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文章や口調等、拙い部分が多数見られると思いますが、ご了承ください🙇🏻♀️
次、少し長めのやつを書こうと思っているので、その前に書きたかったものを……!
⚠️
年齢操作しています。
🤍さん:服飾専門学校の新入生。18歳。
💛さん:社会人。🤍より歳上。
地雷の方は自重お願いいたします!
YJ『バイト先の常連さん』
🤍side
カランカラン、という心地よいドアベルの音と共に、ステンドグラスが綺麗な扉が開く。
「いらっしゃいませ」
マスターが言うのに続けて、俺も「いらっしゃいませ」と、入ってきた女性客に頭を下げる。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
『山中くん、今日はお疲れ様。これからよろしくね』
グレーがかった髪に、整えられた髭。
笑いジワがあることから人の良さが溢れ出ている、いかにも紳士的なマスターが業務終わりに話しかけてきた。
「あ、いえ…こちらこそありがとうございます。なかなか雇って貰えなくて」
ぺこりと軽く頭を下げると、マスターが良かったらどうぞ、とコーヒーを一杯出してくれた。
今日から俺がバイトを始めた喫茶店。
街中から少し外れたところにあるものの、女性を中心になかなか繁盛している。
“声が小さい”と、様々なバイトの面接を落とされてきた。だって服のデザインに声とかいらないもん。
だが、この喫茶店のマスターは、そんなこと気にしていないそうで、働きたいと言っただけで採用してくれた。
貰ったコーヒーを飲みながら、明日の分の豆を準備しているマスターを見る。
ほんとにいいところに出会ったな…。落ち着いた雰囲気好きだし。
コーヒーはちょっと苦手だけど、マスターが淹れたやつはなんか美味しい。
明日から頑張ろ、と、コーヒーを飲み干した。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
バイトを始めて数日が経った。仕事にも慣れてきたし、先輩バイトの2人とも仲良くなれた。
自分で言うのはどうかと思うが、かっこいいバイトの子がいる、と口コミが広がったようで以前より客足が少し多くなった。
『山中くん、休憩入ってもいいよ』
少しお客さんが落ち着いた午後6時。
にこやかにそういうマスターに、返事をし、エプロンを取ろうとしたその時。
カランコロン……
「あ、いらっしゃいませ」
新しいお客さんが入ってきた。
スーツ姿の男性一人。
珍しい……。
取りかけていたエプロンの紐を結び直す。
『おや、吉田さん。お久しぶりですね』
「マスター、お久しぶりです。やっと大きなプロジェクトが終わりまして…。今日からまた通えそうです」
『それはお疲れ様です。ご注文は』
「いつもので」
『はい、かしこまりました』
吉田さん、と呼ばれたその男性は慣れたように窓側のカウンター席に腰を下ろした。
……綺麗な顔。
キリッとしてるのに柔らかくて、大きな目…あ、こっち向いた。
「初めまして…ですよね?新人さんですか?」
吉田さんがふわり、と微笑む。と、俺の胸がじんわりと温かくなった。
せっかく話しかけてくれたのに無視してはいけない、と思うけれど「あ、」とか「えっと、」とかしか出てこない。
やばい、どうしよう。
『すみません、昨日入ったばかりの子でして。今日も私のわがままでホールをしてもらってるんですよ』
焦っていると、店長がコーヒーを運んできて、助け舟を出してくれた。
吉田さんも、やっぱり、と笑っている。
「や、山中 柔太朗といいます、初めまして」
「ふふ、初めまして。吉田です」
『吉田さんはうちの常連さんなんだよ』
「えぇ、マスターの淹れるコーヒーが好きでして」
『そんなに褒めても、桃のコンポートしか出せませんよ』
マスターは笑いながら、コーヒーと共に、今朝届いた桃を使ったコンポートを差し出した。
吉田さんの目が輝いてる。
桃、好きなのかな。
「うわぁ…!いいんですか…!?」
『サービスです』
「ありがとうございます!」
『ぜひ味の感想聞かせてくださいね。ごゆっくり』
マスターがぺこりと頭を下げて、戻ってしまい、また吉田さんと二人きりになる。
「山中、くん?」
「ッ、!はい」
「学生さんですか?」
「あ、はい、そうです。服飾の専門学校に通ってます」
「へー!じゃあ服作ったりするんだ?」
「いえ、俺はどちらかといったらデザインを学んでて…」
「デザイン?すごいね。いつか山中くんがデザインしたお洋服見てみたいな」
吉田さんが首をこてんと傾げて俺を見つめてくる。…あざとすぎない?
