさいませ、」
母「あら、しゆんくんは食べないの?」
父「しゆんギロッ」
しゆん「ビクッ」
しゆん「すみません、お手洗いお借りします。」
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しゆん目線
それにしても、俺の父もそうだけど、飛んだトンデモ家族だな
いやあれだけで?って思うかもしれないけど、アイツは父はともかく、母にビクビクしていた
だってアイツ、寂しそうな目をしていた
しかも、虐待を疑うような体。
アイツの部屋は…
____ここか?
しゆん「コンコンコン、誰かいるかー?」
しゆん「…、いっちゃお」
ゆきむら「、ビクッ」
しゆん「あ、お前がゆきむら?」
今はとても眠そうだ
ゆきむら。「…?」
しゆん「その…お前、体どうした」
ゆきむら。「…、」
しゆん「、…分かった言いたくないなら無理に言わなくて良い。」
ゆきむら。「痛いの…」
しゆん「え?」
ゆきむら。「痛いのッ!」
しゆん「…,」
しゆん「痛いんだね、俺もだよ」
ゆきむらの想いを共感できた、
それからコイツが寂しくないように、本を読んだり、お絵描きをしたりとたくさん遊んでやった
ほっとけないんだよ
ある日、俺達は名前を書きあった
ゆきむら。「しゆん…、出来た!」
浅緑色のクレヨンで「しゆん」そう書いてあった
まだ字はガタガタで、綺麗では無いけれど
嬉しかった
俺も水色のクレヨンで「ゆきむら。」と書いた
コイツの髪の色、コイツと出会ってまだ半年しか経っていないのに、コイツのことが気になっている
『嫌いだ。』
ゆきむらがちょうど、10つの頃、
誰かに操られているかのようにゆきむらを嫌った
不自然なくらい突然、アイツから離れた
好きなのに、愛しくて尊い、花のような存在なのに
アイツを嫌いになった
『アイツなんか殺してやる』
そう勝手に思った
『死なないで』
同時に気持ちが重なった
気持ち悪いくらいボヤけた視線に目眩がする
気づけば俺はナイフを片手に持っていた
ゆきむら。「し…ゆ?」
思いっきり俺は小さい君にナイフを振り下ろす
赤くて、暖かくて、生臭いものが体につく、
君の血だ。
君の綺麗な水色が赤黒い血で、菫色に変わる
しゆん「ッ…、」
しゆん「なんでッ…嫌だよ!何やってんだよ!俺!…ッ死ねッ!死ねッ…」
自分の腹をナイフで何度も刺す
グシャグシャと音を立て、部屋は君の血と俺の血でぐちゃぐちゃになる
それからバタリと倒れ、救急搬送された
「やっと目を覚ましたわ!」
「おかえり、しゆん。」
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なんか突然頭の中でこうやったら良いんじゃないかって頭で物語を作り出して、過去の話を色々変えちゃいましたm(_ _)m
さて、過去に死んだはずのゆきむら。は何故今生きているのか!?
ここから結構重くなります!
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