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ねぇ、白血球さん。僕は前に行ったよね、「素晴らしい世界を作る」って。白血球さんもきっと喜ぶよ。

だって、その世界には白血球さんを煙たがる連中は居なくなるんだから。白血球さんも僕も、望むような世界にできるんだよ。


これでずっと一緒だね白血球さん。

だから、

僕を殺そうだなんてバカなこと、しないでね。^^

これは白血球さんの”為”でもあるんだから




これで漸く白血球さんを僕のモノにできる。

最高だと思わない?

僕の夢が叶って、白血球さんも手に入れられる。

こうやっている内にも、僕のクローンは増殖していて、体の栄養を取り込みつつある。計画は順調。お陰で僕はゆっくりと白血球さんと話が出来るよ。

「白血球さん。君の”仲間”が殺されるのはいい気味?それとも、嫌で嫌で仕方ない?」僕は笑顔でバリアに閉じ込められている白血球さんへ問う。だけど、白血球さんは無心にバリアの外へ落ちたナイフを見つめるばかり。

それをみて僕はナイフを拾い上げ「…まだ僕を殺したいの?」僕が圧をかけてそう聞くと、白血球さんは体を動かさず「…」ずっとだまっていた。まるで、壊れた玩具みたいに。やっぱり白血球さんはタフだなぁ、そこで僕はもっと精神的に追い込む必要があると考えて、こういった。

「ねぇ、白血球さん。白血球さんは…なんでそんなに他の細胞たちを…守りたがるの?

なんでこの質問をしたのか、知りたい?いいよ。きっと白血球さんは守らなきゃっていう感情が、自分でコントロール出来るものではなくて、ただの呪縛になってることが、自分で気づけないんだ。可哀想だよね。

だから、僕が優しく教えてあげないと、きっと白血球さんはまた僕に抵抗してくる。

それを止めるためなんだよ?

「…そんなの、ッグ八ッ…決まってる…ゴホッゴホッ…」

「可哀想。」

「…は…?」

「いいや、ただ単に可哀想だなぁって思ったんだ。こんなに他の細胞に…心と体に傷をつけられて…”可愛そう”で、惨めで、…まるで羽に傷をつけられた、飛べない鳥さ。」

そう僕は白血球さんの目を合わせながら言った。

「ッッ…」

「それなのに、守る意味なんてないと思うよ?どうせ、また傷つけられるだけなのに。そう思わない?白血球さんも。」

「…」

まぁた、黙りこくっちゃった。でもいいさ、まだ時間はたっぷりある。


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