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ー魔法使いと白猫が暮らす国ー
砂浜で白猫のタマは立ち尽くしながら海の先を見つめていた。
「たくさんの人間達が暮らす国に行ってみたいな」
海を見つめながらタマが口にすると魔法使いのサラが現れた。
「何してるの?」
「別に」
「人間達の国に連れて行ってあげようか」
「……」
砂浜を歩いていたタマはサラの言葉で動きを止め振り返りサラを見つめた。
サラはタマに近づき雑誌を見せた。
「それは!」
「この雑誌を見て行きたくなったんじゃないの?」
「行きたかねぇよ、早く立派な魔法使いになれ」
背を向けタマは歩き出した。
タマを見つめながらサラは魔法の杖を掴み口を開いた。
「素直じゃないわね」
微笑むとサラは魔法の杖を歩いていくタマに向け魔法をかけた。
タマは歩きながら消えた。
「行ってらっしゃい、タマ」
サラは砂浜を離れていった。
タマは森の中でうつ伏せで倒れていた。
その後、タマは目を覚まし立ち上がると見たことない場所に驚いた。
「ここ、どこだよ」
周辺を見つめながらタマが歩き出そうとしたその時、タマは白猫から白い髪に青い瞳、白い服に白いズボン姿の人間に変身した。
タマは自分の姿に驚いた。
「サラの奴、俺に魔法をかけたな」
その後、タマは森の中を歩き出し1時間後、森を抜け歩道を歩いた。
それから暫くしてタマはたくさんの人々が行き交う街に着き立ち止まり驚いた顔で見つめた。
「いろんな人間が歩いてる」
そしてタマは1人の男性に心を奪われた。
タマは歩き出し男性の後をつけた。
歩きながら男性は背後に気づき走り出した。
タマも走り出した。
交番が見える場所で男性が立ち止まるとタマも立ち止まった。
男性は振り返りタマに近づき口を開いた。
「俺に何かようですか?」
「なぜか、あなたのことが気になって後をつけました」
「どこから来たんですか?」
「俺が住んでるところは魔法使いと白猫が住む国です、今は人間だけど俺の名は白猫のタマです」
「…福原透(ふくはらとおる)です…」
「どうかしましたか?」
警察が現れ透が口を開いた。
「大丈夫です」
透はタマの手首を掴み歩き出した。
30分後、家の前に着くと透はタマの手首を掴んだまま家の中に入った。
その後、透とタマはリビングに向い透は手を離した。
「座って待っててください」
「……」
透がその場を離れると突然、タマの胸がドキドキ高鳴り始めた。
「ドキドキが止まらない」
タマはソファに倒れ人間から白猫、白猫から人間と変わり始めた。
そこへお茶が入ったコップを持って透が現れタマの姿に驚きコップを落とした。
透はタマに近づき声をかけた。
「大丈夫ですか?」
透が身体に触れようとしたその時、白猫のタマが飛びかかり透は倒れ白猫のタマと透は見つめ合った。
「大丈夫ですか?……」
「胸が…ドキドキが…止まらない…」
透に覆い被さりながらタマの身体は白猫から人間、人間から白猫と変わり続けた。
「……」
透が驚いた顔で見つめていると魔法使いのサラが現れた。
ミルク 復っ帰!!
174
「タマ、落ち着きなさい」
魔法の杖でサラはタマを眠らせ白猫のタマは透から離れ倒れた。
透は身体を起こしサラを見つめた。
「魔法使い?」
「タマが興奮してしまってごめんなさいね」
「本当にいるんだ、魔法使い」
「あなたに恋をして興奮してしまったのね」
「俺に恋?」
「タマが目を覚ましたら伝えて、サラは新しい相棒を見つけたからタマは幸せになりなさいと」
口にした後、魔法使いのサラは姿を消した。
透は立ち上がり立ち尽くした。
その後、透は白猫のタマを抱っこしリビングを離れ寝室に向かった。
ベッドに白猫のタマを寝かせ透はリビングのソファで眠りについた。
1時間後、目を覚ました白猫のタマは身体を起こした。
「何で、俺、ここで寝てるんだ」
ベッドからおり白猫のタマは寝室を離れリビングに向いソファで眠っている透に近づき見つめた。
白猫のタマは気づかれないように透の身体の上に乗り寝顔を見つめた。
「……」
再び胸のドキドキが高鳴り白猫のタマは落ち着かせるため透に顔を近づけ唇にキスをした。
その後、白猫のタマは透の寝顔を見つめた。
その時、タマの姿が白猫から人間の姿に変わった。
透は重みを感じ目を覚まし覆い被さっている人間のタマを見つめた。
「……」
「……」
透とタマは無言で見つめ合った。
そしてタマが覆い被さりながら口を開いた。
「初めて透を見てからずっと興奮してる、透、俺の興奮を落ち着かせてくれ」
「それって…」
「透、好きだ、我慢できない」
魔法が使えるタマは透と自分の衣類を脱がせ全裸にした。
「タマさん、ちょっと待って」
「待てない」
透の唇を奪いそのままタマは身体を重ねた。
「タマさん、落ち着いて」
タマの行為を受け入れながら声をかけるも透の声は興奮しているタマには届かず透はタマに身体を捧げ続けた。
「タマさん……」
透は気を失った。
「透?」
タマは行為を止め気を失っている透を見つめ側を離れた。
その後、タマは衣類を着て透を見つめた。
「俺、人間と交わったんだな」
タマはベッドに背を向け立ち尽くした。
その時、目を覚ました透が身体を起こしながら声をかけた。
「女性の魔法使いから伝言があります」
「伝言?」
タマは振り返り透を見つめた。
「サラは新しい相棒を見つけたからタマは幸せになりなさい、女性の魔法使いからの伝言です」
「透」
「はい」
「俺は普通の猫じゃない」
「わかってます」
「お前が会った魔法使いは俺が担当している魔法使い、サラが1人前の魔法使いになるまで俺はサラを見守りたい」
「猫と人間の遠距離恋愛、俺は良いよ」
「透、ありがとう」
「……」
透が優しく微笑むと人間のタマは透の唇に唇を重ねた。
その後、人間のタマは白猫のタマに戻り透に見送られながら魔法使いと猫が住む国に向かった。
それから何年もタマと透の遠距離恋愛は続いた。
ー5年後ー
仕事に疲れ透がベッドで仰向けで眠っていると白猫のタマが現れた。
「透」
「……」
目を覚まし身体を起こした透は白猫のタマに驚いた。
「タマさん!」
「ただいま」
「おかえりなさい」
「……」
「……」
長く続いたタマと透の遠距離恋愛は終わった。
「透の側にずっといる」
言葉通りタマは透の側を離れずタマは透を愛し透も魔法が使える不思議な白猫のタマを愛し続けた。