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おはこんばんにちは
投稿頻度低すぎて土下座
高校生って忙しいね😇😇
nmmn
sxxn
赤× 桃
本人様には関係ありません
────────────────────
赤Side
「おーおーどうしたん、そんな怖ぇ顔して」
「ん、いるま 」
「お前の目つきでその顔はガチ怖ぇから、会食なんだし愛想良くしねえとw」
「んぇぇ〜、、もう疲れたぁ、」
今度コラボさせていただく、またはさせていただいたこともある企業との会食。
いつもならリーダーであるらんのみかツートップがこういう場に参加しているはずなのだが。
今回はメンバー全員お呼ばれで、複数の企業と関わる状況だった。
会食と言うよりどっかのお偉いさんが開いた企業同士のパーティのようなもんだ。
まあグループを大きくしていくにあたってこういう場に参加するのも大事なのは分かるが、俺は一刻も早く帰りたかった。
「ねーらんは? 」
「あー、あいつならずーっと挨拶回ってるよ 」
「はー、さっすがリーダーで元社会人だわ」
「まぁこういう場でコネつくんねぇとだもんな」
「だからって俺ほっとかれてんの癪何ですけど ー、、」
「痛ぇ痛ぇぐりぐりすんな!!」
らんのよそゆきの笑顔。逆に俺には新鮮に感じる表情。
ちょっとした優越感も感じつつ、やっぱり隣にいないことへの不満が勝ち、グラスに注がれた酒をちびちびと飲む。
らんから目を離し、いるまと二人ぼんやりと食事していると、すちが「なっちゃん、あれ」と声をかけてきた。
示された方に顔を向けると、らんが知らない男に声をかけられていた。
「なっちゃん、あの人知ってる?」
「知らねぇな、、てかなんからんと距離近くないか?」
「あー…あの人こないだの企画でお世話になった人だ。名前忘れたけど。」
「へー」
「何かで俺等のこと知ってくれてて、らん推しみてぇなこと言ってたな」
「あぁ?」
「だからかぁ。さっきからめちゃくちゃ絡んでるなーって思った。握手したときしばらく手離さなかったし」
「珍しくらんが押されてんな」
「…ちょっと行ってくるわ」
「お、セコム出動か?」
「程々にねー」
二人の軽い見送りを背に受けながららんの方へ歩を進める。
近づくと二人の会話がよく聞こえてきた。
「___、_!」
「らんさん、ずっとお話してみたかったんですよ!よかったら連絡先交換しません?」
「あ~、えーっと…」
「あ、ちょっとすいませーん」
引きつった笑みを浮かべ返答に困っていたらんの肩を掴み、自分の方に引き寄せる。
突然のことで踏ん張りがきかなかったのか、すとんと俺の腕の中に収まった。
二人とも、突然の俺の登場に呆気にとられて何も言葉が出ないようだった。
そして、しっかり牽制したはいいものの、ここで相手と言い合いになれば今後の関係に亀裂が入りかねないし目立ってしまう。
…こうするしかないか。
「えっ、なつ…!?どうした、」
「…らん〜、おれ人酔いしたかも…気分悪くて、、」
「えっ、大丈夫?とりあえず外出るか、…すみませんちょっとメンバーが体調悪いみたいで、お話はまた今度!」
「あっ、」
らんは背中にしがみつく俺のことをそのまま背負うように歩き出した。
ちらっと背後に残された彼を振り返ると、不満気な視線をこちらに向けていた。
やっぱり、コイツはらんのこと”そういう”目で見てたのか。
くそきもジジイが。
顔覚えたし、らんをあんま近付けないようにしないと。
扉を開けてロビーに出る。
人気の少ない端っこのソファに二人で腰掛けた。
「なっちゃん、大丈夫?お酒も飲んだよね、 水取ってこようか?」
「いや、だいじょーぶ、ありがとらん」
「あんまりこういう所得意じゃないもんな。無理せず座ろ、俺も一緒にいるから」
「…らぁん」
「こらくっつきすぎだって!」
らんの話し方から、俺のことを心の底から心配しているのが分かって、嬉しい気持ちとちょっとの罪悪感。
そのほんの少しの罪悪感を払拭せんと、甘えるようにらんの肩口にぐりぐりと頭を押し付けてみた。
らんも口ではくっつくなと言いつつ、俺の身体を押し返さないし、何なら押し付けられた頭を優しく撫でてくる。
やっぱりとことん俺に甘い。ちょっと心配になっちゃうくらい。
「…でもちょっと助かったかも」
「ん?」
「いや、ちょっとあの時困ってたからさ。なつがタイミング良く割って入ってくれて助かったなーって思って」
「ほんと?良かったわ」
まぁ、狙って入ったんだけど。
あの状況を教えてくれたすちには後でお礼をしようと思う。
「らん、ここ来たらずーっと挨拶回ってんじゃん。ちょっとはゆっくりしよーよー」
「思いの外顔見知りの人が多かったんだよね。これからのシクフォニのためもあるし、挨拶はしとかないと」
「真面目で偉いねらんくーん。よしよし」
「なっ、ちょ、あんまりくしゃくしゃにすんなよー」
頭を撫で返してあげると、文句を言いながらも嬉しそうに笑う。可愛いな、ほんと。
人懐っこくて、気遣いもできて、いつも頑張りすぎるところがあるらん。
自分の魅力に無頓着だから、ああやってすぐ色んな奴を惹き付けてしまう。
そこは俺がちゃんと気を付けていかないとな。
「…っうし、なんかもう大丈夫になってきたわ!」
「えっ、もう!?ほんとに無理してない、、?」
「おう」
「えーそっか、」
「おいなんで不満そうなんだよw」
ちょっとムッとして顔をのぞき込むと「いやぁ…?」とすこし不満げに、気まずそうに目を伏せて顔をそむけるらん。
言いたくなさそうではあるが、こいつが押しに弱いのは重々承知なのでぐっと距離を詰めたまま見つめる。
「いや…二人で抜けだしてこーやってくっついて喋ってるの、なんかえっちだなーって…」
「…おまえってやつはねぇ、」
「っな、あ、あぁもう!知ってるよキモいってことくらい!ああやっぱ言わなきゃよかった!!」
「ちげぇよあほ」
「う”にゃ、」
真っ赤にした顔を片手でがしっと掴みこっちを向かせる。
不安と期待と欲が混じった、うるうるとした瞳と目が合う。
「そーゆーのは、素直に甘えさせてって言えばいーの」
「っ、…ぅあ、」
ちゅ、と可愛い音を立ててらんの額にキスを落とす。それだけなのに、ぴくん、と肩が上がるのが見えた。
もう1回、と顔を近づけ、鼻と鼻がくっつきそうになって__
「んむ、」
手で口を抑えられた。
「んっ、なぁんで」
「続きは、帰ってからにしよ?」
そう言ってふふっと妖艶に微笑む。幼さの残るかわいらしさの中に、甘ったるいような色気が滲み出る。その表情に恍惚として、ふっと我に返る。
だめだ、こんな顔のリーダーをあの空間に放り込むわけにはいかない。
「はぁ〜…やっぱりまだだめかも〜…」
「えぇ、もぉー…____
この日の夜、家に帰ったらんがなつからのキスを止めてしまったのを後悔するのはまた別の話。