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・d!様の二次創作です。御本人様とは関係ありません
・軍パロ、病み表現があります
・検索避けにご協力ください
・os、ht、niはいません
わんくっしょん
**
『 …今すぐ会議室集合してもらってええか 。』
tnの真剣な声にただ事ではないと察した幹部が会議室へ向かっていく。
ciがついた頃には全員が会議室へ着いていた。
ただ二人、rpとsnを除いて。
「…おれ最後?遅れてすいません」
「いや、別にええで。」
「ciも来たみたいやし、何があったん?rpとsnがおらんみたいやけど。」
「そ…。今回はrpについてのことなんだが…」
「…お前ら、落ち着いて聞けよ。」
「rpが、自傷してた。」
「…え、」
「っ、rpが…?」
「…多分、俺らも原因だと思う。」
「…それって、どういう」
「…rpがな、ネタだと分かってても貶されたり比べられたりするのが辛かったと。」
「多分、プレッシャーもあったんやろな。」
「っ、俺らのせいやん…」
「…rpは今、自室で寝てるから、…起きたら、謝って、…たくさん、甘やかしてやろうぜ。」
「っ そうやな!!」
誰が発したのか、その言葉にその場にいた全員が賛成した。
**
「…余計、言えんくなったやん」
rpが自傷行為をしていたと騒ぎになる一方で、ciもまた、自分を傷つける日々に明け暮れていた。
「…初めて、相談しようと思っとったんに 」
原因は、皆が新人であるrpに付きっきりであったこと。
前まで普通にあった他幹部との手合わせも、雑談も、内ケバも、気づいたらその全ての中心にrpが存在していて、
気づけばciを見る人は居なくなっていた。
「っ、なんやねん、皆から囲まれとるくせに…」
そんなrpを、ciは好いていなかった。
明日は幹部の皆でrpの部屋へ向かうことになっている。
rbrの提案で、すぐに行くよりも1日空けた方がいいんじゃないかと出たためだ。
ciにとってはあまりにも憂鬱だった。
何故好きでもない、ましてや嫌いな人間の元へ向かいメンタルケアをしてやらないといけないのか。
こんな考えはダメだと分かっている。
rpが本気で苦しんでたことも、自分が最低な奴であることも、分かっている。
でも、今更後輩を好きになんてなれなかった。
「っみんな…嫌い」
「なんで…なんで俺には気づいてくれへんの」
「rpにはすぐ気づく癖にさぁ!!」
気づけば腕は真っ赤に染まっていた。
**
「…rp~…、おるか?」
先頭のtnが控えめな声でrpを呼ぶ。
「…ぁ、皆さん」
ベッドの上では両腕に包帯が巻かれ、窶れた顔をしたrpが此方に躰を向けていた。
「…rpっ、ほんまにごめん。」
tnがベッドに歩みより、声を震わせながら謝った。
rpに対して全員が次々と謝罪の言葉を述べる。
もちろん、ciも。
**
その日から、ci以外の幹部たちはrpに対して甘く、そして優しい言葉を選びながら接するようになった。
rpの心があまり強くないことを今回の件で知ったからだろう。
ciとrpの対応の差は、誰からみても明らかだった。
**
「…ut兄さん、今日タバコ一緒に吸いませんか」
「ん?ああ、今日は予定入ってるから無理やわ、すまん」
「…そうっすか」
「zmさん、弓の使い方とか…」
「ん?なんや、ciか。」
「俺はrpに教えるので忙しいから、他の誰かに教えてもらってや。ciみたいな中途半端な奴に教える時間無いから。」
「…はい」
**
「…ciさん、少し…良いですか」
「…どうしたん、rp」
「…少し、相談があって…」
「あのっ、俺、皆に気を使わせてるんじゃないかって…思って」
「…ええことやん、自分に気を使ってもらえるくらい大切にしてもらえて。」
「それは…そうなんですけど…」
「…なんか、優しくされすぎて、申し訳なく感じて…」
心臓の鼓動が耳に響く。
ダメなことだと、分かっていたのに。
「っ…うるっさいねん、さっきからッ!!」
「…っえ、ciさ…、」
「お前はええよなぁ、皆に構ってもらってッ!!」
「どうせ俺の気持ちなんて微塵も考えてないんやろッ!?」
