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幼い頃の記憶の美化というのは本当に凄まじいと思う「いーやーだ!!牛乳は飲みたくない!!!」
何故かと云うと私は兄ちゃんの世話に絶賛悩まされていた
しかも初恋の人だ。顔だけは良いからな、顔だけは
「今失礼な事思ったでしょ!?」
うちの兄貴も良くこんなの扱えたな。とある意味尊敬の域に達する
「、、、、、、、私はトイレ行って来るからもう自由にしろ(呆れ)」
どうやら、うちの兄貴達は目を離しては行けないようだ
「自由にしろとは言ったが、流石に此れは無いだろ
そしてフョードル。お前も何で乗ってるんだ。悪ノリやめろ」
何故か兄ちゃん×2が正座をして此方を見ている
呆れた
「はああああああ、今度は何だ?」
「実は、シグマ君さんって僕達の子供何ですよね」
は?
「はああああああああああああああああああああ!?!?!?!?!?!?待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待て待てえ、お前ら男だよな?」
「男性妊娠って奴です」
「え、いやそんなの有り得ないだろ」
でも頭いいやつに真面目に言われるとそうかもって思ってしまうんだが
「もしかして、男同士で気持ち悪い、かな」
今まで黙っていた兄ちゃんが口を開く
「え、いや、ま、え、」
色んな事が起こり過ぎて混乱しているんだが、え、
「ドッキリ大成功ー!!!!!!!!!!!!」
「は?殴るぞ」
え、その為に兄貴も協力してたってこと?
ふざけんなこのバカップルが
「キャー!!シグマ君こわ〜い!!」
そうか、今日はエイプリルフールか。
「それにしてもやり過ぎだ!!!!!!」
「ハーハハ!!!!!!」
そんな茶番から時間が経ち、辺りがすっかり薄暗くなった頃。控えめなノックが聞こえた
「いいぞ。」
案の時、入って来たのは兄ちゃんだった。
何時ものハイテンションは何処へ行ったのか寂しそうな、悲しそうな堅苦しい雰囲気だった
「あのさ、シグマ君は僕と血が繋がって無かったらどうする」
それは唐突な質問だった
「どうするもこうするも、兄ちゃんは兄ちゃんだ」
私がそう言うとありがとう。と微笑んで兄ちゃんは部屋を出て行った
その笑みは私の心を今も奪っているあの笑みだった。