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どうもミライです!……今回はツーマンセル回でタイトルはまたツーマンセルで、です!それでは〜どうぞっ !
ショッピside
ワイの名前はショッピ。13歳になったばかりの青年である。
ゾム「ショッピくん!今日は釣りにいこーや!」
この人はゾムさん。ワイより2歳ほど年上なのにとても無邪気で、少し失礼だが可愛らしいのである。
「はい、行きましょう。」
そう返事を返す。最近知ったことなのだが、ワイら2人は捨て子らしい。血の繋がりなどはないが同じ時期に捨てられていたためワイらは2人で協力して生活をするようになり、そのおかげか、せいなのか、ワイはゾムさんと1番仲がいい。少し大変だがこんな日々も悪くないなぁと思いながら川へ向かった。
ゾム「なぁショッピくん。」
「なんですかゾムさん?」
釣りをしている最中に不意にゾムさんが話しかけてきた。いつものように返事をすると、
ゾム「ショッピくんって将来の夢とかある?」
と目をキラキラさせながら興味津々に聞いてきた。そんなこと考えたことも無く、特になかったため思ったままに返事を返す。
「特にないですよ。ゾムさんは何かあるんですか?」
疑問に思いそう聞き返すと、ゾムさんはまた目をキラキラさせていた。
ゾム「俺はなぁ軍人になりたいねん!」
「軍人…ですか?」
そんな答えを返されると思わなかったので少し驚き返事に戸惑った。
ゾム「だってなぁ軍人ってさ、国の為に命をかけて闘うんやで!命をかけて大切な国を守れるっていいやろ!あと楽しそうやし!」
「後半9割ですよね。」
ゾム「バレた?」
そんなことをいって少し茶化しているが、あの時の目は本当に軍人を目指すということを心から決めているようであった。軍人…かぁもし自分もゾムさんの隣にたって闘えたら…なんて。
ゾム「ショッピくんも将来の夢ないって言うなら一緒に軍人目指さんか?」
「え…!」
まさかゾムさんから誘ってくるとは思わなかった。不安…はあるがゾムさんの隣に立っていたい。そう思い、ゾムさんのいうとおり将来の夢がないなら軍人を目指してみよう。そう決心した。
「ワイも軍人目指します。」
ゾム「ありがと、ショッピくん!1人やと少し不安やったんや…俺たちの志は一緒や。だから今までもこれからもずっとツーマンセルでいような!」
そうゾムさんが言ってくれた。ずっとツーマンセルでいようその言葉がとても嬉しくて、涙がホロリとこぼれそうだった。けれど涙は見せずゾムさんにとびっきりの笑顔を見せ、返事をする。
「はい!ずっとツーマンセルでいましょう。」
そう返事をすると、ゾムさんもとびっきりの笑顔を向けてくれた。しかしその後ゾムさんが急にやってしまったというような顔をしたので、
「ど、どうしました?」
とおどおどしながら聞くと
ゾム「ショ、ショッピくん今日釣りの最中に話したせいで今日の晩御飯、白米だけになるかも……」
「え!大変ですやん、早く釣らんと、」
そういい、慌てて魚を釣り始める。少し大変だがこんな日々がずっと続きますように……
あの時からかなりの年月が経ちワイらは立派な軍人となった。頑張って二人でビシバシ訓練したかいがあったのか、今やこの国の幹部となり二人揃って“ 負け無しのツーマンセル”と呼ばれている。少し恥ずかしいがゾムさんの隣に立てていると思うととても嬉しく心が満たされた。今日はゾムさんと任務があったので終わらせ、報告しに行く所だ。相変わらずゾムさんはダクトに入ろうとしたが前そのせいで怒られたので止めて歩かせている。
ゾム「今日も楽しかったなぁ、ショッピ君!」
「そうですね。楽しかったですね。」
そんな風に和気あいあいと話しながら総統室へ向かっているとふと放送が鳴り響く。
「至急、幹部は談話室へ集合せよ!繰り返す!至急、幹部は談話室へ集合せよ!」
よほど大変なことが起こったらしい。早く向かわなくては。
ゾム「ショッピ君早く向かうで!」
「はい、ゾムさん行きましょう!」
そうして急いで談話室へ向かうと幹部は全員揃っていた。そして総統が重々しそうに口を開いた。
総統「皆、集まってくれてありがとう。」
幹部「何があったんですか?」
そう幹部が聞くと総統は苦虫を噛み潰したような顔をしながら喋り始めた
総統「実はな隣国のa国からたった今宣戦布告を受けたのだ。もうじき攻めてくるだろう」
ゾム「a国!?」
「a国ですか……」
a国とは、数ある国の中で一番強いと言われている国で人体実験などの怪しい噂もあるらしい。 人数差からこの国が勝つことは難しいだろう……