気づけば自分では制御できないくらいに言葉が溢れでてきていて、怯えた顔をするrpに怒鳴りつける形になっていた。
「…ぇッ、ぁっ、ciさッ、ごめんなさッ… 」
「…やっぱり、俺が居なければ…ッ」
rpは、胸の奥に小さな刺が刺さったような感覚を覚えた。
「…rpっ!?どうしたんや、」
気づけば、他の者も集まってきていた。
「おい ciぉッ!!」
「なんでrp怒鳴りつけたりしたんやっ、
rpは傷つけないようにするって決めたやろッ!?」
rbrがciに言葉を放つ。
ci「…俺の気持ちなんて分からんくせにっ…」
zm「…ならお前も俺らの気持ち分かってへんな。」
「お前がそんなやつだと思わなかった。」
「ほんま最低」
「性格終わっとるわ。」
次々に、ciを責めるような言葉が飛び交う。
ci「…なんで…誰も分かってくれへんの」
ci「shpッ…」
自分の親友であるshpなら、きっと分かってくれる。
shp「…ci。さすがに擁護出来へんわ。」
shp「もうしばらく関わらんといてくれ。」
ci「っ、な」
胸の奥に氷水が流し込まれたような孤独感に襲われる。
どうやら、親友だと思っていたのは自分だけだったらしい。
**
「…ci、まだ部屋から出てないん?」
「ほんま、いつまでいじけてんねん」
他の幹部間はずっとピリピリと張り付いた空気が漂っていた。
自分らが可愛がってきた新人が後輩に手を出す、ましてや泣かせるなんてことするとは思っていなかったからだろう。
rpはあのあと、いちばん信頼していたshpの部屋で数日過ごすことになった。
そして、ciに完全な恐怖を覚えてしまったようだった。
「あ”~ほんまイラつく、なんなんあいつ、散々rp泣かせた挙げ句部屋籠るとか」
「まぁまぁ、zm落ち着きーや…。」
誰もciを呼びに行こうとは言わなかった。
心配など微塵もしていなかったから。
**
人間、誰しも寂しさを覚えるものだ。
その相手が例え、自分を嫌い、突き放されていたとしても、一人きりの部屋に籠っていれば、自然と寂しさを覚える。
精神状態が不安定であれば、あるほど。
「…寂しい、shp…、」
「会いたい…、会いたいよ」
ciがrpに怒鳴った日から、もう数日経過している。
もう、何日たったのかさえ、まともに覚えてすらいないが。
無性に、誰かに会いたくなった。
そして、思い浮かぶのはやはり親友であるshpだった。
でも皆、きっと自分に失望してる。
でも、…
もしかしたら…、全て元通りになっているのではないか。
shpも、rbrも、zmも、ut兄さんも、他の皆も。
「会いたい、shp…」
なら、会いに行けばいい。
これが、ただの現実逃避であることを今のciに考える余裕はなかった。
**
「…( コンコン 」
「 ? はーい 」
何の疑いもない、shpの声。
「…は」
「…shp」
shp「…なんでここ居んねん」
shp「ここにはrpもおるんや、出てってくれ」
ci「やだよshp!!、俺はッ、」
rp「shpさん、どうしたんですか___ 」
shp「ぁ、rp…」
ciを見た瞬間、rpの顔が青ざめる。
rp「ぁえ、ciさッ、なんで」
rpの肩が強ばり、グラリとふらつく。
shp「ッ、でてけ、ci!!!」
ci「ぁッ、」
shpはciを部屋の外に追いやり、無理矢理ドアを閉めた。
**
「ッ……」
ciはすぐにその場から逃げ出した。
自分はやはりいらない存在らしい。
溢れる涙なんて、どうでも良かった。
どこか、遠くへ行きたかった。
だが、数日ずっと動かしていなかった躰は、もう限界らしい。
ciは、クタクタの状態でほとんど誰にも使われていない暗い廊下の隅にもたれかかった。
誰も来ないことを祈って。
**
「…ん?、誰かおる?」
ciがここの廊下に来てから、数時間経っていた。
ほとんど人が通らないといっても、やはり通る人は居る。
その廊下を歩いていたshoは、すぐに誰かの気配を察知した。
全体を見渡すと、そこには久しぶりに見る人影があった。
「ッ、ci!?」
怒りよりも、驚きの方が強かった。
声をかけると、彼はゆっくりと目を開け、そしてshoを見るなり言った。
「ぁ”ッ、ま”って…、ごめんなさい…ッ
近づかないから、嫌わ”ないで…!!」