また胸が温かくなる。その温かさにつく名前が浮かんだが、頭を振ってその考えを払う。
「…えっと、よ、吉田さんはどんなお仕事をされてるんですか?」
「えー、なに?職場特定する気?」
「いやっ、!別にそういう訳じゃ、」
「あははっ、冗談だよ笑、でも、あまり外に言えない仕事だから秘密」
外に言えない仕事ってなんだ、と冷静に考えれば違和感があるものの、その時の俺は何故か吉田さんに圧倒されて、「へー…」としか返せなかった。
そこで会話が途切れてしまい、沈黙が流れる。
元々話をするのは苦手な方なのに加え、吉田さんに関する話題というか知識が無さすぎて、何を話していいのか分からない。
…そういえば、下の名前なんて言うんだろう。
お客さんなのだから聞く必要なんてないのだろうけど、無性に気になった俺は好奇心に負けた。
「あ、あの」
「……ん?」
「吉田さんの下の名前ってなんですか?」
素直にそう聞くと、吉田さんは驚いたように目を見開いて、啜っていたコーヒーカップを置いた。
「…気になる?」
「…え、と、まあ…」
なんだ?少し吉田さんの雰囲気が変わった。気がする。
吉田さんは、ふふ、と小さく笑い、立ち上がったかと思うと、顔をずいっと近づけてきた。
「よっ、吉田さん、……!?!」
そして、にやっと口角を歪ませて、声を潜めて、
「…………ひみつ♡」
「っ…!!?」
ドクッと心臓が高鳴る。
顔が熱い。きっと赤くなってる。
吉田さんはその俺の様子に満足したのか、いたずらっぽく笑うと、お金を俺に握らせた。
「マスター!ご馳走様でした!」
『お帰りですか。ありがとうございました』
奥からマスターが『山中くん、お見送り頼めるかな?』と言ってきたため、ふわふわした心持ちで吉田さんを見送る。
ありがとうございました、と頭を下げようとしたその時、再び吉田さんの顔が近くなる。
今度は俺の耳元に口を寄せて、囁いた。
「また来るね、柔太朗くん」
ヒラヒラと手を振って歩く後ろ姿を呆然と眺める。
思考が色付いたような感覚。上手く頭が回らない。先程は払い除けた名前を認めざるを得なかった。
なんにも知らない吉田さんに、俺は恋に堕ちてしまったのだ。
💛side
「かっこい……」
山中 柔太朗くん。
行き付けの喫茶店の新しいバイトの子。服飾の専門学校って言ってたから、この辺じゃあそこにある学校かな?
正直めちゃくちゃ好みの顔。話しやすかったし、性格も合いそう。
「好き、かも…」
ちょっとだけ印象に残りたくて、あんなことしちゃったけど、嫌われてないよな?まあ、教えちゃいけないのは本当なんだけど…。
一目惚れというのを経験してしまった自分に少しばかり驚きつつ歩いていると、人通りが少ない裏道に入った瞬間、黒塗りの車が数台目の前に現れた。
かちゃ、と扉が開き、大柄で強面の男たちがぞろぞろと出てくる。
その中でも一等強そうなのが俺の方へ真っ直ぐ歩いてきて、片膝をついた。
『お迎えに上がりました』
『若頭』
後ろにいる男たちも揃って膝をつく。
「やめろ、裏道と言ってもこんな公道で」
『…すいやせん』
「まあ、ありがとう。今日早いね。…パパになにか言われた?」
『………。…いつになったら頭首を引き継いでくれるのか、と…』
一番最初に膝をついた男、俺の側近が気まずそうに言う。
「はぁ………やっぱりな、…わかった」
「帰るぞ」
はい、と男たちの返事が裏道に木霊する。
促されて先頭の車に乗りこみ、目を閉じた。
こんな仕事だって知られたら、山中くん引くかな…………。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
🤍side
カランコロン……
「いらっしゃいませ……あ、」
「吉田さん、!」
「こんにちは、山中くん。いつものお願いね」
「かしこまりました!」
始めて会ってからほぼ毎日、吉田さんは喫茶店に来てくれた。その分、俺もほぼ毎日シフトを入れて貰っている。
話すことも多くなって、多分仲良くなれた……と、思う。
「吉田さん、今日の髪型も素敵ですね」
「ふふ、ありがとう」
恋心を自覚してからというもの、それとなくアプローチをしているが、歳上の余裕というものなのか、のらりくらりと交わされる。
「山中くんは今日もかっこいいね」
「…!!ど、どうも…」
かっこいいだなんて言われ慣れたはずなのに、吉田さんに言われると毎回小っ恥ずかしくなるし、嬉しくて爆発しそうになる。
そして、そんな俺をにこにこと愉しそうに見つめる吉田さんに、この人には敵わないな、と思ってしまう。
相変わらず俺が知っているのは、吉田さんという名前と、俺より歳上だということ、コーヒーとフルーツが好きだということだけだ。
「…今日こそ、下のお名前と連絡先教えてくれますか?」
「えー……どうしようかなぁー…」
わざとらしく吉田さんが首を傾げる。
それすら可愛いと思ってしまうのは、惚れた弱みってやつだろう。
吉田さんはしばらく唸ったあと、パッと花の咲くような笑顔でいつもの台詞を言い放つ。
「やっぱり秘密っ!」
Fin.
お読み頂きありがとうございました!!
ただただ🤍さんがバイト先の常連さんである💛さんに惚れる話を書きたかったのですが、なんかちょっと世界観歪んじゃいましたね……笑笑
なんとフォロワー様1,500人⤴︎……!?
お読みいただいている皆様、ありがとうございます🥹︎💕︎
コメント
1件
第1話、読了です! 喫茶店で出会うバイトの子と常連さんの関係性、すごく好みです。柔太朗くんが「恋に堕ちた」と自覚する瞬間の胸の高鳴りが丁寧に描かれていて、読んでるこちらまでドキドキしました。最後の💛sideで「若頭」って出てきたのには驚き…!秘密の仕事の正体がこれか!と。ギャップ萌えがたまらない構成ですね。続き、すごく気になります!