風邪を引いた🟦
朝出勤すると、廊下にらだおくんが落ちてた。
また休み無しで無理したのかな、なんて考えてため息が出る。ちゃんとソファとかで寝てほしいのに。 服で若干重くなった身体を持ち上げてソファにおいてやる…あれ?
『らだおくん?…』
妙に首が赤い…し、息も荒い、もしかして。
ヘルメットを外せば、汗だくで涙なのか汗なのからはたまた鼻水なのか、何の液体だかわからないくらいに濡れた、げっそりした顔。
『あちゃ…風邪かな。』
周りをみてみれば、やけに冷たい風が吹いている、室内温度を見てみれば18℃。そりゃあこの湿度で夜通しで仕事してちゃあそうなるよね。
ひとまずらだおくんをジャグラーの後部座席に横倒しにして、病院へ向かった。
「ごめんなさい!うちでは外傷しか治せなくて、あ、でも薬なら!」
軽い検査を受けて、おでこに冷えピタを張られて起きたらだおくんが虚ろな目をしてまた眠りに落ちそうになっている。そんならだおくんをおんぶして、救急隊の人たちにあいさつしから病院をあとにする。
救急隊がお薬やらスポーツドリンクやらをくれたので、今日は仕事を休んで俺の家で看病することにした。
『どひぃ、』
「俺のこと呼んでる?」
『ん、…どりー、おれね。』
「うんうん」
『いっぱいしごとした、』
「そうだね、知ってる、えらいよ。でもちょっと頑張りすぎだよ。」
後部座席から真っ赤な顔を出すらだおくんが、俺にはでろと言わんばかりに肩に顔を擦り付けてくる、片手でなでなでしてやりながら、さりげなく体温を感じ取っておく。冷えピタはもう生ぬるくなってる。
俺の家について、俺の寝室へらだおくんを寝かせてあげる、ぽわぽわしてるらだおくんを撫でくりまわして、薬を飲ませて、赤ちゃんみたいに胸あたりをトントンさせて眠りへ誘う。疲れもあったのか、一瞬で眠りについたらだおくんを一撫でしてから、いろいろ片付けにいく。 ついでに体も拭いてあげよう。 ごはん、食べるかな、ゼリーちょっとずつ食べさせよう。
戻ってくれば、天井をぼんやり眺めるらだおくんがいて、起こしちゃったかな、とか考えて近寄る。
『らーだおくん、大丈夫?』
「だいじょぶ」
『食欲ある?』
「わかんない、」
「あのね、おれね、」
『うん、』
「あつくてね、くーらーかけてね、そのままねた。」
『なるほど、そうなんだね。』
「…ごべん… 」
頭を撫でながら話を聞いてたら、急に大粒の涙を流しながら抱きついてきた。不安にさせちゃったかも。
「だれも、いなかったからぁ、…たおれたの、きづかれなくて、こわかったぁ」
『そっかそっか、そうだよね、』
「どりーに、でんわかけれなかった、からだ、いうこときかなくて」
『連絡なくて心配してた、ごめんね、俺が行けばよかった。』
「ゔーーー」
いつもなら見れない姿が愛おしくて、思わず抱きしめた。こんなに弱っちゃうんだ。かわいい。なんな心のなかでいけない感情が芽生えそう、そっと蓋をしておく。
『いつも頑張って偉いよ、でもたまには休もう、また軽くなったでしょ。』
「ごめん」
『謝んないで、いいから。』
『らだおくんはヘリがうまくて、人一倍頑張ってる。かっこよくて、みんならだおくんが大切だから、無理しないで、倒れない程度に余裕をもって仕事してほしい、最近後輩も最低限のヘリ操作とかできるから、たまには俺のところに来て、甘やかされに来てほしいな。』
「ん、…ありがとう、どりー、」
『いいんだよ、…そうだ、風邪治っても、二週間は仕事に行かせないからね。俺も休む…から』
いつの間にかぐっすり眠ってしまったようで、目を腫らしたらだおくんが規則正しい寝息を立てて眠り始めた。
さ…、早く風邪治して、ストレス発散させないとね。
らだおくんの頬に口付けして、らだおくんのお世話を再開した。
きっとドリーは自己管理できるタイプ
らだおもできそうだけど、思い詰めてたら自己管理疎かにしそう
コメント
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受けが弱るの大好き❤