ciは両腕を必死に自分の体に巻きつけ、壁に背中を押しつけた。
その瞳は怯えた獣のように震えており、両腕はボロボロだった。
shoは言葉を失った。
あのキラキラとした瞳のciとは、あまりにもかけ離れていたから。
「ciッ…」
shoは一歩、また一歩と近づき、彼の前で膝をついた。
「……嫌わへん。絶対に…」
言葉よりも先に、腕が動いていた。
骨ばった背中を抱き寄せると、氷のように冷たい体温が伝わってくる。
そのあまりの軽さに、shoの胸が締めつけられた。
「……ci、ごめんな。ずっと見てへんかった」
彼の心臓の鼓動だけが、自分の腕の中で必死に生きていると訴えていた。
その内ciはいつの間にか眠ってしまった。
ciを背負い、医務室へ向かう。
…自分は、彼のことなんて、何も考えていなかった。
見ようとすらしていなかったのだ。
「ごめん…ごめん、ci」
いくら謝罪の言葉をかけたって、きっと今の彼には届かない。
彼は、部屋の中で一体どんなことを考えていたのだろうか。
どんな気持ちだったのだろうか。
どんなに……寂しかっただろうか。
そんなことより、snに連絡しなければ。
snにインカムを繋ぐ。
『…sn。』
『sho?何かあったん?』
『今からそっち向かうから…治療器具の準備しといてほしい。』
『説明は後でするから。』
『…何かあったんやな。分かったよ』
**
「……」
目が覚めると、独特の匂いに、白い天井。
ここが医務室であることはすぐに見当がついた。
「 あ…ciくん、起きた?気分どう? 」
「…別に、普通です。」
いつの間にか両腕にも適切な治療が施されている。
「そっか、……ciくん、ごめんね。」
「ずっと、話すら聞こうとしなかったよね、ciくんのこと…。」
「………」
「…rpと…、対応全然違ったやないすか、
…俺だって、褒められたかったし、心配されたかった」
「……ごめんね…、ほんまに」
「…ciくんは、いつも皆を明るくしてれて…、この軍には必要不可欠な存在だと思ってる…だから、…お願いだから、消えようとしないで」
**
「 ci 起きたん ! ? 」
「あ…shoさん…、」
「ci……!!!…良かった、起きて…」
「……、」
「……何があったのか、聞いてもええか?」
**
「…なるほどな、shpのとこ行ってもうたんか…。」
「…はい、まさか…rpが居るなんて」
shoはciを救うための方法を必死に考えていた。
「……shoさん、俺なんかのために…」
「…“なんか”やない。お前はciや。俺らの仲間や」
「………」
掠れた声で返そうとした言葉は、喉の奥で潰れた。
胸が痛い。
ずっと欲しかった言葉を、今になって聞いてしまったから。
「…俺、皆にちゃんと話してくるわ」
shoの瞳は揺らがなかった。
「絶対に、ciの誤解、解いてくる。だから……ci。お前も来ぉへんか」
ciは目を見開いた。
「…ッ俺も、ですか」
「…おん。別に、無理強いするつもりはあらへん、ciが来たくなかったら…来ぉへんくても、構わへんよ。」
「…俺も、行きたいです…、皆に、会いたい」
ciの瞳は揺れていた。
「…でも、怖いんです。…また、冷たい視線を向けられるんやないかって」
「…なら、俺が守ったる!!」
「二人なら、怖くないやろ」
ニコッとciに笑顔を向けた。
**
「_____…だからッ、ciは悪ないねんッ!!」
会議室にshoの声が響き渡る。
掠れるほどの声で、必死に訴える。
「悪いのは俺らや!rpばっか見て、ciの気持ち見てへんかった俺らが悪いんや!!」
一瞬、静寂。
だがすぐに、低い声がその空気を切り裂いた。
「…その考えには、俺は反対やわ」
rbrだった。
「rpを傷つけた事実は変わらんやろ。それに今はciよりrpを守る方が優先や」
「……ワイも、そう思います」
「ciを見たときのrpの怯え方は異常でした。…正直、許せません」
続くようにzmも口を開いた。
「俺もや。rp泣いた顔、忘れられへん。許すなんて無理や」
ciは今にも泣きそうだった。
shoはそんなciに気がつき、心の中で悪態をつく。
それでも、目を逸らさなかった。
「ッ、rpの怯え方は確かに異常やった……
けど、ciも同じくらい怯えとった!!