総統「とても急なため厳しい戦いになると思うが、我々はこの国を守るために戦うだけだ!この戦勝利に導くぞ!」
総幹部「「「「「Yes!boss!」」」」」
ゾム「ショッピ君頑張るで!この国を守らんと……」
「そうですね…頑張りましょう!」
カキーンカキーンと鳴り響く金属音、パシュっパシュっと青い空に舞う血飛沫。
もうどうしようもないほどこちらの戦況は不利だ。やはり人数差は覆せず今も命を流しながら皆戦っている。かくいうワイも左腕が紅に染まりポタリポタリと命がこぼれる。一人で薙ぎ倒すのは非常に困難だ。
「ゾムさん!共闘しましょう!」
ゾム「ツーマンセルの時間やな!」
そういいするりするり攻撃をかわし連携しながら敵を薙ぎ倒していく。勝てるんじゃないかというとても僅かな希望を信じて。
ゾム「ショッピ君!この戦争勝つで!」
「はい!勝ちましょう!」
その僅かな希望をエネルギーに勝ちへの道を切り開いていく。しかし
その希望は一つの言葉により絶望に変わった。
「全隊員に告ぐ!総統の首が討ち取られた!繰り返す!総統の首が討ち取られた!」
「え?」
ゾム「総統の首が……討ち取られた?」
少しの間急な出来事に理解出来なかった。総統が……死んだ?あぁ、負けてしまったのか。ということはこれからワイらは奴隷となってしまうのだろうか?それとも処刑か?どう転んでもいい未来はない………………
ならいっその事逃げてしまえばいいじゃないか。
そう思いゾムさんにこっそり話しかける。
「ゾムさん、ゾムさん」
そう呼びかけたらゾムさんも察したのか小声で喋り始めた。
ゾム「なんやショッピ君。」
「多分この後ワイらは奴隷になるか処刑されるか、どう転んでもいい未来は来ません。」
ゾム「そうやな……それがどうしたんや?」
ゾムさんは少し暗い顔をしながら聞いてくる。そんなゾムさんにワイはこんな時にする顔では無いがイタズラっ子のような顔を浮かべ言った。
「なら……逃げちゃいません?」
そう言うとゾムさんもイタズラっ子のような顔をし
ゾム「それ、ええな。」
と言った
「多分、逃げるなら今のうちですよ。まだ戦争が終わってあまり時間が経っていないので、警戒されていないですし」
ゾム「そうやな、これが俺らのできる限りの反抗やしなぁ。」
ゾムさんの言う通りワイら二人ともかなりの深手を負っているため正面突破で逃げることはほぼ不可能に等しい。だから二人で固まるより二手に分かれて逃げた方が錯乱でき逃げ切れる可能性が高い。だけどゾムさんとは会えなくなってしまう。
「ゾムさんせーので二手に分かれて逃げますよ。」
ゾム「ショッピ君、どこかでくたばったら許さへんで!だからまたいつか、な!」
そうや、絶対に会えない訳やない。世界のどこかにゾムさんはいるのだから色んな国を探せばいつかはゾムさんに会えるのだ。
「!はい、またいつか……!」
「じゃあゾムさん…いきますよ。せーの」
ダッ!
「a国全隊員に告ぐ!敵国幹部2名が逃亡!繰り返す敵国幹部2名が逃亡!至急捕らえよ!最悪の場合は殺しても構わない!」
ダダダダ
後ろから足音が聞こえる。もうバレたか、でも後ろは振り返らない。自分が出来ることは、ひたすら逃げて逃げて、逃げ切ることだけだ。
ふらりふらり
途中体がよろけそうになるがすぐに体制を整え走り出す。ゾムさんとまた隣に立って戦えるように、その一心で走るだけだ。
そんな事が数年前の出来事で、ワイは今wrwrd国という所の幹部になる所で、クソ先輩と一緒に談話室へ向かっている。a国の兵士達から逃げ切ったあと色んな国を転々と旅していた途中で倒れてしまったのだが、そこがwrwrd国で運良くワイは、幹部のシャオさんに見つけられ軍へ運ばれたそうだ。そのお礼にとこの軍に所属したのだがクソ先輩のことが気に入らず撤回しようとしたのが数ヶ月ほど前だろうか。意外と幹部って簡単になれるもんだな〜というのが今の心情だ。そういえば……ゾムさんは無事だろうか?まぁ、ゾムさんのことならどこかで元気に過ごしているだろう。それどころか軍に所属していたら絶対周りを困らせそうだな……その分活躍してはいそうだが。そんな事を考えていると談話室へ着いたようだ。
コネシマ「ショッピ君!!談話室着いたで!!」
「そんなこと言われなくても分かりますよ。クソ先輩うるさいです」
コネシマ「相変わらずひど過ぎやろ!?」
ギャーギャー騒いでいるクソ先輩を無視し談話室の扉を開ける。
ガチャ
グルッペン「よく来てくれたな外資系よ!新幹部として歓迎するゾ!」
この人はグルッペン。総統なので逆らえないが何故ワイのことを外資系と呼ぶのか未だ疑問である。
グルッペン「顔見知りがほとんどだろうが改めて自己紹介するゾ!wrwrd国の総統グルッペンだ。」
トントン「まぁ知っとるやろうけどトントンや。」
オスマン「オスマンめう〜よろしくめう〜」
鬱「どうも僕です〜。」
トントン「ちゃんと自己紹介しろやァ!」
鬱「う、鬱です〜。皆からは大先生って呼ばれてるで〜」
シャオロン「どうも〜シャオロンで〜す」
コネシマ「コネシマやで!!」
トントン「うっさいわ!」
兄さん「はじめまして、兄さんだよ。普段は軍にいないけどよろしくね〜」
ロボロ「ロボロやで!これからよろしゅうな。」
ひとらんらん「ひとらんらんだよ〜よろしくね。」
エーミール「エーミールと申します。これからよろしくお願いします。」
しんぺい神「しんぺい神だよ〜気軽にペ神って呼んでね。」
初対面の人もいるが全員個性が強いなそんな事を思っているとふと気づいた。幹部の人数が一人少ない。
「あの、幹部一人足りなくないですか?」
そう聞くとトントンさんが口を開く。
トントン「あ〜あいつは今こっち向かってると思うで。あいつ人見知りやから幹部以外の前に滅多に出ないんや。」
「そうなんですか。」
一体どんな人なのだろうか?そういえばこの国には味方最大の脅威という異名を持つ幹部がいるらしいがその人なのだろうか?そんな事を考えながらその人が来るのを待っていた。そうしていると不意に
カタリ
とダクトの扉が動いた。まさかダクトから来るのか!?と驚いたがその人が出てくるのを待つとふと、懐かしい声が聞こえてきた。
ゾム「すまん、すまん遅れてもうた。新人幹部ってどんな奴や!」
そう言いダクトからひょこりと頭を出しこちらを見た。
ゾム「え……ショッピ君?」
「ゾムさん……ですよね?」
声からもしかしたらと思ったがやはりゾムさんのようだ。
ロボロ「なんや、あんさんら知り合いなんか?」
ゾム「そやで!小さい頃からよく一緒におったからな。いやーショッピ君久しぶりやな」
本当にいつぶりだろうか?そんな事を思いながら返答を返す。
「そうですね。何年ぶりでしょうね。」
シャオロン「ちっちゃい頃からの付き合いなん?なぁなぁショッピ君、昔のこと教えてくれんか?ゾムの恥ずかしい事とか。」
ゾム「それが目的やろ!」
トントン「まぁ、確かにゾムの過去は気になるなぁ」
グルッペン「そうだゾ。外資系よ教えてくれないか?」
「まぁえぇですよ。話しますわ………………………………」
鬱「めっちゃええ話やん!」
シャオロン「大先生キモッ!」
鬱「シャオチャンひどっ!」
エーミール「いい話ですねぇ。」
なんか話し終わったら周りが泣いていたりして地獄絵図になったのだか一体どうすればいいのだろうか?そんな様子を引きながら見ているとゾムさんが手招きをするので何だと思いそちらへ向かった。するとゾムさんが少し照れっと恥ずかしがりながら喋り始めた。
ゾム「ショッピ君またツーマンセルで居ような!」
「!」
まるで一緒に軍人を目指そうと言ったあの時みたいにとびっきりの笑顔を向けてゾムさんはそう言ってくれた。だからワイもあの時みたいなとびっきりの笑顔を向けて答えた
「はい!またツーマンセルで!」
[newpage]
おまけ
チーノ「はじめまして!新しく幹部となったチーノで…てゾムさんとショッピ!?」
「お前誰や?ゾムさんこいつ誰か分かります?多分前の軍で関わりがあったんだと思うんですけど……」
ゾム「う〜ん、チーノ?………………あっ!思い出したわ前の軍の新幹部のチーノ!」
「あぁ!幹部になった一日後に戦争が起きた疫病神チーノ!」
チーノ「ショッピ酷いわ〜!俺だってようやく幹部なれたと思ったら一日後急に戦争始まってしかも軍壊滅!?酷すぎやろ!ナンデヤ!ナンデヤ!」
トントン「まぁ、どんまい……」
どうでしたか?おまけの誕生秘話は私的にやっぱショッピとチーノはこういうお話だと昔からの付き合いあるからそんな風な設定でおまけ書くか〜とそう思ったんですがそれだとチーノ前の軍の幹部っていう立ち位置にしたいけどけどチーノ本編に名前すら全く登場してねぇなぁ。そう思ってそうだ!チーノが幹部になって一日経過位で戦争起こったことにしよう!と中々にぶっとんだ考えが思いついたので採用し、そうしたらおまけの会話どんな感じにしようと思ったんですが、よ〜く考えなくても幹部になって一日で戦争が起こりしかも軍壊滅?疫病神じゃんこいつとなり一日だと二人とも覚えてないだろうな〜という考えも混ぜ合わせたものがあのおまけです。おまけ書くのは非常に楽しかったです。またいつかお会いしましょうそれでは〜