どっちかだけ救って、もう片方切り捨てるなんて、そんなの仲間やないやろッ!!」
机に拳を叩きつける音が響いた。
その言葉に反応したのは、rpだった。
小さな声で、震える声で、それでも皆に届くように。
「……俺、ciさんに怒鳴られたとき…正直怖かったです」
空気が張りつめる。
「でも、それ以上に……俺、ciさんにちゃんと見てほしかったんです」
rpの肩が震える。
それでも、必死に言葉を続けた。
「皆に優しくされても…どこかでずっと、ciさんの視線を探してました」
「…rp…」
ciの名前を呼んだその声に、会議室の空気が大きく揺らいだ。
rpの声は、確かに皆の心に届いていた。
静まり返る会議室。
その沈黙を破ったのは、shpだった。
「……ci」
低く、けれど震えを含んだ声。
「ごめん。……親友のくせに、全然気づいてへんかった」
ciは目を見開いた。
喉の奥が熱くなる。
「…俺……」
声にならない。
でも、胸の奥から何かが溢れそうだった。
「俺、rpのこと守るんで必死で……ciのこと、置いてきぼりにしてた。
気づかんふりしてた。……今更で、ほんまごめん」
「………っ」
堪えていたものが、崩れ落ちる。
「俺も……ごめん……!」
ciの声は震えていた。
rpを怒鳴ったことも、皆に嫉妬していたことも、全部が恥ずかしくて、惨めで。
でも同時に、やっと言葉に出来た。
「俺、寂しかったんや……。
皆がrpばっか見て、俺のこと見てくれんのが、めちゃくちゃ寂しくて……ッ!!」
涙が溢れ、床に滴る。
shpは黙って立ち上がり、ciの肩を抱きしめた。
「……もうええ。よう言うたな」
「っ……shp…」
その姿を見ていた幹部たちも、心を動かされていた。
「……お前ら」
rbrが口を開く。
いつもの冷静な声音ではなかった。
「俺も……ciに腹立ってた。rp傷つけて、最低や思った」
ciは顔を伏せる。
「けど……今の顔見てたら、もう責められへんわ」
rbrが深く息を吐く。
「俺らがrpを大事に思っとるんと同じくらい……ciも、俺らに見てほしかったんやな」
「……っ」
ciは唇を噛んだ。
「……ほんまに最低やったんは、俺らの方やったな」
rbrの言葉に、空気がまた変わっていく。
「……ci、ごめんな」
utがゆっくりと言葉を紡ぐ。
「気づいとったのに、見て見ぬふりしてた。
rpのこと大事にするのもええけど……お前のことも大事にすべきやった」
続けるように、tnも声をかける。
「……ci。俺らのせいで、苦しめたんやな。……ほんまにすまん。」
「……俺も」
一人、また一人と謝罪の言葉が重なっていく。
その光景に、ciは震えながら呟いた。
「……なんで……なんで今更……」
「……俺なんかのために、そんな…謝らなくても…」
shoが静かに首を振る。
「ci、“なんか”やないって、何回言わせんねん」
そして、rpが一歩前に出た。
「……ciさん」
「……っ」
「俺……ciさんのこと、怖いなんて思いたくないです。
怒鳴られたときは怖かったけど……でも、それよりも……俺は、ciさんに認めてもらいたかった」
「rp……」
「だから……もう一度、俺とちゃんと向き合ってくれませんか」
rpの声は震えていた。
でも、その目は真っ直ぐにciを見ていた。
次の瞬間、誰かが言った。
「……もうええやろ」
zmだった。
「皆で、ciもrpも……まとめて甘やかしたらええやんけ」
「……ぷっ、はは」
「…せやな」
張り詰めていた空気が、少しだけ緩んだ気がした。
小さな笑いが、会議室に広がっている。
「ci」
shpが強く抱きしめた。
「親友やろ。……これからは、絶対離さん」
「……っ、shp……!」
「rpも」
tnがそっと手を取る。
「お前らが泣かんで済むように……俺らが支える。もう一人にせん」
「…はい……!ありがとうございます……っ」
気づけば、皆が輪になって二人を包んでいた。
「……もう二度と、誰も一人にせん」
「寂しい思いなんて、させへん」
「俺らは仲間や。家族や」
言葉が重なるたびに、胸が熱くなっていく。
ciは泣きじゃくりながら、それでも笑った。
「……ほんま……皆、大好きや……」
rpも、涙を流しながら笑った。
「……俺も……大好きです……!」
**
数日後。
幹部達の部屋には、いつもの賑やかな声が戻っていた。
カードゲームの勝敗に騒ぐ声。
くだらない冗談に笑う声。
訓練で汗を流す声。
その輪の中に、rpもciも自然に混ざっていた。
もう”中心”は決まっていない。
誰か一人が輝くのではなく、皆で輪を作っていた。
ふと、ciは空を見上げた。
「……ここが、俺の居場所なんやな」
その呟きに、隣のshoが笑う。
「当たり前やろ」
「……っ、ああ」
「…sho、ほんまにありがとう」
「shoが居なかったら、きっと皆と話も出来てなかった」
ciは目を閉じて、深く息を吸った。
胸の奥に広がるのは、孤独でも嫉妬でもない。
確かな温もりと、繋がりの感覚。
涙の跡を隠さずに、笑顔を浮かべる。
「……これからも、よろしくな」
その言葉に、shoの声が重なる。
「……ああ!
当たり前やろ、ずっと一緒や。」
光が差し込む部屋で、二人の笑顔が重なった。
もう二度と、誰も置いていかない。
もう二度と、誰も一人にしない。
その約束を胸に、彼らの新しい日々が始まった。
なんか変になったかも…😭
親友のshpと寄り添うshoが書きたかっただけなんです…